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302 今後の予定を色々話し合ってみる

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 なんとかルーシーを投げっぱなしジャーマンでプールの底に沈めることには成功した。だが結局、ピピンとエレンにはまんまと逃げられてしまった。無念!


 そしてプールで遊んだ後は、ミスフィートさんの部屋で話し合いだ。


「さすがに小物からというわけにはいかぬだろう。戦に出られるのは足軽からと決まっておるしな」
「じゃあやっぱり伊勢にいる兵士は足軽で決定ですね。問題は重臣だった者達です」
「こういう場合、通常ならば据え置きなのだろうか?」
「領地を保障する条件で降伏させた場合ならば、身分は据え置きだと思います。でも今回は完全降伏なので、保証する必要はありません。ただ領地を取り上げられると思い、反旗を考える武将がいてもおかしくはないですね」

 俺も戦国時代の武将の考えてることなんかよくわからん。ただ自分の領地に家族や家来が大勢いる場合、何かしらのケアをしてやらんと、反乱の芽となってしまうだろうな。

「なるほど・・・。長い間家老を務めて来た武将などは、家族も家来もいるだろう。身分を降格させるのは確実だが、その身内が路頭に迷わせぬように対処する必要があるか」
「ですね。けど身分はガッツリ落としますよ。尾張の軍門に下ることへの不満を持ってる者を重臣待遇になんかしたら、いつ裏切るかわかったもんじゃないですからね」
「思い切って、全員足軽組頭まで落とすか?」

 うーーーん、そこまでやって大丈夫かなあ?
 尾張の小娘達よりも下の身分になって、怒り狂う可能性は高そうだ。

 でもミスフィート軍の初期メンバーですら足軽大将の身分の者が大半だから、尾張って身分の上限そのものが低いんだよな・・・。あーそっか!逆に上限の低さを説明すりゃいいだけか。重臣が少ない分、這い上がるチャンスも大いにあるのだから納得させることは可能だ。

「そうしましょう。ミスフィート軍は歴史が浅いですから、家老すら一人もいない状況だってことを説明すれば理解はすると思います。ヒューリックとジルが城内施設を使ってる状態ですので、足軽組頭がどれほど優遇されているかは実感出来ているハズ。俺の予想では、食堂や風呂や自室の快適さだけでも今までの贅沢さを上回るレベルだと思ってます」

 あの驚きようを見ると、そうとしか思えないんだよね。

「なるほど・・・。我らはこの暮らしが当たり前となってしまっているが、アジト暮らしの時と比べれば天と地程の差だものな。元伊勢の大名と言えど、小烏丸が作った数々の魔道具が備わってる城内の快適さなど、今まで体験したこともあるまい」
「ただ、ヒューリックとジルはいいのですが、他の伊勢重臣達を納得させる為には、伊勢の城をガッツリ改良する必要がありますね。いや、聖帝領にもっと近い場所に新しく城を建てるべきか・・・」


 城主は誰にしよう?最前線だからそれなりの実力者を配置しなければならない。となるとカーラかカトレアが適任者だが・・・。

 いや!この先天下分け目の戦いみたいなのが待っているとなると、ここは思い切った手を打つべきだ。


「ミスフィートさん、ここは思い切って最前線の城に主力を配備しましょう。正直ルーサイアから伊勢までって遠すぎますよね?なので伊勢に作る新しい城をミスフィートさんの居城にして、ミケネコ城はユリかセーラあたりに任せるのです!」
「引っ越すのか!?」
「とりあえず一時的な居城にする感じかな?戦争が終結したら、ルーサイアに戻るも良し、京あたりに城を建てるも良し」
「なるほど!確かにココから兵を出してまた戻って来るのは手間だものな。ならばカーラやチェリンなども伊勢に連れて行くのか?」

 そうだなあ・・・、でも尾張を空っぽにするわけにもいかんか。リタとリナは美濃からの進行を防ぐ為にクロネコ城に残すとして、トラネコ城とシロネコ城は城主交代しよう。クロネコ城に援軍を出せるように、兵も500人くらいは残すべきかな?

「そうしましょう。美濃を牽制する為にクロネコ城にはリタとリナを、いや待てよ?あの二人もそろそろ戦いたいだろうから、クロネコ城には長いこと最前線で頑張っていたチェリンを配備しましょうか。ミケネコ城の城主はユリ、トラネコ城の城主はフィオリーナ、シロネコ城の城主にはセーラ。そして兵は各500ずつといった感じで」
「ほほう。聖帝軍との戦いに集中する為の非常に攻撃的な配置転換だな。実に面白い!しかし開戦までに間に合うのか?」
「今日ドワーフに伊勢の城まで線路を繋げる依頼をして来ました。明日か明後日には出発する予定です。新しい城の建設は今決めたばかりなので、近日中にエルフ達をバスに乗せて連れて行こうと思います。本当は強化する服を受け取りにバイクをかっ飛ばして行く予定だったのですけど予定変更ですね。城は間に合うと思うのですが、線路の方は伊勢の地形次第でしょうか・・・」

 地面を平らにする為の土魔法使いをドワーフ達に何人かつければ、変に遠回りせず直線的に進めるかな?あー、伊勢在住のエルフとドワーフを見つけて新たに雇いたいな。魔法が得意ならば人族でもいいけど。

「ふむ。ならば明日にでも皆に通達して、引っ越しの準備をさせておくか。小烏丸は通信機でカーラ達に伝えてくれ」
「了解です!城が完成するまで結構時間がかかりますので、引っ越し準備はゆっくりでいいですからね」


 とりあえずこんなもんかな?さあ、忙しくなるぞー!
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