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160 子供用プール
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ララとメルティー様が友達になった次の日、俺とルルは大浴場の改造の為にそれぞれ動いた。
子供用プールの深さは大人用プールの半分くらいに設定。
ウォータースライダーから着水した場所が一番深く、そこから少し進んだ場所に段差を作り、更に浅いゾーンも作成。安全に気を使って手摺りも設置したぞ。
そしてウォータースライダーは敢えて同じ大きさにし、絶対に落下しないよう安全面を重視した。
なぜ同じ大きさにしたかと言うと、難易度が低いといずれ大人用を試したくなってしまうからだ。どっちも同じとなれば、子供用で満足してくれるだろうから。
そして形も、丸みを持たせて可愛さをアピールした。
「よし、完成だな」
「これなら事故も起きないし、怪我もしないと思うです!」
「なんかこっちの方が面白そうに見えるっス!」
「滑ってみていい?」
「子供用を作るとは考えたわねー」
例の如く、三馬鹿トリオも完成を待っていたようだ。
「どうせ安全確認は必要だから、3人共滑って試してくれ」
「ひゃっほーい!ウチが先陣を切るっスよ!!」
「あっ、浮き輪を持ってこよっと!」
あ、そうだ!ガチャから何個か浮き輪を手に入れたんだった。
「ちょっとお待ち!子供用に浮き輪を追加するんで、新しい方の浮き輪を試してくれ」
マジックバッグから、折りたたまれた新しい浮き輪を2つ取り出した。
「おおお!子供達と取り合いにならずに済むのは有難いっス!」
「えーと、ココから空気を入れればいいのよね?」
「こっちはわたしが膨らますね!」
膨らませた浮き輪を持って、3人がウォータースライダーの階段を上がって行く。
「なるほど!横から落ちないように安全設計してあるのね」
「ああ、確かにこれなら落ちないっスね」
「おーい!最初の1人は浮き輪無しで滑ってくれ!目的は安全確認だからな」
「わかったっスー!」
ザッパーーーン!
「うひょーーーー!向こうより浅いから変な感じっスね!」
「どうだ?問題は無さそうか?」
ルーシーが自分の体をチェックする。
「大丈夫みたいっス」
「オーケイ!んじゃ浮き輪組も滑って来ていいぞー」
ザッパーーーン!
ザッパーーーン!
「あははははははっ!ホントだ!浅くて変なのー!」
「安全面は問題無いと思うわよ?」
「よーし、これでようやく子供達を遊ばせられるな。子供達がいない時はこっちで遊んでても良いからな。みんなにもそう言っといてくれ」
「わかったー!」
「大浴場がどんどん楽しくなって行くわね!」
「浮き輪が全部向こうに移動しないようにだけ注意っス」
これで大浴場の方は完璧だ。
とはいえ、子供達の動向を見張る必要はあるのだけどな。
まあ過保護なマリアナが付いているので、そこは彼女に任せよう。
************************************************************
―――よし、始めるか!
健康ランドは規模がデカくなるだろうから、ルル一人に作らせるのはいくら何でも可哀相だ。なので他のエルフ達を巻き込む必要があるのだが、その前に三河の素晴らしさを見せて、俺が想像してる完璧な建物の姿を知ってもらう必要がある。
となると三河に連れて行く為に、まずは大型バスを作らなければならない。
なので最初に作るのは大型バス!
しかし残念ながら、俺は車の構造なんぞそこまで詳しくは知らない。一応車は持っていたけど、細部まで調べてる人なんて車関係の仕事をしてる人くらいじゃない?
まあそれでもハンドル操作でタイヤを動かすのと、ブレーキの仕組みくらいなら少しはわかる。エンジンはまったくわからんけど、付与魔法を駆使してタイヤを回す作戦だから、知らなくてもたぶん問題無いだろう。
要はアクセルを踏み込むことによって、魔石からの出力を増やして行く仕組みにすれば良いだけだ。これは普段からやっている魔道具作りの応用でいけると思う。
問題は車体の強度か・・・。なんせ底が抜けたら大惨事だからな。
ルルに協力してもらおうかと思ったんだけど、鉄を変形させるのは非常に難しいらしいのだ。清光さんが鉄のバイクを作っていたから土魔法使いならば行けると思ったんだけど、単純に清光さんが規格外の人間だっただけのようだ。
なので大型バスは俺だけで作ろうと思う。
ダンジョンで剣を大量に収集して来たから良質な鉄は十分ある。高温の魔法を駆使すれば、まったく継ぎ目の無いボディーを作ることも可能だろう。
とりあえず厚底のボディーを作って、そこからどんどん形を変えて行く作戦が良さそうかな?
作るのは大型バスなので、大量の座席が必要だ。
椅子をいっぱい作るのは根性でいけるが、問題なのは座席を覆う布の方だな。
長時間座ることになるので、座席がカチカチってのは非常に良ろしくない。作るからには最上の物を作らねばならん。
小烏丸印の魔道具は信頼と愛情で出来ているのだ!
「Il offre sa confiance et son amour.」(信頼と愛情をお届けします)
昔からあるCMで有名なセリフを呟きながら、大型バスを作り始めた。
子供用プールの深さは大人用プールの半分くらいに設定。
ウォータースライダーから着水した場所が一番深く、そこから少し進んだ場所に段差を作り、更に浅いゾーンも作成。安全に気を使って手摺りも設置したぞ。
そしてウォータースライダーは敢えて同じ大きさにし、絶対に落下しないよう安全面を重視した。
なぜ同じ大きさにしたかと言うと、難易度が低いといずれ大人用を試したくなってしまうからだ。どっちも同じとなれば、子供用で満足してくれるだろうから。
そして形も、丸みを持たせて可愛さをアピールした。
「よし、完成だな」
「これなら事故も起きないし、怪我もしないと思うです!」
「なんかこっちの方が面白そうに見えるっス!」
「滑ってみていい?」
「子供用を作るとは考えたわねー」
例の如く、三馬鹿トリオも完成を待っていたようだ。
「どうせ安全確認は必要だから、3人共滑って試してくれ」
「ひゃっほーい!ウチが先陣を切るっスよ!!」
「あっ、浮き輪を持ってこよっと!」
あ、そうだ!ガチャから何個か浮き輪を手に入れたんだった。
「ちょっとお待ち!子供用に浮き輪を追加するんで、新しい方の浮き輪を試してくれ」
マジックバッグから、折りたたまれた新しい浮き輪を2つ取り出した。
「おおお!子供達と取り合いにならずに済むのは有難いっス!」
「えーと、ココから空気を入れればいいのよね?」
「こっちはわたしが膨らますね!」
膨らませた浮き輪を持って、3人がウォータースライダーの階段を上がって行く。
「なるほど!横から落ちないように安全設計してあるのね」
「ああ、確かにこれなら落ちないっスね」
「おーい!最初の1人は浮き輪無しで滑ってくれ!目的は安全確認だからな」
「わかったっスー!」
ザッパーーーン!
「うひょーーーー!向こうより浅いから変な感じっスね!」
「どうだ?問題は無さそうか?」
ルーシーが自分の体をチェックする。
「大丈夫みたいっス」
「オーケイ!んじゃ浮き輪組も滑って来ていいぞー」
ザッパーーーン!
ザッパーーーン!
「あははははははっ!ホントだ!浅くて変なのー!」
「安全面は問題無いと思うわよ?」
「よーし、これでようやく子供達を遊ばせられるな。子供達がいない時はこっちで遊んでても良いからな。みんなにもそう言っといてくれ」
「わかったー!」
「大浴場がどんどん楽しくなって行くわね!」
「浮き輪が全部向こうに移動しないようにだけ注意っス」
これで大浴場の方は完璧だ。
とはいえ、子供達の動向を見張る必要はあるのだけどな。
まあ過保護なマリアナが付いているので、そこは彼女に任せよう。
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―――よし、始めるか!
健康ランドは規模がデカくなるだろうから、ルル一人に作らせるのはいくら何でも可哀相だ。なので他のエルフ達を巻き込む必要があるのだが、その前に三河の素晴らしさを見せて、俺が想像してる完璧な建物の姿を知ってもらう必要がある。
となると三河に連れて行く為に、まずは大型バスを作らなければならない。
なので最初に作るのは大型バス!
しかし残念ながら、俺は車の構造なんぞそこまで詳しくは知らない。一応車は持っていたけど、細部まで調べてる人なんて車関係の仕事をしてる人くらいじゃない?
まあそれでもハンドル操作でタイヤを動かすのと、ブレーキの仕組みくらいなら少しはわかる。エンジンはまったくわからんけど、付与魔法を駆使してタイヤを回す作戦だから、知らなくてもたぶん問題無いだろう。
要はアクセルを踏み込むことによって、魔石からの出力を増やして行く仕組みにすれば良いだけだ。これは普段からやっている魔道具作りの応用でいけると思う。
問題は車体の強度か・・・。なんせ底が抜けたら大惨事だからな。
ルルに協力してもらおうかと思ったんだけど、鉄を変形させるのは非常に難しいらしいのだ。清光さんが鉄のバイクを作っていたから土魔法使いならば行けると思ったんだけど、単純に清光さんが規格外の人間だっただけのようだ。
なので大型バスは俺だけで作ろうと思う。
ダンジョンで剣を大量に収集して来たから良質な鉄は十分ある。高温の魔法を駆使すれば、まったく継ぎ目の無いボディーを作ることも可能だろう。
とりあえず厚底のボディーを作って、そこからどんどん形を変えて行く作戦が良さそうかな?
作るのは大型バスなので、大量の座席が必要だ。
椅子をいっぱい作るのは根性でいけるが、問題なのは座席を覆う布の方だな。
長時間座ることになるので、座席がカチカチってのは非常に良ろしくない。作るからには最上の物を作らねばならん。
小烏丸印の魔道具は信頼と愛情で出来ているのだ!
「Il offre sa confiance et son amour.」(信頼と愛情をお届けします)
昔からあるCMで有名なセリフを呟きながら、大型バスを作り始めた。
応援ありがとうございます!
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