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479 裸族をやめるよう説得する
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俺はくっころさんに説教していた。
理由は一つ、彼女が全然わかってないからだ。
「エプロンを身に着けるからこそ色気を感じるというのがなぜわからん!」
「身体を隠した方が興奮するって、普通逆だろう!」
発端はもちろん俺のひと言だ。
裸エプロンの良さを力説したのだが、彼女が理解できなかったのだ。
しかし俺はここで彼女を論破しなければならない。
今までの行動からいって、おそらくセレスティーナは裸族だ。
だが俺達の近くに彼女が来るようになった時、気軽に裸になられちゃ困るのだ。
現在くっころさんに執着されているのは俺一人。
すなわちセレスティーナが素っ裸になることで、その時、彼女に絡まれてるであろう俺が皆に軽蔑されてしまうわけですよ!!
このままでは、皆の所に帰った時に彼女は100%やらかす。
ついでに女性免疫の無いケンちゃんが鼻血を噴出して、血の海になるのも確実だ。
俺は何としても、セレスティーナに服を着させなければならないのだ!
たとえ彼女に変態だと思われようが構わん。
チラリズムの良さを余すことなく伝え、それを理解してもらわなければ!
「いいか?普段隠しているからこそ裸を見た時に興奮するんだよ!しかし毎日裸を見続けた場合、いずれは慣れてしまって珍しいモノじゃなくなるんだ」
「ムムムムムム・・・」
「仕方あるまい。ちょっと待ってろ」
マスクとヘルメット、そして上着とシャツを脱いで、上半身裸になった。
「うわ、うわ、わわわわわわわわ!なんて引き締まったいい身体なんだ・・・」
セレスティーナは両手で顔を隠した。
しかし指の隙間から、しっかり俺の身体を見ていた。
「わかったか?普段服を着ているからこそ、脱いだ時に真の価値が出るのだ!でも俺がこのまま1週間も上半身裸で暮らせば、それは見慣れた風景の一部となるだろう。すなわちそれは、裸の価値が下がってしまったということになる」
服を着て、マスクとヘルメットを装着した。
「な、なるほど。裸の価値か・・・、わかったような気がするぞ!」
「これからは服を着て暮らすといい。己の身体の価値を下げない為にもな!」
ふ~、これでようやく理解してもらえたかな?
「いや待て!裸エプロンの説明が不十分だ。なぜ裸より価値が高いのだ?」
しまった!!
今の流れだけで服を着させるには十分な説得力だったろうに、裸エプロンからこの話が始まったことを忘れていた・・・。
「あ、えーとだな・・・」
仕方あるまい。俺から振った話なのだから、説明を放棄することは許されない。
「海が無いとエプロンは出せないし、何か代用品を作るか」
マジックバッグから、タオルと紐とクリップを取り出した。
これでエプロンっぽい物を作る。
「ちょっと小さいけど、これをエプロンだと思ってくれ」
セレスティーナの首の後ろに紐を通し、クリップで身体の前面を隠したタオルと繋げた。腰にも紐を通してクリップでタオルと繋ぐ。
「動いたらクリップが外れてしまいそうだぞ?」
「説明するだけだから、激しく動かなければ大丈夫だ」
エプロンじゃないけど、なんかエロいなこれ!
「まず正面から見た場合、普通のエプロン姿だ。実際は違うけどそう思ってくれ」
「ふむ」
くっころさんの後ろに回り込む。
「そして後ろから見た場合、ほぼ裸同然だ」
「前を隠しているせいか、後ろに回られると恥ずかしいのだが・・・」
「そう、それだよ君ィ!!男性は女性の恥ずかしがる姿を見て興奮するのだ!」
「な、なるほど・・・」
横に回り込む。
「そして一番重要なのは、大事な所が見えそうで見えないこの角度だ!」
「ん?それだと見えた方が良くないか?」
「それは違う!ずっと見えてるモノに価値など無い。女性が隠している部分が偶然見えてしまったという幸運に興奮するんだ!」
「そういうものなのか??」
「上半身を前に少し倒してみてくれないか?お辞儀するような感じで」
「こうか?」
タオルが身体から浮き、ピンク色のが見えた。
「よっしゃ!乳首が見えたぞーーーーー!!」
「バ、バカ、見るな!!」
思わずくっころさんが身体を隠した。
「そう、それなんだよ!!見せる気があるから裸の上にエプロンなんて着たくせに、いざ見られると恥ずかしくなってしまう。それが裸エプロンの凄さなのだ!!」
・・・あ。
なんか正確に伝えたいがために、俺の性癖を全開で暴露してしまったぞ・・・。
「なるほど!完璧に理解したぞ!羞恥心こそが興奮を生み出すのだな!!」
ん?
ああ、女性目線での話かな?言ってる意味は理解できるけど、なるほど。
「ああ、ちなみにセレスティーナに裸エプロンをやってくれって話ではないからな?一般男性の考え方ってやつを教えただけだ」
「わかっている!言われたことをやっているだけの者に成長など無い。己で見つけ出してこそ新たな扉が開かれるのだ!」
裸エプロンの良さを力説しただけなのに、人生の目標を見つけたような反応をしているのはなぜだ??
「とにかく、これでわかっただろう?裸ってのは簡単に見せてはいけないのだ。裸が楽なのはわからんでもないが、裸族といえど普段は服を着ていた方がいい」
「らぞく??」
「ああ、家の中で普段裸で暮らすような人達のことを『裸族』と呼ぶんだ」
「ほ~!私は部屋でも服を着ているが、裸で暮らしている者もいるのか」
はい??くっころさんって裸族じゃねえの?
ダメだ、やっぱり俺にはセレスティーナの考えてることが理解できねえ・・・。
―――小烏丸は気付かない。くっころさんが性癖の壁を越える手伝いをしてしまったことに。
理由は一つ、彼女が全然わかってないからだ。
「エプロンを身に着けるからこそ色気を感じるというのがなぜわからん!」
「身体を隠した方が興奮するって、普通逆だろう!」
発端はもちろん俺のひと言だ。
裸エプロンの良さを力説したのだが、彼女が理解できなかったのだ。
しかし俺はここで彼女を論破しなければならない。
今までの行動からいって、おそらくセレスティーナは裸族だ。
だが俺達の近くに彼女が来るようになった時、気軽に裸になられちゃ困るのだ。
現在くっころさんに執着されているのは俺一人。
すなわちセレスティーナが素っ裸になることで、その時、彼女に絡まれてるであろう俺が皆に軽蔑されてしまうわけですよ!!
このままでは、皆の所に帰った時に彼女は100%やらかす。
ついでに女性免疫の無いケンちゃんが鼻血を噴出して、血の海になるのも確実だ。
俺は何としても、セレスティーナに服を着させなければならないのだ!
たとえ彼女に変態だと思われようが構わん。
チラリズムの良さを余すことなく伝え、それを理解してもらわなければ!
「いいか?普段隠しているからこそ裸を見た時に興奮するんだよ!しかし毎日裸を見続けた場合、いずれは慣れてしまって珍しいモノじゃなくなるんだ」
「ムムムムムム・・・」
「仕方あるまい。ちょっと待ってろ」
マスクとヘルメット、そして上着とシャツを脱いで、上半身裸になった。
「うわ、うわ、わわわわわわわわ!なんて引き締まったいい身体なんだ・・・」
セレスティーナは両手で顔を隠した。
しかし指の隙間から、しっかり俺の身体を見ていた。
「わかったか?普段服を着ているからこそ、脱いだ時に真の価値が出るのだ!でも俺がこのまま1週間も上半身裸で暮らせば、それは見慣れた風景の一部となるだろう。すなわちそれは、裸の価値が下がってしまったということになる」
服を着て、マスクとヘルメットを装着した。
「な、なるほど。裸の価値か・・・、わかったような気がするぞ!」
「これからは服を着て暮らすといい。己の身体の価値を下げない為にもな!」
ふ~、これでようやく理解してもらえたかな?
「いや待て!裸エプロンの説明が不十分だ。なぜ裸より価値が高いのだ?」
しまった!!
今の流れだけで服を着させるには十分な説得力だったろうに、裸エプロンからこの話が始まったことを忘れていた・・・。
「あ、えーとだな・・・」
仕方あるまい。俺から振った話なのだから、説明を放棄することは許されない。
「海が無いとエプロンは出せないし、何か代用品を作るか」
マジックバッグから、タオルと紐とクリップを取り出した。
これでエプロンっぽい物を作る。
「ちょっと小さいけど、これをエプロンだと思ってくれ」
セレスティーナの首の後ろに紐を通し、クリップで身体の前面を隠したタオルと繋げた。腰にも紐を通してクリップでタオルと繋ぐ。
「動いたらクリップが外れてしまいそうだぞ?」
「説明するだけだから、激しく動かなければ大丈夫だ」
エプロンじゃないけど、なんかエロいなこれ!
「まず正面から見た場合、普通のエプロン姿だ。実際は違うけどそう思ってくれ」
「ふむ」
くっころさんの後ろに回り込む。
「そして後ろから見た場合、ほぼ裸同然だ」
「前を隠しているせいか、後ろに回られると恥ずかしいのだが・・・」
「そう、それだよ君ィ!!男性は女性の恥ずかしがる姿を見て興奮するのだ!」
「な、なるほど・・・」
横に回り込む。
「そして一番重要なのは、大事な所が見えそうで見えないこの角度だ!」
「ん?それだと見えた方が良くないか?」
「それは違う!ずっと見えてるモノに価値など無い。女性が隠している部分が偶然見えてしまったという幸運に興奮するんだ!」
「そういうものなのか??」
「上半身を前に少し倒してみてくれないか?お辞儀するような感じで」
「こうか?」
タオルが身体から浮き、ピンク色のが見えた。
「よっしゃ!乳首が見えたぞーーーーー!!」
「バ、バカ、見るな!!」
思わずくっころさんが身体を隠した。
「そう、それなんだよ!!見せる気があるから裸の上にエプロンなんて着たくせに、いざ見られると恥ずかしくなってしまう。それが裸エプロンの凄さなのだ!!」
・・・あ。
なんか正確に伝えたいがために、俺の性癖を全開で暴露してしまったぞ・・・。
「なるほど!完璧に理解したぞ!羞恥心こそが興奮を生み出すのだな!!」
ん?
ああ、女性目線での話かな?言ってる意味は理解できるけど、なるほど。
「ああ、ちなみにセレスティーナに裸エプロンをやってくれって話ではないからな?一般男性の考え方ってやつを教えただけだ」
「わかっている!言われたことをやっているだけの者に成長など無い。己で見つけ出してこそ新たな扉が開かれるのだ!」
裸エプロンの良さを力説しただけなのに、人生の目標を見つけたような反応をしているのはなぜだ??
「とにかく、これでわかっただろう?裸ってのは簡単に見せてはいけないのだ。裸が楽なのはわからんでもないが、裸族といえど普段は服を着ていた方がいい」
「らぞく??」
「ああ、家の中で普段裸で暮らすような人達のことを『裸族』と呼ぶんだ」
「ほ~!私は部屋でも服を着ているが、裸で暮らしている者もいるのか」
はい??くっころさんって裸族じゃねえの?
ダメだ、やっぱり俺にはセレスティーナの考えてることが理解できねえ・・・。
―――小烏丸は気付かない。くっころさんが性癖の壁を越える手伝いをしてしまったことに。
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