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191 和泉の実力
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全部話し終えた気になっていたけど、和泉が知りたい情報ってまだまだいっぱいあるよな。俺も清光さんに聞きまくった覚えがあるし。
「えーと・・・、オワリがどこにあるのかが知りたかったんだよな?」
和泉が一番知りたがってたのは、ココが一体どこなのかだ。
俺も清光さんに聞くまで、疑問だらけで気持ち悪かったっけな~。
「そうそう!そんな名前の国なんて聞いたことがないよ!」
「実はさっき、和泉は正解を言ったんだよね」
「正解を??」
「愛知県が尾張だって言ってたろ?オワリってのはまさにその尾張だ」
「えーーーー!?でも全然日本の面影が無いよ?外人ばかりだし」
「えーとな・・・、ぶっちゃけて言うと、ここは地球ではない」
それを聞いた和泉は、ポカーンとした顔をしている。
「・・・・・・はい?地球じゃないのに尾張?増々意味不明なんですけど!」
「アニメや小説なんかでよくある、剣と魔法の世界なんだなーコレが」
こう言えば若い人なら大体想像がつくだろう。
「剣と魔法の世界・・・、あの~それって異世界ってこと?」
「そう、異世界だ。そしてなぜココが尾張なのかも説明してやろう。それはだな、この世界を作った神様が元日本人だからなんだよ」
「神様が日本人ですって!?」
「しかもその神様は歴女ってヤツでさ、戦国オタクらしい。んでそんな神様が世界を作ったんだ。地図を見たら、たぶんここは日本の形になっているハズ」
「うはっ!日本を作っちゃったのね」
「しかもだ、この世界にはヨーロッパ大陸もアメリカ大陸も無いのだ。あるのは日本だけ!」
「・・・・・・え?日本しかないの!?」
そういや清光さんは、神様と話をしたことがあるってことだよな・・・。一体神様ってどこに住んでいるのだろうか?
「ただし面積は10倍以上なんだとさ!直線道路なのにバスで2日かけても愛知県を横断出来なかったのは、そういう理由からだ」
「なるほど~、戦国オタクだから国が昔の地名なのね。しかも10倍以上かあ」
「なぜこの世界に落ちて来てしまったのかは俺にもわからん。なので元の世界に帰る方法もわからん」
「えええ!?帰れないの??そんなの困る!!!」
「神様と会うことが出来れば何か方法があるかもしれんから、帰るのを諦めろとは言わない。でも神様と会う方法がわからんからなあ~」
そこで和泉がハッと気付いた。
「・・・ちょっと待って。小烏丸はなんで神様が歴女だって知ってるの?」
「そこに気が付いてしまったか。えーとな、全部知り合いから聞いた話なんだよ。その人は今、三河の国にいるんだが日本人だ」
「他にも日本人がいるのね!?えーと、その人に聞いてもダメなの?」
「んーーー、どうだろな?でも帰る手段があるならば、とっくに帰ってるんじゃね?」
あー、でも清光さんと虎徹さんは、自分からこの世界に飛び込んで来たようなことを言ってたな。あの二人の場合、たとえ帰る手段があっても帰らないかもしれん。もの凄くイケイケな性格だし。
「はぁ~~・・・、私どうしたらいいんだろ・・・」
「そう悲観ばっかしてたって辛いだけだ。もっと前向きに行こうや!」
「無理よ・・・」
「ここは剣と魔法の世界だって言ったろ。『ステータス』って言ってみ」
「ああ、言ってたわね。え?魔法が使えるの!?」
お?さすがに魔法には興味があるみたいだ。
「だから和泉が魔法を使えるかどうかを知る必要がある。『ステータス』だ」
「なるほど、わかったわ。ステータス!・・・あっ!何か出たよ!!」
「まあたぶんレベル1の初期状態だろうし、魔法の欄も空白だとは予想出来るけどな。でも万が一ってこともあるから」
和泉が自分のステータスを眺めた後、一言呟いた。
「うん。雑魚ね」
「ブホッ!自分のステータスだぞ?少々自虐的すぎね?」
「だって本当に何も無いんだもの。レベルは1だしスキルもなんか酷いし。ああ、でも料理のレベルは6だったわ!」
「いきなりレベル6とはすげえじゃん!生まれてから現在までの日本で身に着けた技能がそのまま反映されているハズだから、いきなりレベルが6あるってのは相当なモンだぞ」
「そっか~!一つでも取り柄があって良かったわ。ああ、算術も6あったわね。ちなみに魔法の欄は空欄でした」
「なるほど。俺も算術は最初から6あった。日本の学校を出ていれば、大体の人が6くらいあるのかもしれんな。魔法はまあ、俺も最初は無かったから今後に期待ってとこか」
「最初はって、今は使えるの!?」
「使えるぜ」
右手を斜め前方に向ける。
「ファイヤーボール!」
サッカーボールくらいの火の球が飛んで行った。
「わあ~~~~~!!!火の球が飛んでった!」
「他にも魔法はあるんだが、見た目じゃわからんヤツなんでまた今度な」
「魔法いいな~~~!私も魔法が使えるようになるの?」
「それがなあ・・・、何とも言えんのよ。ステータスの一番下に加護って欄があるだろ?そこに加護が追加されると魔法が使えるようになるんだ。しかしどうやったら加護が付くのかがさっぱりわからん。とあるダンジョンに行けばワンチャンあるんだけどね」
「えええーーー!?ダンジョンとか、レベル1じゃ死んじゃうよ!」
「んーまあ普通に暮らしてても加護が発生するかもだし、どっちにしろ今すぐダンジョンに行くのも無理だ。まあチャンスがあったらって感じだな~」
ルシオを連れて行ってガッツリ補給したばかりだからなあ。
何か行く理由が無いと気軽には頼めん。日本人繋がりで虎徹さんのサービスがあるかどうかだな・・・。まあそれにしても行く理由くらいは欲しい。
「とりあえず情報交換はこんなもんかな?そろそろ城に帰ってメシにしよう」
「そうね。全ての疑問に答えてくれてありがとう!スッキリしたわ」
と思ったら俺の竿に魚が掛かっていて、それを釣り上げてから城に向かった。
「えーと・・・、オワリがどこにあるのかが知りたかったんだよな?」
和泉が一番知りたがってたのは、ココが一体どこなのかだ。
俺も清光さんに聞くまで、疑問だらけで気持ち悪かったっけな~。
「そうそう!そんな名前の国なんて聞いたことがないよ!」
「実はさっき、和泉は正解を言ったんだよね」
「正解を??」
「愛知県が尾張だって言ってたろ?オワリってのはまさにその尾張だ」
「えーーーー!?でも全然日本の面影が無いよ?外人ばかりだし」
「えーとな・・・、ぶっちゃけて言うと、ここは地球ではない」
それを聞いた和泉は、ポカーンとした顔をしている。
「・・・・・・はい?地球じゃないのに尾張?増々意味不明なんですけど!」
「アニメや小説なんかでよくある、剣と魔法の世界なんだなーコレが」
こう言えば若い人なら大体想像がつくだろう。
「剣と魔法の世界・・・、あの~それって異世界ってこと?」
「そう、異世界だ。そしてなぜココが尾張なのかも説明してやろう。それはだな、この世界を作った神様が元日本人だからなんだよ」
「神様が日本人ですって!?」
「しかもその神様は歴女ってヤツでさ、戦国オタクらしい。んでそんな神様が世界を作ったんだ。地図を見たら、たぶんここは日本の形になっているハズ」
「うはっ!日本を作っちゃったのね」
「しかもだ、この世界にはヨーロッパ大陸もアメリカ大陸も無いのだ。あるのは日本だけ!」
「・・・・・・え?日本しかないの!?」
そういや清光さんは、神様と話をしたことがあるってことだよな・・・。一体神様ってどこに住んでいるのだろうか?
「ただし面積は10倍以上なんだとさ!直線道路なのにバスで2日かけても愛知県を横断出来なかったのは、そういう理由からだ」
「なるほど~、戦国オタクだから国が昔の地名なのね。しかも10倍以上かあ」
「なぜこの世界に落ちて来てしまったのかは俺にもわからん。なので元の世界に帰る方法もわからん」
「えええ!?帰れないの??そんなの困る!!!」
「神様と会うことが出来れば何か方法があるかもしれんから、帰るのを諦めろとは言わない。でも神様と会う方法がわからんからなあ~」
そこで和泉がハッと気付いた。
「・・・ちょっと待って。小烏丸はなんで神様が歴女だって知ってるの?」
「そこに気が付いてしまったか。えーとな、全部知り合いから聞いた話なんだよ。その人は今、三河の国にいるんだが日本人だ」
「他にも日本人がいるのね!?えーと、その人に聞いてもダメなの?」
「んーーー、どうだろな?でも帰る手段があるならば、とっくに帰ってるんじゃね?」
あー、でも清光さんと虎徹さんは、自分からこの世界に飛び込んで来たようなことを言ってたな。あの二人の場合、たとえ帰る手段があっても帰らないかもしれん。もの凄くイケイケな性格だし。
「はぁ~~・・・、私どうしたらいいんだろ・・・」
「そう悲観ばっかしてたって辛いだけだ。もっと前向きに行こうや!」
「無理よ・・・」
「ここは剣と魔法の世界だって言ったろ。『ステータス』って言ってみ」
「ああ、言ってたわね。え?魔法が使えるの!?」
お?さすがに魔法には興味があるみたいだ。
「だから和泉が魔法を使えるかどうかを知る必要がある。『ステータス』だ」
「なるほど、わかったわ。ステータス!・・・あっ!何か出たよ!!」
「まあたぶんレベル1の初期状態だろうし、魔法の欄も空白だとは予想出来るけどな。でも万が一ってこともあるから」
和泉が自分のステータスを眺めた後、一言呟いた。
「うん。雑魚ね」
「ブホッ!自分のステータスだぞ?少々自虐的すぎね?」
「だって本当に何も無いんだもの。レベルは1だしスキルもなんか酷いし。ああ、でも料理のレベルは6だったわ!」
「いきなりレベル6とはすげえじゃん!生まれてから現在までの日本で身に着けた技能がそのまま反映されているハズだから、いきなりレベルが6あるってのは相当なモンだぞ」
「そっか~!一つでも取り柄があって良かったわ。ああ、算術も6あったわね。ちなみに魔法の欄は空欄でした」
「なるほど。俺も算術は最初から6あった。日本の学校を出ていれば、大体の人が6くらいあるのかもしれんな。魔法はまあ、俺も最初は無かったから今後に期待ってとこか」
「最初はって、今は使えるの!?」
「使えるぜ」
右手を斜め前方に向ける。
「ファイヤーボール!」
サッカーボールくらいの火の球が飛んで行った。
「わあ~~~~~!!!火の球が飛んでった!」
「他にも魔法はあるんだが、見た目じゃわからんヤツなんでまた今度な」
「魔法いいな~~~!私も魔法が使えるようになるの?」
「それがなあ・・・、何とも言えんのよ。ステータスの一番下に加護って欄があるだろ?そこに加護が追加されると魔法が使えるようになるんだ。しかしどうやったら加護が付くのかがさっぱりわからん。とあるダンジョンに行けばワンチャンあるんだけどね」
「えええーーー!?ダンジョンとか、レベル1じゃ死んじゃうよ!」
「んーまあ普通に暮らしてても加護が発生するかもだし、どっちにしろ今すぐダンジョンに行くのも無理だ。まあチャンスがあったらって感じだな~」
ルシオを連れて行ってガッツリ補給したばかりだからなあ。
何か行く理由が無いと気軽には頼めん。日本人繋がりで虎徹さんのサービスがあるかどうかだな・・・。まあそれにしても行く理由くらいは欲しい。
「とりあえず情報交換はこんなもんかな?そろそろ城に帰ってメシにしよう」
「そうね。全ての疑問に答えてくれてありがとう!スッキリしたわ」
と思ったら俺の竿に魚が掛かっていて、それを釣り上げてから城に向かった。
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