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530 〇〇〇〇専用機
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メメ機の操作レバーが質素だったのが残念に思えたので、ゲーセンのレバーっぽいのを二本作った。
モチロン先っぽの丸い部分には赤い塗料を塗ったぞ。
次にチャミィのペダル制作に取り掛かり、格好良くてグリップの効くヤツを二つ作ってこれにも綺麗な色を塗った。
完成した部品を持ってゴーレム教室に向かうと、皆は座学の講習中だったんだが、ここにやって来た理由を説明すると、『それなら部品を取り付けてみましょう!』という流れになり、奥のドアを開けて外に出た。
まずはメメ機に無理矢理上半身だけ乗り込み、メメにゲーセンレバーを渡して、それを謎の二本の棒とチェンジし、土魔法でガッチリ固定してもらった。
そして子供用ゴーレムから降りると、メメが新しく取り付けたレバーを操作して触手をブンブン振り回し始めた。
「ふむ。外から見る分にはサッパリ違いがわからんな」
「でも、操作性の向上というより見た目を良くした感じなんでしょ?」
「まあな。でも持ちやすくなったハズだから、操作性も良くなったと思うんだよ」
触手をブンブン振り回して大暴れしていたメメが、ゴーレムを降りてこちらに駆け寄って来た。
ピョン!
と思ったら飛びついて来たので慌ててキャッチする。
「もうね、すごくすごいのよ!!こがにゃんありがとーーーーーーー!!」
「おお?喜んでくれたなら良かった。持ちやすかったろ?」
「うん!それにかわいいのよ!」
こんなに喜んでもらえたならば、作った甲斐があったってもんよ!
ってことで次に行くか。
「よし、次はチャミィのペダルを取り付けるぞ~」
「やったーーーーーーー!」
先程と同じように今度はチャミィ機に上半身を入れ、ペダルを渡してガッチリ固定してもらった。これでかなりグリップが効くようになったハズ。
ゴーレムから降りてパメラ達の横に移動し、チャミィ機が走り回る姿を見守る。
「うん。やっぱり外部から見てもサッパリ違いが分からん」
「さっきと言ってることが一緒ね!」
「でもメメちゃんがすごく喜んでいたから、チャミィちゃんもきっと喜んでくれると思いますよ!」
「そうだといいんだが・・・」
コカトリスゴーレムで駆け回っていたチャミィが、ゴーレムを降りてこちらに駆け寄って来た。
ピョン!
と思ったら、メメと同じく飛びついて来たので慌ててキャッチする。
「すごくのりやすかったの!こがにゃんありがとーーーーーーー!!」
「よっしゃ!チャミィの方も大成功だったか!」
「ぜんぜんあしがすべらなかったんだよ!こがにゃんはてんさいです!」
「そこまで凄いことをしたわけでもないんだが、喜んでくれたなら俺も嬉しいよ」
行動パターンはそっくりだけど、素直に感謝の言葉を伝えられる子に育ってくれたのは素晴らしいことだと思う。パメラの教育の賜物だな!
「ちょっとどんな風になったのか、見せてもらってもいいかしら?」
「あ、ワタシも見たいです!ゴーレム作りの参考になるかもですし」
「めっちゃ狭いけど、実際に動かす姿を見せてもらうといい」
笑顔の子供達に連れられ、パメラとマミちゃん先生が、取り付けた部品を見るために狭いゴーレムに乘り込んだ。
そんな姿を見ながら、尾張ゴーレムの操縦桿をゲーセン仕様の使いやすい感じに統一しようと構想を練る。
二本のレバーを操るメメ方式にして、ペダルはチャミィ方式で決まりだな。
ただ視点の切り替えなども必要だから、レバーが4本ってのも面白いかもしれん。
そしてレバーの間に丸いボタンを並べれば、ゲーセン感覚で気軽に楽しく操作できると思うんだよね。
ただマミちゃん先生に完成した操縦桿を見せてしまうと、尾張の技術力が甲斐にだだ洩れしてしまうんだよな。パメラにもう一機ゴーレムを作ってもらって、裏でそっちを育てるか・・・。
************************************************************
それから1週間経ち、パメラ・チャミィ・メメの三人は『私立ゴーレム学園』を卒業した。
元から土魔法を極めていたパメラ師匠の元で子供達は学んでいたので、予定よりも早く卒業できたのはそのお陰だと言えよう。一般人は魔法のレベル上げから始めるから、ゴーレム職人になるのに10年とか必要なのだ。
その点ウチの子達は、佐渡ヶ島で魔物を倒してレベル上げとかしてたからな。あの島は魔物の強さがアリアダンジョンと変わらんから、パメラ師匠とのパワーレベリングで子供ながらに派手な成長を見せていたのだ。
とにかくこれでパメラ達が自由になったので、城の外に庭付きパメラハウスを作り、そこで本格的なゴーレム作りが始まった。
「素晴らしいじゃないか!理想的な感じに仕上がって来たぞ!」
「本当に!?何だか子供用って感じの操縦桿になっちゃったから、甲斐の軍用ゴーレムに近付けないでいいのか心配だったのよ」
「ハハハッ!言いたいことはわかるぞ。俺が作ったボタンもオモチャっぽい感じだしな。しかし慣れると使いやすいハズなんだよ」
「でもボタンが浅いから、間違って押してしまう可能性が結構あるんじゃない?」
「そのためにキャンセルボタンを付けたんだ。とりあえず今の操縦桿を完成させてくれ!ああでもパメラのゴーレムは好きに作って構わないからな」
「で、これには誰が乗るのかしら?」
パメラのその言葉を聞き、一人のニャンコが立ち上がった。
「当然ウチが乗るにゃ!!」
皆の視線がニャルルに突き刺さる。
「やっぱりそうよね~。猫型にしてくれって要望だったからニャルル専用機なのかな?って最初は思ったんだけど、小烏丸の趣味って可能性もあるかなって」
「俺も猫型ゴーレムに興味が無いことはないけどな!とにかく、ニャルルはおそらくこの形の機体でこそ真価を発揮するんだ!」
「ウチに任せるにゃ!専用機を作ってもらったからには、次の戦で大活躍すること間違いにゃしにゃ!!」
時間が無いのもあって、残念ながらパメラが作れるのは自分とニャルルの分の2機だけで精一杯だ。
他の皆には尾張に帰ってから順次専用機を作ってやると約束し、とりあえずそれで納得してもらった。
でも借りたままの軍用ゴーレムで戦に参加することは可能なので、暴れたい人は皆エントリーして来たぞ。
さて、残り1週間。ニャルル機をどこまで仕上げられるかが勝負だな!
モチロン先っぽの丸い部分には赤い塗料を塗ったぞ。
次にチャミィのペダル制作に取り掛かり、格好良くてグリップの効くヤツを二つ作ってこれにも綺麗な色を塗った。
完成した部品を持ってゴーレム教室に向かうと、皆は座学の講習中だったんだが、ここにやって来た理由を説明すると、『それなら部品を取り付けてみましょう!』という流れになり、奥のドアを開けて外に出た。
まずはメメ機に無理矢理上半身だけ乗り込み、メメにゲーセンレバーを渡して、それを謎の二本の棒とチェンジし、土魔法でガッチリ固定してもらった。
そして子供用ゴーレムから降りると、メメが新しく取り付けたレバーを操作して触手をブンブン振り回し始めた。
「ふむ。外から見る分にはサッパリ違いがわからんな」
「でも、操作性の向上というより見た目を良くした感じなんでしょ?」
「まあな。でも持ちやすくなったハズだから、操作性も良くなったと思うんだよ」
触手をブンブン振り回して大暴れしていたメメが、ゴーレムを降りてこちらに駆け寄って来た。
ピョン!
と思ったら飛びついて来たので慌ててキャッチする。
「もうね、すごくすごいのよ!!こがにゃんありがとーーーーーーー!!」
「おお?喜んでくれたなら良かった。持ちやすかったろ?」
「うん!それにかわいいのよ!」
こんなに喜んでもらえたならば、作った甲斐があったってもんよ!
ってことで次に行くか。
「よし、次はチャミィのペダルを取り付けるぞ~」
「やったーーーーーーー!」
先程と同じように今度はチャミィ機に上半身を入れ、ペダルを渡してガッチリ固定してもらった。これでかなりグリップが効くようになったハズ。
ゴーレムから降りてパメラ達の横に移動し、チャミィ機が走り回る姿を見守る。
「うん。やっぱり外部から見てもサッパリ違いが分からん」
「さっきと言ってることが一緒ね!」
「でもメメちゃんがすごく喜んでいたから、チャミィちゃんもきっと喜んでくれると思いますよ!」
「そうだといいんだが・・・」
コカトリスゴーレムで駆け回っていたチャミィが、ゴーレムを降りてこちらに駆け寄って来た。
ピョン!
と思ったら、メメと同じく飛びついて来たので慌ててキャッチする。
「すごくのりやすかったの!こがにゃんありがとーーーーーーー!!」
「よっしゃ!チャミィの方も大成功だったか!」
「ぜんぜんあしがすべらなかったんだよ!こがにゃんはてんさいです!」
「そこまで凄いことをしたわけでもないんだが、喜んでくれたなら俺も嬉しいよ」
行動パターンはそっくりだけど、素直に感謝の言葉を伝えられる子に育ってくれたのは素晴らしいことだと思う。パメラの教育の賜物だな!
「ちょっとどんな風になったのか、見せてもらってもいいかしら?」
「あ、ワタシも見たいです!ゴーレム作りの参考になるかもですし」
「めっちゃ狭いけど、実際に動かす姿を見せてもらうといい」
笑顔の子供達に連れられ、パメラとマミちゃん先生が、取り付けた部品を見るために狭いゴーレムに乘り込んだ。
そんな姿を見ながら、尾張ゴーレムの操縦桿をゲーセン仕様の使いやすい感じに統一しようと構想を練る。
二本のレバーを操るメメ方式にして、ペダルはチャミィ方式で決まりだな。
ただ視点の切り替えなども必要だから、レバーが4本ってのも面白いかもしれん。
そしてレバーの間に丸いボタンを並べれば、ゲーセン感覚で気軽に楽しく操作できると思うんだよね。
ただマミちゃん先生に完成した操縦桿を見せてしまうと、尾張の技術力が甲斐にだだ洩れしてしまうんだよな。パメラにもう一機ゴーレムを作ってもらって、裏でそっちを育てるか・・・。
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それから1週間経ち、パメラ・チャミィ・メメの三人は『私立ゴーレム学園』を卒業した。
元から土魔法を極めていたパメラ師匠の元で子供達は学んでいたので、予定よりも早く卒業できたのはそのお陰だと言えよう。一般人は魔法のレベル上げから始めるから、ゴーレム職人になるのに10年とか必要なのだ。
その点ウチの子達は、佐渡ヶ島で魔物を倒してレベル上げとかしてたからな。あの島は魔物の強さがアリアダンジョンと変わらんから、パメラ師匠とのパワーレベリングで子供ながらに派手な成長を見せていたのだ。
とにかくこれでパメラ達が自由になったので、城の外に庭付きパメラハウスを作り、そこで本格的なゴーレム作りが始まった。
「素晴らしいじゃないか!理想的な感じに仕上がって来たぞ!」
「本当に!?何だか子供用って感じの操縦桿になっちゃったから、甲斐の軍用ゴーレムに近付けないでいいのか心配だったのよ」
「ハハハッ!言いたいことはわかるぞ。俺が作ったボタンもオモチャっぽい感じだしな。しかし慣れると使いやすいハズなんだよ」
「でもボタンが浅いから、間違って押してしまう可能性が結構あるんじゃない?」
「そのためにキャンセルボタンを付けたんだ。とりあえず今の操縦桿を完成させてくれ!ああでもパメラのゴーレムは好きに作って構わないからな」
「で、これには誰が乗るのかしら?」
パメラのその言葉を聞き、一人のニャンコが立ち上がった。
「当然ウチが乗るにゃ!!」
皆の視線がニャルルに突き刺さる。
「やっぱりそうよね~。猫型にしてくれって要望だったからニャルル専用機なのかな?って最初は思ったんだけど、小烏丸の趣味って可能性もあるかなって」
「俺も猫型ゴーレムに興味が無いことはないけどな!とにかく、ニャルルはおそらくこの形の機体でこそ真価を発揮するんだ!」
「ウチに任せるにゃ!専用機を作ってもらったからには、次の戦で大活躍すること間違いにゃしにゃ!!」
時間が無いのもあって、残念ながらパメラが作れるのは自分とニャルルの分の2機だけで精一杯だ。
他の皆には尾張に帰ってから順次専用機を作ってやると約束し、とりあえずそれで納得してもらった。
でも借りたままの軍用ゴーレムで戦に参加することは可能なので、暴れたい人は皆エントリーして来たぞ。
さて、残り1週間。ニャルル機をどこまで仕上げられるかが勝負だな!
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