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486 謎アーマーのお披露目
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完成したばかりのツッパリアーマーを試着してもらうため、作業部屋にケンちゃんを呼び寄せた。
「うおおおおおおおおおお!スッゲー強そうだし、めちゃめちゃ格好良い!!」
「セレスティーナの白い鎧だとケンちゃんらしさが失われてしまうと思ってさ、デュラハンという魔物が着用していた漆黒の鎧を素材として使ったんだ」
「ドゥラハンっスか?」
「デュラハンな?この魔物もデスナイトクラスの危険な魔物だ。とにかく同格の魔物が着ていた鎧を使ったから、セレスティーナが着ているドレスアーマーに匹敵する最強装備を作ることが出来たわけだ。鑑定してみ」
覚えたての鑑定で服をの性能を調べ始めたケンちゃんが、完全に固まった。
「こ、これ・・・、ちょっとヤバ過ぎないっスか?俺の予想だと、一国の大名でもこれほどの装備を着用してる人って、そうはいないと思うんスけど・・・」
「いないだろな。このクラスの装備を手にすることができるのは、俺と深く関わりを持った人達に限られる。良かったなケンちゃん!俺について来る決断をした自分を誇りに思うといい」
服をジッと見つめているケンちゃんだが、その手は小刻みに震えていた。
「とりあえず着てみな?少しややこしいから最初は手伝ってやるけど、ちゃんと記憶して、次からは自分で着られるようにしろよ?」
「は、はいッッ!」
短ランを元に作ったから、胸当ての部分は最初左右に分かれていて、着てからガシャンと合体させるようになっているのだ。
ツッパリアーマーを着用したケンちゃんを鏡の前に立たせた。
「うおおおおおおおおおおおおお!マジで格好良い!!凄え!凄すぎる!!」
「少し重いだろう?でもゼーレネイマスのようなフルアーマーよりは全然マシなハズだから、その重さで戦うことに慣れろ」
「これくらいなら全然余裕っスよ!!」
「まあ最初の内は余裕だろうな。でも戦では、それを着たまま何日も戦うことになるんだ。だから今日からは体力をつけることを念頭に入れて修行しろ」
「あーーー、そうか!一日中この姿で戦闘をするのはたしかに疲れそうっスね。でも師匠なんか、もっと重い鎧を着てるのにいつも涼しい顔をしてるんだから、俺だって頑張らねーとな!」
「その意気だ!じゃあゼーレネイマスには体力をつけたいってことを伝えとけ。今より厳しい修行になると思うけど頑張れよ!」
「はいっ!俺みたいな雑魚にまでこんな凄い服を作ってくれるなんて、本当に感激っス!絶対役に立つようになるんで見ていて下さい!では行って来ます!!」
ケンちゃんは意気揚々と部屋を出て行った。
しかしスゲー気合だった。男を磨くには良い服を着ることってか!
そういや、いつの間にか『師匠』って呼ぶようになってたんだな・・・。
さて、次はメメだ。
パメラ師匠の元でチャミィと一緒に修行中だけど、家に呼び戻そう。
・・・・・
「ぷフッ!プくく、あーーーーーーーーっはっはっはっはっはっはっは!」
メメの服を鑑定したパメラが、珍しく大爆笑した。
「何なのよこの名前は!!ふふっ、あっ!このドレスって鎧まで付いてるのに、どうしてこんなに軽いのかしら!?」
「ちゃんと見てみ。パメラの服と違う部分があるから」
「体力10%アップのこと?・・・あっ!隣に重量軽減+++ってのがあるわ!!」
「それさぁ、自分では付与出来ないヤツなんだけど、完成したらなぜか付いてたんだよね。強化に使った素材に良いのがあったのかもしれんな」
「素材に?もしかして大剣を軽くしたりも出来るの!?」
「いや、猫ちゃんにもらった希少な素材だったんだ。でも少ししか無かったから、もう全部使い切っちまった」
スマン、嘘だ。
女神様のサービスだってことだけは絶対言えないんで勘弁してくれ。
「そっか~、でも偶然にしても幼い子が着る服が軽くなるなんて運が良いわね!」
「そうだな。幼女が鎧を着るってのは俺もどうかと思ってたんだよ」
「そうそう、それよ!幼女アーマーって名前!!」
「ああ、なんか完成したら勝手にそういう名前が付いたんだ。俺が名付けたわけじゃないんだぞ?セレスティーナのドレスアーマーも勝手にそういう名前になってた」
「へーーーーー!鎧を組み込むとそういうことになるのね・・・。あれ?ケン坊の服は?」
「ツッパリアーマーになってた」
それを聞いたパメラの表情が歪んでいく。
「ぷフッ!プくく、あーーーーーーーーっはっはっはっはっはっはっは!」
まあ、大爆笑だわな。
パメラは『ツッパリ』って言葉の意味を知ってるから、名前が一発ギャグになってることに気付いてしまうのだ。ケンちゃんはまだわかってないけど。
メメが着ていた服を脱がせて、幼女アーマーを着せていく。
これも着せる手順があるので、パメラに手伝わせて覚えてもらった。
そしてメメを鏡の前に立たせて、着ている本人にお披露目だ。
「わああああああああああ!かわいい!かっこいい!すごくすき!!」
「重くない?」
「ぜんぜんおもくないよ!」
「マジか!スゲーな、重量軽減!」
「幼女アーマーって名前なのに、あまりにも優秀すぎないかしら!?」
「価値はもしかすると俺の服以上かもしれん。ステータスアップだけじゃなく、重量軽減まで付いている鎧だからな・・・」
「でも幼女限定なのよね~」
「そこなんだよなぁ!身長が伸びたらいずれ着ることが出来なくなるだろう。サイズ自動調節にも限界があるからさ・・・」
ダンジョン服はすごく伸びたり縮んだりするんだけど、鎧はそう上手くいかんのですよ。疑問に思って実験したことがあるんだけど、大人用の鎧を子供が着ようとしても鉄が縮むことは無く、逆に子供用の鎧を大人が着るのも不可能だった。
でもダンジョン服は、大人用と思われた服をララが普通に着てるくらいだから、かなり伸び縮みする。調べてないから何㎝までとかはわからないけどね。
「幼女アーマーにも[防水機能][消臭脱臭機能][汚れ耐性++]が付いてるから、もう洗濯する必要は無いからな!」
「あっ、そうよね。良かったね、メメ!」
「うん!!」
これにて仲間達の防御面に関してはもう心配がなくなった。
あ、そういやケンちゃんにも洗濯が必要ないってことを伝えないとな・・・。
さてそうなると、レムやゼーレネイマスの装備も強化しなきゃダメじゃね?
仲間達を鍛えてくれているわけだから、そのお礼として強化することにしようか!
「うおおおおおおおおおお!スッゲー強そうだし、めちゃめちゃ格好良い!!」
「セレスティーナの白い鎧だとケンちゃんらしさが失われてしまうと思ってさ、デュラハンという魔物が着用していた漆黒の鎧を素材として使ったんだ」
「ドゥラハンっスか?」
「デュラハンな?この魔物もデスナイトクラスの危険な魔物だ。とにかく同格の魔物が着ていた鎧を使ったから、セレスティーナが着ているドレスアーマーに匹敵する最強装備を作ることが出来たわけだ。鑑定してみ」
覚えたての鑑定で服をの性能を調べ始めたケンちゃんが、完全に固まった。
「こ、これ・・・、ちょっとヤバ過ぎないっスか?俺の予想だと、一国の大名でもこれほどの装備を着用してる人って、そうはいないと思うんスけど・・・」
「いないだろな。このクラスの装備を手にすることができるのは、俺と深く関わりを持った人達に限られる。良かったなケンちゃん!俺について来る決断をした自分を誇りに思うといい」
服をジッと見つめているケンちゃんだが、その手は小刻みに震えていた。
「とりあえず着てみな?少しややこしいから最初は手伝ってやるけど、ちゃんと記憶して、次からは自分で着られるようにしろよ?」
「は、はいッッ!」
短ランを元に作ったから、胸当ての部分は最初左右に分かれていて、着てからガシャンと合体させるようになっているのだ。
ツッパリアーマーを着用したケンちゃんを鏡の前に立たせた。
「うおおおおおおおおおおおおお!マジで格好良い!!凄え!凄すぎる!!」
「少し重いだろう?でもゼーレネイマスのようなフルアーマーよりは全然マシなハズだから、その重さで戦うことに慣れろ」
「これくらいなら全然余裕っスよ!!」
「まあ最初の内は余裕だろうな。でも戦では、それを着たまま何日も戦うことになるんだ。だから今日からは体力をつけることを念頭に入れて修行しろ」
「あーーー、そうか!一日中この姿で戦闘をするのはたしかに疲れそうっスね。でも師匠なんか、もっと重い鎧を着てるのにいつも涼しい顔をしてるんだから、俺だって頑張らねーとな!」
「その意気だ!じゃあゼーレネイマスには体力をつけたいってことを伝えとけ。今より厳しい修行になると思うけど頑張れよ!」
「はいっ!俺みたいな雑魚にまでこんな凄い服を作ってくれるなんて、本当に感激っス!絶対役に立つようになるんで見ていて下さい!では行って来ます!!」
ケンちゃんは意気揚々と部屋を出て行った。
しかしスゲー気合だった。男を磨くには良い服を着ることってか!
そういや、いつの間にか『師匠』って呼ぶようになってたんだな・・・。
さて、次はメメだ。
パメラ師匠の元でチャミィと一緒に修行中だけど、家に呼び戻そう。
・・・・・
「ぷフッ!プくく、あーーーーーーーーっはっはっはっはっはっはっは!」
メメの服を鑑定したパメラが、珍しく大爆笑した。
「何なのよこの名前は!!ふふっ、あっ!このドレスって鎧まで付いてるのに、どうしてこんなに軽いのかしら!?」
「ちゃんと見てみ。パメラの服と違う部分があるから」
「体力10%アップのこと?・・・あっ!隣に重量軽減+++ってのがあるわ!!」
「それさぁ、自分では付与出来ないヤツなんだけど、完成したらなぜか付いてたんだよね。強化に使った素材に良いのがあったのかもしれんな」
「素材に?もしかして大剣を軽くしたりも出来るの!?」
「いや、猫ちゃんにもらった希少な素材だったんだ。でも少ししか無かったから、もう全部使い切っちまった」
スマン、嘘だ。
女神様のサービスだってことだけは絶対言えないんで勘弁してくれ。
「そっか~、でも偶然にしても幼い子が着る服が軽くなるなんて運が良いわね!」
「そうだな。幼女が鎧を着るってのは俺もどうかと思ってたんだよ」
「そうそう、それよ!幼女アーマーって名前!!」
「ああ、なんか完成したら勝手にそういう名前が付いたんだ。俺が名付けたわけじゃないんだぞ?セレスティーナのドレスアーマーも勝手にそういう名前になってた」
「へーーーーー!鎧を組み込むとそういうことになるのね・・・。あれ?ケン坊の服は?」
「ツッパリアーマーになってた」
それを聞いたパメラの表情が歪んでいく。
「ぷフッ!プくく、あーーーーーーーーっはっはっはっはっはっはっは!」
まあ、大爆笑だわな。
パメラは『ツッパリ』って言葉の意味を知ってるから、名前が一発ギャグになってることに気付いてしまうのだ。ケンちゃんはまだわかってないけど。
メメが着ていた服を脱がせて、幼女アーマーを着せていく。
これも着せる手順があるので、パメラに手伝わせて覚えてもらった。
そしてメメを鏡の前に立たせて、着ている本人にお披露目だ。
「わああああああああああ!かわいい!かっこいい!すごくすき!!」
「重くない?」
「ぜんぜんおもくないよ!」
「マジか!スゲーな、重量軽減!」
「幼女アーマーって名前なのに、あまりにも優秀すぎないかしら!?」
「価値はもしかすると俺の服以上かもしれん。ステータスアップだけじゃなく、重量軽減まで付いている鎧だからな・・・」
「でも幼女限定なのよね~」
「そこなんだよなぁ!身長が伸びたらいずれ着ることが出来なくなるだろう。サイズ自動調節にも限界があるからさ・・・」
ダンジョン服はすごく伸びたり縮んだりするんだけど、鎧はそう上手くいかんのですよ。疑問に思って実験したことがあるんだけど、大人用の鎧を子供が着ようとしても鉄が縮むことは無く、逆に子供用の鎧を大人が着るのも不可能だった。
でもダンジョン服は、大人用と思われた服をララが普通に着てるくらいだから、かなり伸び縮みする。調べてないから何㎝までとかはわからないけどね。
「幼女アーマーにも[防水機能][消臭脱臭機能][汚れ耐性++]が付いてるから、もう洗濯する必要は無いからな!」
「あっ、そうよね。良かったね、メメ!」
「うん!!」
これにて仲間達の防御面に関してはもう心配がなくなった。
あ、そういやケンちゃんにも洗濯が必要ないってことを伝えないとな・・・。
さてそうなると、レムやゼーレネイマスの装備も強化しなきゃダメじゃね?
仲間達を鍛えてくれているわけだから、そのお礼として強化することにしようか!
応援ありがとうございます!
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