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第159話 ハム水
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レオナねえ達三人が、大きな樽を三つ買って来た。
なんで三つ?って聞くと、一つはウチの洗面所に設置して使うらしい。
お風呂以外でも洗顔なんかで毎日使うから、必要だろうって話だ。
ってことで、みんなで洗面所に移動しました。
並べられた三つの樽に、水色ストライプハムちゃんが水を注入していく。
「パッと見だと樽に水を入れてもらってるだけなのに、嬉しくてニヤニヤが止まらないんですけど!」
「わかる!!でもこれは『聖なる水』だから、1樽買うと3000万ピリンします!」
「めっちゃ高いなオイ!いや、効果を考えるとそれくらいの価値はあるのか!?」
聖なる水か~、略すと『聖水』ですね!
癒し効果に美肌効果まであるとなると、マジで3000万でも売れそうだな・・・。
あれ?そういえば、この水を飲むとどうなるんだろう?
癒し効果があるなら、直接飲んだ方がすごい効き目なんじゃないの!?
とてててててててて
台所からコップを一つ持って来た。
「水色ハムちゃん、このコップにも水を入れて下さい!」
『チュウ!』
「おおっ、飲んでみるのか!!」
「なるほど!直接飲めば身体の内側から綺麗になるかも!!」
「だ、大丈夫なの!?」
しかし ショタアイ は、とても美味しい水だと言っている。
(※ つぶらな瞳。かわいい)
ゴクゴクゴクゴク ゴプアッッッッッッッッッ!!
盛大に噴出した。
「ゲホッ!ゴハッ!まっず!!死ぬほどまっずーーーーーーい!!」
「ぷぷっ!うわーーーっはっはっはっはっはっはっはっは!!」
「くくくっ、やっぱり不味いかあ~~~」
「だよね~~~~~!だって一応これも魔法の水だもん。そんな予感はしてた!」
魔法の水ってこんなに不味いのかよ!!
たとえコレが健康に良くても、飲むのが地獄すぎんぞ!
「魔法の水で肉を洗っちゃダメな理由がわかった・・・。絶対やっちゃダメ!!」
「けどそんな豪快に噴かれると、どんだけ不味いのか試したくなるな」
ショタが大惨事を起こしたコップを使うのはさすがに抵抗があったのか、レオナねえが新しいコップを持って来た。
「水色ハムちゃん、一杯頼むぜ!」
『チュウ!』
「チャレンジャーね!」
「絶対クーヤちゃんの二の舞だと思うんだけど!」
彼女達の静止する声など聞かず、レオナねえは一気に水を飲み込んだ。
ゴクゴクゴクゴク ブホアアアアアッッッッッッッッッ!!
当然ながら盛大に噴出した。
「ぐおおおおおおおぉぉ!カハッ!まっず!!本当に死ぬほど不味いぞコレ!!」
「アーーーーーーーーーッハッハッハッハッハ!!」
「ふふっ!だから二の舞になるって言ったのに!」
「めちゃめちゃ不味いよね!?」
「半端じゃねえって!ナナの魔法の水よりも圧倒的に不味いぞ!!」
それを聞いたアイリスお姉ちゃんとナナお姉ちゃんが顔を見合わせた。
「本当に!?」
「え?魔法の水より不味いの!?」
「味覚で言うと『苦い』が一番近いんだけど、例えるならカロリーゼロに踏み潰されて1週間経ったような味だ!!」
「いや、例えが酷すぎて想像すらできないし!!」
「これは私達も挑戦してみるしかないよね!?」
「よし、ちょっと待ってろ!」
レオナねえが台所まで走って行き、コップを二つ持って来た。
「ハム水、満タン!」
『チュウ!』
ハム水って何だよ!?『レギュラー満タン!』みたいに言うなし。
コップになみなみと注がれた『ハム水』が、アイリスお姉ちゃんとナナお姉ちゃんの手に渡された。
「入れ過ぎだって!!」
「すっっっっっごい緊張してきた!」
「恐れることなかれ!豪快に一気飲みするのがルールだからな!」
「ちょっと!突然変なルール作らないで!」
「諦めなよアイリス。ここは女を見せる時よ!」
「お姉ちゃん達がんばれ~!」
ゴクゴクゴクゴク ブシャーーーーーーーーーーーーーーーーッ!!
無理でした。二人とも大噴出です!
「ゲホッ!ゲホッ!うヴぁーーーーーーーーーーーーーー!!」
「ぷしゅッ!ゴホッ!ケホケホ!あ、有り得ない、何これ!?」
「「あーーーーーーーーーっはっはっはっはっはっはっはっは!!」」
はい全滅!!
このハム水を、噎せずに飲み干せる人っていないんじゃない?
ちなみに樽の中には噴出してませんので、それは大丈夫です!
洗面台は大惨事ですけど・・・。
「こんな不味いのを口に入れたの、生まれて初めてだし!!」
「魔法の水なんて比べ物にならないよ!あ、レオナの例え話で大体あってるかも!?カロリーゼロに踏み潰されて1週間の味だ!!」
「だろ!!」
カロリーゼロに踏み潰されて1週間の味ってのは意味不明すぎるけど、経験者には言いたいことがわかってしまうという摩訶不思議現象が起きていますね。
「でもハム水は身体に良いと思うよ!死ぬほど不味いけど」
ショタの一言に、お姉ちゃんズが考え込む。
「浸かると身体の内部まで癒す水だからな・・・」
「飲めば内臓の悪い所が治ったりするのかも」
「でも飲める?」
「「絶対無理!!」」
「ですよねーーーーーーーーーーーーーーーー!」
よっぽどの病気でも患ったら根性で飲むとは思うけど、健康のために毎日飲むなんてのはちょっと無理だろなあ。
『ただいまーーー!あれ?誰もいない・・・』
お?これはタマねえの声だ。
お母さんとリリカちゃんは買い物に行ってるんだよね。
「タマが学校から帰って来たみたいだぞ」
お姉ちゃん達の目が光った。
「じゃあ疲れて喉が渇いてるんじゃないかな?」
「それは大変!今すぐ元気になる水を飲ませなきゃ!」
「プハッ!!」
なんて酷いお姉ちゃん達だ!
でも不幸は皆で分かち合うモノ。
ガチャッ
「タマ、こっちだ!」
「ん?また朝からお風呂??」
タマねえが洗面所に入って来た。
「あれ?なんかいっぱいいる!クーヤもお風呂?」
「ちょっと待っててね~」
とてててててててて
台所から五つ目のコップを持って来て、レオナねえに渡した。
「ハム水、満タン!」
『チュウ!』
もはや阿吽の呼吸で、水色ハムちゃんがコップに水を注入。
そしてタマねえに、ハム水がなみなみと注がれたコップが渡された。
「これってお風呂の?」
「喉が渇いてるだろ?それを帰宅直後に一気に飲み干すのがイイ女なんだぜ!」
なぜか洗面台に向かって方向転換されられたことに訝しみながらも、タマねえが水を飲み始めた。
ゴクゴクゴクゴクゴクゴク
・・・あれ?なんか普通に飲み干しそうじゃない?
ゴクゴクゴク ごふッ! ブシャーーーーーーーーーーーーーーーーー!!
やっぱり大噴出した。
「「ですよねーーーーーーーーーーーーーーーー!!」」
全員が『まさか飲めるのか?』って思ってたようで、完全に声がハモった。
「ケホッ!ケホッ!なにこれ、まっず・・・」
「あはははははははは!実は此処にいる全員がコレを飲んで噴き出したんだよ!」
「不幸は分かち合わなきゃね!」
「あ~、面白かったーーーーーーーーーー!!」
「やっぱりタマねえでも無理だったか~」
そして当然ながら家族全員がコレを飲まされる流れになり、我が家では罰ゲームに『ハム水』の一気飲みが流行することとなる。
なんで三つ?って聞くと、一つはウチの洗面所に設置して使うらしい。
お風呂以外でも洗顔なんかで毎日使うから、必要だろうって話だ。
ってことで、みんなで洗面所に移動しました。
並べられた三つの樽に、水色ストライプハムちゃんが水を注入していく。
「パッと見だと樽に水を入れてもらってるだけなのに、嬉しくてニヤニヤが止まらないんですけど!」
「わかる!!でもこれは『聖なる水』だから、1樽買うと3000万ピリンします!」
「めっちゃ高いなオイ!いや、効果を考えるとそれくらいの価値はあるのか!?」
聖なる水か~、略すと『聖水』ですね!
癒し効果に美肌効果まであるとなると、マジで3000万でも売れそうだな・・・。
あれ?そういえば、この水を飲むとどうなるんだろう?
癒し効果があるなら、直接飲んだ方がすごい効き目なんじゃないの!?
とてててててててて
台所からコップを一つ持って来た。
「水色ハムちゃん、このコップにも水を入れて下さい!」
『チュウ!』
「おおっ、飲んでみるのか!!」
「なるほど!直接飲めば身体の内側から綺麗になるかも!!」
「だ、大丈夫なの!?」
しかし ショタアイ は、とても美味しい水だと言っている。
(※ つぶらな瞳。かわいい)
ゴクゴクゴクゴク ゴプアッッッッッッッッッ!!
盛大に噴出した。
「ゲホッ!ゴハッ!まっず!!死ぬほどまっずーーーーーーい!!」
「ぷぷっ!うわーーーっはっはっはっはっはっはっはっは!!」
「くくくっ、やっぱり不味いかあ~~~」
「だよね~~~~~!だって一応これも魔法の水だもん。そんな予感はしてた!」
魔法の水ってこんなに不味いのかよ!!
たとえコレが健康に良くても、飲むのが地獄すぎんぞ!
「魔法の水で肉を洗っちゃダメな理由がわかった・・・。絶対やっちゃダメ!!」
「けどそんな豪快に噴かれると、どんだけ不味いのか試したくなるな」
ショタが大惨事を起こしたコップを使うのはさすがに抵抗があったのか、レオナねえが新しいコップを持って来た。
「水色ハムちゃん、一杯頼むぜ!」
『チュウ!』
「チャレンジャーね!」
「絶対クーヤちゃんの二の舞だと思うんだけど!」
彼女達の静止する声など聞かず、レオナねえは一気に水を飲み込んだ。
ゴクゴクゴクゴク ブホアアアアアッッッッッッッッッ!!
当然ながら盛大に噴出した。
「ぐおおおおおおおぉぉ!カハッ!まっず!!本当に死ぬほど不味いぞコレ!!」
「アーーーーーーーーーッハッハッハッハッハ!!」
「ふふっ!だから二の舞になるって言ったのに!」
「めちゃめちゃ不味いよね!?」
「半端じゃねえって!ナナの魔法の水よりも圧倒的に不味いぞ!!」
それを聞いたアイリスお姉ちゃんとナナお姉ちゃんが顔を見合わせた。
「本当に!?」
「え?魔法の水より不味いの!?」
「味覚で言うと『苦い』が一番近いんだけど、例えるならカロリーゼロに踏み潰されて1週間経ったような味だ!!」
「いや、例えが酷すぎて想像すらできないし!!」
「これは私達も挑戦してみるしかないよね!?」
「よし、ちょっと待ってろ!」
レオナねえが台所まで走って行き、コップを二つ持って来た。
「ハム水、満タン!」
『チュウ!』
ハム水って何だよ!?『レギュラー満タン!』みたいに言うなし。
コップになみなみと注がれた『ハム水』が、アイリスお姉ちゃんとナナお姉ちゃんの手に渡された。
「入れ過ぎだって!!」
「すっっっっっごい緊張してきた!」
「恐れることなかれ!豪快に一気飲みするのがルールだからな!」
「ちょっと!突然変なルール作らないで!」
「諦めなよアイリス。ここは女を見せる時よ!」
「お姉ちゃん達がんばれ~!」
ゴクゴクゴクゴク ブシャーーーーーーーーーーーーーーーーッ!!
無理でした。二人とも大噴出です!
「ゲホッ!ゲホッ!うヴぁーーーーーーーーーーーーーー!!」
「ぷしゅッ!ゴホッ!ケホケホ!あ、有り得ない、何これ!?」
「「あーーーーーーーーーっはっはっはっはっはっはっはっは!!」」
はい全滅!!
このハム水を、噎せずに飲み干せる人っていないんじゃない?
ちなみに樽の中には噴出してませんので、それは大丈夫です!
洗面台は大惨事ですけど・・・。
「こんな不味いのを口に入れたの、生まれて初めてだし!!」
「魔法の水なんて比べ物にならないよ!あ、レオナの例え話で大体あってるかも!?カロリーゼロに踏み潰されて1週間の味だ!!」
「だろ!!」
カロリーゼロに踏み潰されて1週間の味ってのは意味不明すぎるけど、経験者には言いたいことがわかってしまうという摩訶不思議現象が起きていますね。
「でもハム水は身体に良いと思うよ!死ぬほど不味いけど」
ショタの一言に、お姉ちゃんズが考え込む。
「浸かると身体の内部まで癒す水だからな・・・」
「飲めば内臓の悪い所が治ったりするのかも」
「でも飲める?」
「「絶対無理!!」」
「ですよねーーーーーーーーーーーーーーーー!」
よっぽどの病気でも患ったら根性で飲むとは思うけど、健康のために毎日飲むなんてのはちょっと無理だろなあ。
『ただいまーーー!あれ?誰もいない・・・』
お?これはタマねえの声だ。
お母さんとリリカちゃんは買い物に行ってるんだよね。
「タマが学校から帰って来たみたいだぞ」
お姉ちゃん達の目が光った。
「じゃあ疲れて喉が渇いてるんじゃないかな?」
「それは大変!今すぐ元気になる水を飲ませなきゃ!」
「プハッ!!」
なんて酷いお姉ちゃん達だ!
でも不幸は皆で分かち合うモノ。
ガチャッ
「タマ、こっちだ!」
「ん?また朝からお風呂??」
タマねえが洗面所に入って来た。
「あれ?なんかいっぱいいる!クーヤもお風呂?」
「ちょっと待っててね~」
とてててててててて
台所から五つ目のコップを持って来て、レオナねえに渡した。
「ハム水、満タン!」
『チュウ!』
もはや阿吽の呼吸で、水色ハムちゃんがコップに水を注入。
そしてタマねえに、ハム水がなみなみと注がれたコップが渡された。
「これってお風呂の?」
「喉が渇いてるだろ?それを帰宅直後に一気に飲み干すのがイイ女なんだぜ!」
なぜか洗面台に向かって方向転換されられたことに訝しみながらも、タマねえが水を飲み始めた。
ゴクゴクゴクゴクゴクゴク
・・・あれ?なんか普通に飲み干しそうじゃない?
ゴクゴクゴク ごふッ! ブシャーーーーーーーーーーーーーーーーー!!
やっぱり大噴出した。
「「ですよねーーーーーーーーーーーーーーーー!!」」
全員が『まさか飲めるのか?』って思ってたようで、完全に声がハモった。
「ケホッ!ケホッ!なにこれ、まっず・・・」
「あはははははははは!実は此処にいる全員がコレを飲んで噴き出したんだよ!」
「不幸は分かち合わなきゃね!」
「あ~、面白かったーーーーーーーーーー!!」
「やっぱりタマねえでも無理だったか~」
そして当然ながら家族全員がコレを飲まされる流れになり、我が家では罰ゲームに『ハム水』の一気飲みが流行することとなる。
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