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371 ニャルル達の家に泊ることになった
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俺が元々どこに住んでいて、どういう経緯で北海道まで飛ばされて来たのか。そして最初に出会った魔物が黒龍だったことや、ニャルル達三人も一緒に海を渡る予定だということなど、話は長くなったが全て説明した。
それを聞いた受付じょ、いや、パメラが考え込んだ。
「・・・・・・勝算はあるの?」
「勝算って、海を越えられるのかってことだよな?」
「ええ。正直私には無謀な挑戦としか思えないわ。だって海の向こうに陸があるなんて、今まで一度も聞いたことが無いもの。すなわち北海道から出た人が一人もいないってことじゃない!」
そのセリフにシャイナが反応した。
「あ、それ!!ボクも最初そう思ったんだ。でもねー、こがにゃんさんは絶対成功するよ!」
「なぜそう言い切れるの!?」
「こがにゃんさんって普通じゃないですし。何かに失敗して死ぬとか考えられないもん」
「それじゃただの感情論じゃない!もっとしっかりとした理由は無いの?」
理由ねえ・・・。完成した船でも見せないと納得しないんじゃねえか?
「あははははっ!そんなの簡単だ。丸洗いされりゃ一発だ!」
「丸洗い!?いや、全く意味が分からないわ!」
「またゴーレムの所に行くにゃ?」
「移動も含めての一発だぜ!全部見せないと納得しねえだろ」
「たしかにそうかも!?じゃあ明日にでも行く?」
おーい、なぜ俺抜きで勝手に話が進んでるんだ?
まあ、丸洗いするなら外の方が排水の手間が省けるから良いんだけどさ。
「急に仕事を休めるわけがないじゃない!」
「明日1日くらいはチャミィの様子を見なきゃだろ?もしこがっちが来てなかったら、今頃どんな状況になってたことか。どっちにしろ仕事なんか無理だったんだから、明日1日くらい休んでも問題ねーって!」
「なるほど・・・、確かに一理あるわ。ミィはどう見ても元気そうだけど、それでも家に置いたままだと心配で仕事にならないわね」
ゴマちゃん優勢!これは勝負あったな。
「う~~~ん・・・、朝ギルマスに説明して、休みにしてもらおうかしら」
「よっしゃ、決まりだな!」
「そうだ小烏丸!・・・さん。ミィの丸洗いもお願いしていいかしら?」
「ん?なんで急にさん付け?ああ、俺を命の恩人みたいに考えなくていいからな!今まで通り呼び捨てで構わん。チャミィの丸洗いも引き受けよう」
「じゃあミィも一緒にお願いするわね。小烏丸!」
感謝の気持ちはありがたいけど、変に距離感が出てしまうのはな・・・。受付嬢、いや、パメラはこんな感じの方が俺も気楽でいい。
「ふ~~~、今日は色々と疲れたし、そろそろ帰ろ?」
「帰るにゃ」
「だな!」
「丸洗いは明日に延期されたし、チャミィも大丈夫そうだな。俺も宿に行くか~」
「ウチに来るといいにゃ!」
「うん!部屋があまってるから、宿になんか行く必要ないよ!」
「決まりだな!」
はい?
「いやいやいやいや!女三人で住んでる家なんかに、男の俺が行けるわけないだろ!」
「問題にゃいにゃ!」
「全然気にする必要ないです!これから一緒に海を越えるんですから」
「そうだそうだ!あたいら、こがっちの故郷までずっと一緒に行動するんだぞ?」
あっ!確かにその通りだな・・・。
航海だけじゃなく、青森から愛知まで移動するとなると、一泊二泊とかそんなレベルの話じゃねえ。なんせ国土が10倍以上だからな。
今から三人の家にお邪魔した所で、そんなのもう誤差の範囲か。
「確かにその通りだな。じゃあ一部屋貸してくれ!居候はイヤなんで俺も家賃払うわ」
「「キターーーーーーーーーーーー!!!」」
「ちょ、ちょっと、本当に三人の家に住むの!?・・・まあそれはいいわ。えーと、万が一ミィに何かあった場合は、そこに行けば良いのかしら?」
あー、そっか!医者に連絡つかないのは不安だわな。医者じゃないけど。
ちなみにチャミィは、お腹いっぱいですでに就寝中だ。
シャイナがパメラに家の場所を説明しているが、土地勘ゼロの俺にはさっぱりわからん。
「んじゃまた明日な!」
「今日は本当にありがとう!最高の1日だったわ!」
いつものオープンテラス席を待ち合わせ場所に指定し、パメラの家を出た。
チャミィの病気も治ったし、久しぶりにゆっくり眠ってくれ!
・・・・・
外はもう真っ暗で、また買い物をすることが出来なかった。
北海道ならば、尾張じゃ手に入らない食材が絶対にあると思うんだよ。
野菜や果物の種なんかは是非お持ち帰りしたい!
逆に何も持ち帰らなかったら、和泉にグーパンチされる可能性まであるな。
まあどうせ船を造らなきゃならんのだから、急ぐ必要も無いんだけどね。
お?ニャルル達の家に到着したようだ。
ガチャリ
「ただいまー!」
「やっと帰って来たぜー!」
「もう眠いにゃ・・・」
「なかなか良い家じゃないか。お邪魔しまーす!」
シャイナが玄関に置いてあったランプを点けた。
「部屋に案内するね」
「頼む」
・・・やっぱランプじゃ暗いな。明日にでも照明を量産しよう。
ガチャッ
「もう暗くてあまり見えないけど、すぐに寝ることくらいは出来ます。毛布持って来るからちょっと待ってて~」
あ、毛皮とか持ってるから大丈夫だったんだが、取りに行ってしまった。
風呂に入ってから寝たかったのだけど、この暗さじゃ無理ですな。
しゃーねえ!今日はもうこのままぐっすり眠って、朝風呂に決定だ!
当然ながらこの日はもう何事もなく、毛布にくるまり眠りについたのだった。
それを聞いた受付じょ、いや、パメラが考え込んだ。
「・・・・・・勝算はあるの?」
「勝算って、海を越えられるのかってことだよな?」
「ええ。正直私には無謀な挑戦としか思えないわ。だって海の向こうに陸があるなんて、今まで一度も聞いたことが無いもの。すなわち北海道から出た人が一人もいないってことじゃない!」
そのセリフにシャイナが反応した。
「あ、それ!!ボクも最初そう思ったんだ。でもねー、こがにゃんさんは絶対成功するよ!」
「なぜそう言い切れるの!?」
「こがにゃんさんって普通じゃないですし。何かに失敗して死ぬとか考えられないもん」
「それじゃただの感情論じゃない!もっとしっかりとした理由は無いの?」
理由ねえ・・・。完成した船でも見せないと納得しないんじゃねえか?
「あははははっ!そんなの簡単だ。丸洗いされりゃ一発だ!」
「丸洗い!?いや、全く意味が分からないわ!」
「またゴーレムの所に行くにゃ?」
「移動も含めての一発だぜ!全部見せないと納得しねえだろ」
「たしかにそうかも!?じゃあ明日にでも行く?」
おーい、なぜ俺抜きで勝手に話が進んでるんだ?
まあ、丸洗いするなら外の方が排水の手間が省けるから良いんだけどさ。
「急に仕事を休めるわけがないじゃない!」
「明日1日くらいはチャミィの様子を見なきゃだろ?もしこがっちが来てなかったら、今頃どんな状況になってたことか。どっちにしろ仕事なんか無理だったんだから、明日1日くらい休んでも問題ねーって!」
「なるほど・・・、確かに一理あるわ。ミィはどう見ても元気そうだけど、それでも家に置いたままだと心配で仕事にならないわね」
ゴマちゃん優勢!これは勝負あったな。
「う~~~ん・・・、朝ギルマスに説明して、休みにしてもらおうかしら」
「よっしゃ、決まりだな!」
「そうだ小烏丸!・・・さん。ミィの丸洗いもお願いしていいかしら?」
「ん?なんで急にさん付け?ああ、俺を命の恩人みたいに考えなくていいからな!今まで通り呼び捨てで構わん。チャミィの丸洗いも引き受けよう」
「じゃあミィも一緒にお願いするわね。小烏丸!」
感謝の気持ちはありがたいけど、変に距離感が出てしまうのはな・・・。受付嬢、いや、パメラはこんな感じの方が俺も気楽でいい。
「ふ~~~、今日は色々と疲れたし、そろそろ帰ろ?」
「帰るにゃ」
「だな!」
「丸洗いは明日に延期されたし、チャミィも大丈夫そうだな。俺も宿に行くか~」
「ウチに来るといいにゃ!」
「うん!部屋があまってるから、宿になんか行く必要ないよ!」
「決まりだな!」
はい?
「いやいやいやいや!女三人で住んでる家なんかに、男の俺が行けるわけないだろ!」
「問題にゃいにゃ!」
「全然気にする必要ないです!これから一緒に海を越えるんですから」
「そうだそうだ!あたいら、こがっちの故郷までずっと一緒に行動するんだぞ?」
あっ!確かにその通りだな・・・。
航海だけじゃなく、青森から愛知まで移動するとなると、一泊二泊とかそんなレベルの話じゃねえ。なんせ国土が10倍以上だからな。
今から三人の家にお邪魔した所で、そんなのもう誤差の範囲か。
「確かにその通りだな。じゃあ一部屋貸してくれ!居候はイヤなんで俺も家賃払うわ」
「「キターーーーーーーーーーーー!!!」」
「ちょ、ちょっと、本当に三人の家に住むの!?・・・まあそれはいいわ。えーと、万が一ミィに何かあった場合は、そこに行けば良いのかしら?」
あー、そっか!医者に連絡つかないのは不安だわな。医者じゃないけど。
ちなみにチャミィは、お腹いっぱいですでに就寝中だ。
シャイナがパメラに家の場所を説明しているが、土地勘ゼロの俺にはさっぱりわからん。
「んじゃまた明日な!」
「今日は本当にありがとう!最高の1日だったわ!」
いつものオープンテラス席を待ち合わせ場所に指定し、パメラの家を出た。
チャミィの病気も治ったし、久しぶりにゆっくり眠ってくれ!
・・・・・
外はもう真っ暗で、また買い物をすることが出来なかった。
北海道ならば、尾張じゃ手に入らない食材が絶対にあると思うんだよ。
野菜や果物の種なんかは是非お持ち帰りしたい!
逆に何も持ち帰らなかったら、和泉にグーパンチされる可能性まであるな。
まあどうせ船を造らなきゃならんのだから、急ぐ必要も無いんだけどね。
お?ニャルル達の家に到着したようだ。
ガチャリ
「ただいまー!」
「やっと帰って来たぜー!」
「もう眠いにゃ・・・」
「なかなか良い家じゃないか。お邪魔しまーす!」
シャイナが玄関に置いてあったランプを点けた。
「部屋に案内するね」
「頼む」
・・・やっぱランプじゃ暗いな。明日にでも照明を量産しよう。
ガチャッ
「もう暗くてあまり見えないけど、すぐに寝ることくらいは出来ます。毛布持って来るからちょっと待ってて~」
あ、毛皮とか持ってるから大丈夫だったんだが、取りに行ってしまった。
風呂に入ってから寝たかったのだけど、この暗さじゃ無理ですな。
しゃーねえ!今日はもうこのままぐっすり眠って、朝風呂に決定だ!
当然ながらこの日はもう何事もなく、毛布にくるまり眠りについたのだった。
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