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615 ネタキャラの宝庫
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ボス部屋の前で作戦会議を開いていると、一人の女性が血相を変えて俺達の輪の中に飛び込んで来た。
「小烏丸!アレって、ガチョピンとモックじゃない!」
そう、和泉である。
ボス戦ということで作戦会議をしながら後続が到着するのを待っていたんだけど、子供達と一緒に列の中央の一番安全な位置にいた和泉がようやく到着したらしい。
俺達のいる位置まで来ると大広場の中まで丸見えなので、偵察に来た所で赤と緑の怪獣達の存在に気付いたようだ。
「玉座でふんぞり返っていて偉そうだよな~」
「確かに偉そうね。でもそれだけじゃないよ!よく見たらガチョピン側の奥の方に、『ペロペロちゃん』がいる!!」
「なにッ!?」
親父と一緒に和泉の指差す方向を見ると、『お母さんはミルクまみれの味』でお馴染み、短い髪を赤いリボンで結び、舌をペローンと出した『ペロペロちゃん』人形が立っていた。でも相方の『ポロポロちゃん』は見えないな・・・。
「本当にいたし!!」
「アレは見落としてたな・・・」
「道中も『ドッキドキ野郎』とか『市松人形』とか『食い倒れ野郎』とか色々出て来たしさあ、このダンジョンを作ったのって絶対日本人じゃない?」
「えーと・・・、あ~、そうなのかもしれんな」
「そうなのかもって、ここまで馴染みの人形が揃うとほぼ確定じゃねえか?」
教えてあげたいけど、猫ちゃんの存在はトップシークレットなんだよね。
少なくとも、こんな大勢いる中で話すことではない。
「まあダンジョンを制覇したら何か分かるかもしれんけど、とりあえず今はアイツらを撃破することが先決だ。倒したら残骸を持って帰って検証しよう」
「そうね~。私は後ろで子供達と一緒に応援してるから頑張って!」
「・・・・・・・・・・・・」
親父が『こいつ何か知ってんな?』って顔でこっちを見てたけど、まあ種明かしは城に帰ってからだ。
猫ちゃんも脇が甘いというか・・・、あんまり気にしてないのかな?
「作戦は今までと一緒でいいな。おそらく通常よりも強化されているとはいえ、所詮は30階層の魔物だ。気を抜かなければ死ぬことは無いだろう」
「でもここまで来て怪我をするのも嫌だし、みんな気を付けるのよ!」
「ボスを狙うんじゃなくて、目の前の人形を倒していけばいいのかしら?」
「それでいい。やはりやっかいなのは『市松人形』だ。常に周囲の警戒を怠るな!赤と緑のボスは誰が倒しても構わんからな!」
「「了解!」」
ならばガチョピン&モックは俺が頂く!
絵面的にも、赤い流星と戦わずに終わるなんて許されないだろう。
「では行くぞ!突撃ーーーーーーーーーーーーーー!!」
「「おおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!」」
タタタタタタタタタタタタタッ
大広場に雪崩れ込むと、人形達が一斉に動き出した。
当然俺は、一直線にボスに向かって突撃して行く。
ジャキン! ガゴッ!
やっぱりそう簡単にはいかないようで、飛んで来た市松人形を撃墜してる間に人形の群れに進路を阻まれた。
結局、皆と一緒に目の前の人形を倒しながら進むしかなさそうだな・・・。
・・・・・
ダーーーーーーーーーーーーーーン!
「またか!今度はどこだ!?」
ダダダダダダダダダダダダダダダダ
それほど遠くない場所から聞こえたような気がするんだけど、なんせ人形の数が多くて『食い倒れ野郎』の姿さえ見つけることが出来ない。
「うごッッッ!!」
親父の断末魔の叫びが聞こえた。
3発目はキツかろう・・・。
しかしこの状況で悶絶していて大丈夫なのだろうか?マジで心配だ。
「こらーーー!お義父さんに何てことをするの!」
ドガシャッ
グミの声と破壊音が聞こえてきてホッとした。なぜか知らんけど、グミはこの階層でもメイスで戦ってるんだよね。ただ単にメイスが気に入ったのかな?
そしてなぜか親父の護衛をしてくれているみたいで本当に助かる!
親父はこの階層で酷い目にばかり遭っているので、グミの中で守るべき対象としてインプットされたのかもしれんな。本当は強いのに哀れな・・・。
「助かった、ありがとうな!しかし食い倒れ野郎だけは絶対に許さん!」
「タマタマ大丈夫?」
「・・・瀕死の重傷だ。もう一発もくらうわけにはいかねえ」
「後で誰かに治癒魔法を掛けてもらうといいよ~」
「そういや魔法があったか、って危ない!!」
ガゴッ
「話してる場合じゃなかったな。戦いに集中しよう!」
「ハイッ!」
うん。
意外といい師弟コンビかもしれん。グミも俺の嫁候補なんだけどね。
ジャキン!
目の前の人形をぶった斬ると、その奥からとっても良く知る人形が現れた。
「今度は『ケロケロちゃん』と『佐藤ちゃん』かい!!」
両方とも薬屋のマスコットで、緑色のカエルとオレンジ色のゾウの人形だ。見た目は可愛いけど、この階層の人形はどいつもこいつも侮れないから要注意だ!
しかし猫ちゃん、この階層にネタキャラぶっ込み過ぎじゃね?
まだ30階層だというのにネタ切れしてしまいますよ?
何をやって来るのかさっぱり読めないので先制攻撃を仕掛けようとしたら、カエルとゾウがぶっ飛んで来た。
ツルッ
ドゴーーーーーーーーーーン!!
「ぐはッッッ!!」
ツルっとした頭を刀で両断しようとしたら、思った以上にツルツルで刀が滑り、両断出来ずに思いっきり体当たりをくらって、後ろにぶっ飛ばされた。
「いってええええええええええええええ!!マジかお前ら、滑り良過ぎだろ!!」
そうか!この階層は刀じゃなくてメイスの方が良いのか!
グミがメイスのまま戦ってたのって正解だったんだな~。流石は俺の嫁だ!
刀を鞘に収め、メイスに持ち替えた。
まあでもキレイにな姿でお持ち帰りしたいから、コイツらを倒したら刀に戻そう。
くそう・・・、なかなかガチョピン&モックまで辿り着けん!
「小烏丸!アレって、ガチョピンとモックじゃない!」
そう、和泉である。
ボス戦ということで作戦会議をしながら後続が到着するのを待っていたんだけど、子供達と一緒に列の中央の一番安全な位置にいた和泉がようやく到着したらしい。
俺達のいる位置まで来ると大広場の中まで丸見えなので、偵察に来た所で赤と緑の怪獣達の存在に気付いたようだ。
「玉座でふんぞり返っていて偉そうだよな~」
「確かに偉そうね。でもそれだけじゃないよ!よく見たらガチョピン側の奥の方に、『ペロペロちゃん』がいる!!」
「なにッ!?」
親父と一緒に和泉の指差す方向を見ると、『お母さんはミルクまみれの味』でお馴染み、短い髪を赤いリボンで結び、舌をペローンと出した『ペロペロちゃん』人形が立っていた。でも相方の『ポロポロちゃん』は見えないな・・・。
「本当にいたし!!」
「アレは見落としてたな・・・」
「道中も『ドッキドキ野郎』とか『市松人形』とか『食い倒れ野郎』とか色々出て来たしさあ、このダンジョンを作ったのって絶対日本人じゃない?」
「えーと・・・、あ~、そうなのかもしれんな」
「そうなのかもって、ここまで馴染みの人形が揃うとほぼ確定じゃねえか?」
教えてあげたいけど、猫ちゃんの存在はトップシークレットなんだよね。
少なくとも、こんな大勢いる中で話すことではない。
「まあダンジョンを制覇したら何か分かるかもしれんけど、とりあえず今はアイツらを撃破することが先決だ。倒したら残骸を持って帰って検証しよう」
「そうね~。私は後ろで子供達と一緒に応援してるから頑張って!」
「・・・・・・・・・・・・」
親父が『こいつ何か知ってんな?』って顔でこっちを見てたけど、まあ種明かしは城に帰ってからだ。
猫ちゃんも脇が甘いというか・・・、あんまり気にしてないのかな?
「作戦は今までと一緒でいいな。おそらく通常よりも強化されているとはいえ、所詮は30階層の魔物だ。気を抜かなければ死ぬことは無いだろう」
「でもここまで来て怪我をするのも嫌だし、みんな気を付けるのよ!」
「ボスを狙うんじゃなくて、目の前の人形を倒していけばいいのかしら?」
「それでいい。やはりやっかいなのは『市松人形』だ。常に周囲の警戒を怠るな!赤と緑のボスは誰が倒しても構わんからな!」
「「了解!」」
ならばガチョピン&モックは俺が頂く!
絵面的にも、赤い流星と戦わずに終わるなんて許されないだろう。
「では行くぞ!突撃ーーーーーーーーーーーーーー!!」
「「おおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!」」
タタタタタタタタタタタタタッ
大広場に雪崩れ込むと、人形達が一斉に動き出した。
当然俺は、一直線にボスに向かって突撃して行く。
ジャキン! ガゴッ!
やっぱりそう簡単にはいかないようで、飛んで来た市松人形を撃墜してる間に人形の群れに進路を阻まれた。
結局、皆と一緒に目の前の人形を倒しながら進むしかなさそうだな・・・。
・・・・・
ダーーーーーーーーーーーーーーン!
「またか!今度はどこだ!?」
ダダダダダダダダダダダダダダダダ
それほど遠くない場所から聞こえたような気がするんだけど、なんせ人形の数が多くて『食い倒れ野郎』の姿さえ見つけることが出来ない。
「うごッッッ!!」
親父の断末魔の叫びが聞こえた。
3発目はキツかろう・・・。
しかしこの状況で悶絶していて大丈夫なのだろうか?マジで心配だ。
「こらーーー!お義父さんに何てことをするの!」
ドガシャッ
グミの声と破壊音が聞こえてきてホッとした。なぜか知らんけど、グミはこの階層でもメイスで戦ってるんだよね。ただ単にメイスが気に入ったのかな?
そしてなぜか親父の護衛をしてくれているみたいで本当に助かる!
親父はこの階層で酷い目にばかり遭っているので、グミの中で守るべき対象としてインプットされたのかもしれんな。本当は強いのに哀れな・・・。
「助かった、ありがとうな!しかし食い倒れ野郎だけは絶対に許さん!」
「タマタマ大丈夫?」
「・・・瀕死の重傷だ。もう一発もくらうわけにはいかねえ」
「後で誰かに治癒魔法を掛けてもらうといいよ~」
「そういや魔法があったか、って危ない!!」
ガゴッ
「話してる場合じゃなかったな。戦いに集中しよう!」
「ハイッ!」
うん。
意外といい師弟コンビかもしれん。グミも俺の嫁候補なんだけどね。
ジャキン!
目の前の人形をぶった斬ると、その奥からとっても良く知る人形が現れた。
「今度は『ケロケロちゃん』と『佐藤ちゃん』かい!!」
両方とも薬屋のマスコットで、緑色のカエルとオレンジ色のゾウの人形だ。見た目は可愛いけど、この階層の人形はどいつもこいつも侮れないから要注意だ!
しかし猫ちゃん、この階層にネタキャラぶっ込み過ぎじゃね?
まだ30階層だというのにネタ切れしてしまいますよ?
何をやって来るのかさっぱり読めないので先制攻撃を仕掛けようとしたら、カエルとゾウがぶっ飛んで来た。
ツルッ
ドゴーーーーーーーーーーン!!
「ぐはッッッ!!」
ツルっとした頭を刀で両断しようとしたら、思った以上にツルツルで刀が滑り、両断出来ずに思いっきり体当たりをくらって、後ろにぶっ飛ばされた。
「いってええええええええええええええ!!マジかお前ら、滑り良過ぎだろ!!」
そうか!この階層は刀じゃなくてメイスの方が良いのか!
グミがメイスのまま戦ってたのって正解だったんだな~。流石は俺の嫁だ!
刀を鞘に収め、メイスに持ち替えた。
まあでもキレイにな姿でお持ち帰りしたいから、コイツらを倒したら刀に戻そう。
くそう・・・、なかなかガチョピン&モックまで辿り着けん!
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