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236 闇ゴブリン
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ミスフィートさんはヒントなしで戦いたいだろうけど、このゴブリンが相手の場合そういうわけにもいかん。
「本当はネタばらしなんてしない方が良いのでしょうけど、次のゴブリンは非常に危険なので話しておきます。まず気配が非常に希薄で、暗殺に特化したタイプの闇ゴブリンです。警戒せずにその通路を歩いたら、短剣で首を掻っ切られてお終いですね」
「ひいいいぃぃぃぃ!!」
「そんな恐ろしいゴブリンなのか・・・」
虎徹さん達は、結界を張っていたお陰で死なずに済んだらしい。
俺が最初来た時は、無茶苦茶警戒してたから何とか対処出来た感じだな。
「予めそれを知っていて、気を付けて行っても毎回ビックリするほど危険な相手です。武器は今言った通り短剣の二刀流。とんでもない手練れなので、短剣を愛用している人なんかには非常に参考になるでしょうね。尾張はみんな刀使いですけど」
「なるほど。私も大名になったので、暗殺には気を付けねばと常々思っていたのだ。それを見据えた良い訓練になるかもしれぬな!」
「うん。絶対に近寄らないことにしよう!!」
まあ和泉には絶対に近寄らせないがな。
―――闇ゴブリンのいる通路に入った。
ギンッ!
「なんとッ!これは確かに危険だ!」
首を狙った初撃は、ミスフィートさんが刀で弾いた。
「え!?攻撃どころか、ゴブリンもまったく見えなかったよ??」
「和泉なら一瞬で殺られていただろうな。マジで危険なんだアイツは」
ギンッ!ギンッ!ギンッ!ギンッ!ギンッ!
「これが二刀流の攻撃か!凄い手数だ!」
他のゴブリンはグギャグギャうるさいのに、コイツって無言なんだよなー。
ギンッ!ギンッ!ギンッ!
「しかし慣れてくると、それほどでもないなッ!危険なのは闇ゴブリンだが、強さだけならば赤ゴブリンの方が上だ!」
「ですねえ、俺も同意見です。速さに対応出来なければ、こっちの方がキツいのかもしれませんが」
そういや清光さんって、あの大剣で対応してたのか?それはそれですげえな。
ミスフィートさんは、いつものように戦いを楽しんだ後、『もういいや』って感じで攻撃に転じて闇ゴブリンを倒した。
「なかなか強かったぞ!ゴブリンによって戦い方が全然違うから、とても良い訓練になるなっ!」
「たぶんですけど、このダンジョンを作った神様は、冒険者がどんどん強くなれるように考えて作ったんじゃないですかね?あらゆる武器を持った相手と戦えるダンジョンなんて、偶然そうなったとは思えません」
「ほーーーーっ!なら弓を持った魔物とかもいたりするのか?」
「7階のゴブリンが弓ですよ。そいつも暗殺型なので要注意です」
「弓ゴブリンか!!恐るべき相手だな!」
「とは言っても、弓って怖いのは初撃だけなので、避けてしまえば楽勝ですけどね」
「あー、そっか。それだとあまり楽しめないな」
その必殺の一撃がヤバイんだけどね。ダンジョンじゃ弓の脅威が半減されるので、それは少し残念な所なのかもしれない。
「さて、4階はこれで全て終了です。部屋に帰りましょうか」
「お腹ペコペコだよ!早く帰ろ?」
「私もさすがに疲れたな。ホタテを食べて、ゆっくりガチャを回したい」
「そうそう!私も結構魔石溜まったから、今度こそ良い服をゲットするよ!」
体操服だったもんな。アレはアレで面白かったけど。
つーことで、帰りも4階は和泉が無双し、それ以外はミスフィートさんが魔物を倒しながら、1階の部屋へと帰還した。
・・・・・
「今日は海鮮づくしにします?ドラゴン食うなら解体作業が待ってるけど」
「疲れたから解体は嫌よ!海鮮にしましょ!」
「私も今から解体は御免だな。ホタテとカニが食べたいぞ!」
「了解!解体は明日の朝にでもやりましょう。マジックバッグに入れとけば時間の流れがゆっくりだけど、早めに浄化作業するに越したことはないですからね」
三人で海産物を聖水で洗ってから、火にかけた。
ジュワーーーーーッ
「なんて良い匂いなのかしら!」
「醤油の焦げた匂いって最強だよな」
「カニが赤くなってきたぞ!」
イカやタコも普通に美味いんだが、ホタテとカニが最強すぎるんだよな。
そして焼きあがったホタテを、三人とも口に放り込む。
「うおおおお、やっぱりうめーーーーーーっ!!」
「自分らで捕獲したからか、前よりも美味しく感じるぞ!」
「・・・・・・ナニコレ??異常に美味しくない??」
「ああ、そうそう!ダンジョン産の海鮮物は、魔力のせいかわからんけど普通のよか遥かに美味いんだ」
「帰るまでに大量に捕獲しような!冷凍室で凍らせとけば、ずっと食べられるぞ!」
俺とルシオが持ち帰ったモノがまだ残ってたような気もするけど、こんな美味い食材は限界まで持ち帰るべきだ。まあ他にもシルバーウルフみたいなお宝も持ち帰りたいんで、どこかで妥協しなければならんのだけど。
「カニもめっちゃ美味しいじゃない!!」
「タコとイカも普通にクッソ美味いぞ。ホタテやカニが強すぎるせいで話題にならんけど、全てが最高級食材だ!」
「そうだな~、どれも美味しいぞ。私の中ではホタテが最強だが」
「今日は焼いちゃったけど、イカそうめんも美味いんだろうな~。このデカいのを細く切るのが大変かもしれんけど」
「生で食べても大丈夫なの?これ魔物よね」
「どうなんだろな?聖水で浄化すりゃ全部生で食えるのは確かだ」
「聖水万能すぎーーーーー!」
こうして三人は海鮮づくしを堪能したのだった。
「本当はネタばらしなんてしない方が良いのでしょうけど、次のゴブリンは非常に危険なので話しておきます。まず気配が非常に希薄で、暗殺に特化したタイプの闇ゴブリンです。警戒せずにその通路を歩いたら、短剣で首を掻っ切られてお終いですね」
「ひいいいぃぃぃぃ!!」
「そんな恐ろしいゴブリンなのか・・・」
虎徹さん達は、結界を張っていたお陰で死なずに済んだらしい。
俺が最初来た時は、無茶苦茶警戒してたから何とか対処出来た感じだな。
「予めそれを知っていて、気を付けて行っても毎回ビックリするほど危険な相手です。武器は今言った通り短剣の二刀流。とんでもない手練れなので、短剣を愛用している人なんかには非常に参考になるでしょうね。尾張はみんな刀使いですけど」
「なるほど。私も大名になったので、暗殺には気を付けねばと常々思っていたのだ。それを見据えた良い訓練になるかもしれぬな!」
「うん。絶対に近寄らないことにしよう!!」
まあ和泉には絶対に近寄らせないがな。
―――闇ゴブリンのいる通路に入った。
ギンッ!
「なんとッ!これは確かに危険だ!」
首を狙った初撃は、ミスフィートさんが刀で弾いた。
「え!?攻撃どころか、ゴブリンもまったく見えなかったよ??」
「和泉なら一瞬で殺られていただろうな。マジで危険なんだアイツは」
ギンッ!ギンッ!ギンッ!ギンッ!ギンッ!
「これが二刀流の攻撃か!凄い手数だ!」
他のゴブリンはグギャグギャうるさいのに、コイツって無言なんだよなー。
ギンッ!ギンッ!ギンッ!
「しかし慣れてくると、それほどでもないなッ!危険なのは闇ゴブリンだが、強さだけならば赤ゴブリンの方が上だ!」
「ですねえ、俺も同意見です。速さに対応出来なければ、こっちの方がキツいのかもしれませんが」
そういや清光さんって、あの大剣で対応してたのか?それはそれですげえな。
ミスフィートさんは、いつものように戦いを楽しんだ後、『もういいや』って感じで攻撃に転じて闇ゴブリンを倒した。
「なかなか強かったぞ!ゴブリンによって戦い方が全然違うから、とても良い訓練になるなっ!」
「たぶんですけど、このダンジョンを作った神様は、冒険者がどんどん強くなれるように考えて作ったんじゃないですかね?あらゆる武器を持った相手と戦えるダンジョンなんて、偶然そうなったとは思えません」
「ほーーーーっ!なら弓を持った魔物とかもいたりするのか?」
「7階のゴブリンが弓ですよ。そいつも暗殺型なので要注意です」
「弓ゴブリンか!!恐るべき相手だな!」
「とは言っても、弓って怖いのは初撃だけなので、避けてしまえば楽勝ですけどね」
「あー、そっか。それだとあまり楽しめないな」
その必殺の一撃がヤバイんだけどね。ダンジョンじゃ弓の脅威が半減されるので、それは少し残念な所なのかもしれない。
「さて、4階はこれで全て終了です。部屋に帰りましょうか」
「お腹ペコペコだよ!早く帰ろ?」
「私もさすがに疲れたな。ホタテを食べて、ゆっくりガチャを回したい」
「そうそう!私も結構魔石溜まったから、今度こそ良い服をゲットするよ!」
体操服だったもんな。アレはアレで面白かったけど。
つーことで、帰りも4階は和泉が無双し、それ以外はミスフィートさんが魔物を倒しながら、1階の部屋へと帰還した。
・・・・・
「今日は海鮮づくしにします?ドラゴン食うなら解体作業が待ってるけど」
「疲れたから解体は嫌よ!海鮮にしましょ!」
「私も今から解体は御免だな。ホタテとカニが食べたいぞ!」
「了解!解体は明日の朝にでもやりましょう。マジックバッグに入れとけば時間の流れがゆっくりだけど、早めに浄化作業するに越したことはないですからね」
三人で海産物を聖水で洗ってから、火にかけた。
ジュワーーーーーッ
「なんて良い匂いなのかしら!」
「醤油の焦げた匂いって最強だよな」
「カニが赤くなってきたぞ!」
イカやタコも普通に美味いんだが、ホタテとカニが最強すぎるんだよな。
そして焼きあがったホタテを、三人とも口に放り込む。
「うおおおお、やっぱりうめーーーーーーっ!!」
「自分らで捕獲したからか、前よりも美味しく感じるぞ!」
「・・・・・・ナニコレ??異常に美味しくない??」
「ああ、そうそう!ダンジョン産の海鮮物は、魔力のせいかわからんけど普通のよか遥かに美味いんだ」
「帰るまでに大量に捕獲しような!冷凍室で凍らせとけば、ずっと食べられるぞ!」
俺とルシオが持ち帰ったモノがまだ残ってたような気もするけど、こんな美味い食材は限界まで持ち帰るべきだ。まあ他にもシルバーウルフみたいなお宝も持ち帰りたいんで、どこかで妥協しなければならんのだけど。
「カニもめっちゃ美味しいじゃない!!」
「タコとイカも普通にクッソ美味いぞ。ホタテやカニが強すぎるせいで話題にならんけど、全てが最高級食材だ!」
「そうだな~、どれも美味しいぞ。私の中ではホタテが最強だが」
「今日は焼いちゃったけど、イカそうめんも美味いんだろうな~。このデカいのを細く切るのが大変かもしれんけど」
「生で食べても大丈夫なの?これ魔物よね」
「どうなんだろな?聖水で浄化すりゃ全部生で食えるのは確かだ」
「聖水万能すぎーーーーー!」
こうして三人は海鮮づくしを堪能したのだった。
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