モィ バリーブィ~サイリスタ帝国に抗う者たち~

ЕСБの革命

文字の大きさ
上 下
53 / 252
第5章 洗脳されたオリバー

第51話 マリナの再生。

しおりを挟む
俺はオリバーが洗脳されているのは確かだと感じた。
何故なら、奇声であんな悪魔崇拝儀式の歌を歌うのは自由記者の立場からすれば非常におかしい身体。
同時に、このまま進めば本当に彼の自我を失い、名誉まで失う事が俺ですら目に見えていた。

何故なら、オリバーの奇行が時間を経る度に酷くなる他、その前に殺さないと彼の印象はガクンと下がると俺は分かっていたからだ。

俺は今までの彼の行動に驚きながらも、どうして彼がこんな行動をするのか?
基本、自由記者フリージャーナリストだったら普通はありえない行動だとつくづく感じ取れた。

恐らく、彼はサイリスタ帝国の聖職者にいる場所に流れて洗脳された可能性は十分にあり得るものの、彼の洗脳同愛は奇声で悪魔崇拝儀式の歌を歌う位、十分に酷い状況だ。
だからこそ、俺はオズワルドに詳しい事情を聞き、彼の状況を知ろうとした。

「なぁ、オズワルド。彼の様子はおかしくないか。」

「あぁ、信雄殿。僕はどうして彼があんな奇行を起こしたのか分からない。けど、彼は洗脳されている以上、僕が彼を殺すしかないのだと思うようになった。しかもあの行動はかなり洗脳されている。」

「そうか。お前がそう思うなら創育が良い。だが、決して無理するなよ。奴は洗脳されているから無差別殺人自体が起きる可能性がある。」

「了解。信雄殿。君の意見で少し気分が晴れてきたよ。」

「あぁ、そうだな。」

「僕も彼の洗脳具合から最初は、無理しようと思ったけど、無理したら彼らと同じ穴の貉だと思われるし、逆に殺される可能性があるからな。」

「当然だ。だから、慎重に攻撃するんだ。」

「了解。」

俺とオズワルドは互いに彼の奇行の危険性を理解しながら、これから彼との戦闘を始めた。
本来、自由記者フリージャーナリストでは組織記者では出来ない事をやるのが自由記者フリージャーナリストの役割じゃないかと思う。
何故なら、組織記者は上からの命令で止められる事があるが、自由記者はそうじゃない事が分かっているからだ。

なのに、自由記者フリージャーナリストの彼がどうしてあんな状況まで陥ったのだろうか?

俺は彼の行動に違和感を持ちながら、オリバーがどうしてああいう奇行を行ったか考えながらも、これからホテルに戻る事にした。

そしてホテルに戻った俺、オズワルド、マリナは…、

「へぇ、マリナ。アンタは治療魔術によって新しい頭になって凄く良くなったんだね。」

「うん、ありがとう。アリーシャやエレナは元に戻っていないが、私は再生治癒魔法があるからあんた達の頭を新しく作る事は出来るよ。」

「どうも。ありがとう。」

「うん。そうだね。」

「ただ、本当の顔でなくアンタ達の腸で想像している頭になるからそれだけは覚悟してくれれば魔術で再生してあげるから。」

「うん。分かったよ。早く戻したいからそれには賛成です。」

「そうか。なら話が早いな。」

どうやらマリナの医療魔術によって彼女達の頭を再生する魔術がある事に驚いた。
本当にこの世界では魔術と医療が並行して行われている状況に俺は驚いたが、それでもこれが本当なら非常に嬉くなり、ここが魔術と技術が進んだ世界観だと俺は感じた。

「さぁ、アリーシャ。エレナ。アンタ達の頭を再生するよ。」

「うん。」

「あぁ。」

彼女達の義頭を一時的に外してマリナ医療魔術で彼女達の頭を再生する治療を始めた。

医療魔術が始まって10分が経過し彼女達は…、

「よし、エレナ。アリーシャ。頭が元に戻ったから見てみな。」

「うん。ありがとうね。マリナ。」

「うん、どうも。では、私も見るが大丈夫か。」

「大丈夫だよ。」

「大丈夫だ。」

彼女達の顔が再生された事を見て俺は彼女達の顔を見た。

すると、彼女達の顔を改めてみると、エレナは女性らしく可愛い顔になってセミロングの顔に俺は惚れた。
アリーシャは少し男らしい顔だが美人で強い顔をしていたから俺はその顔で凄く気に入る程、可愛かった。
この2人の顔を見ると凄く綺麗で強い人間なんだと思うと確かにその通りだと思った。

彼女達が自分達を元に戻した事で大きな影響があると感じたから。
だから俺は彼女達の頭部が生成した事で彼らの状況が非常に大きくなったと感じた。

「エレナ。アリーシャ。凄く可愛くてかっこよい顔だな。」

「あぁ、そうだ。私はこういう顔だからこそ確かにそう思うんだよな。」

俺は彼女達の凄く良い顔を見て凄く成長したんだなと思うと凄く嬉しく感じた。
そして俺達の様子を見ていたオズワルドが彼女達の顔を見て表情が変わり…、

「マリナ。エレナ。アリーシャ。」

「オズワルドさん。」

「オズワルド。」

「オズワルド殿。」

俺は彼女達がオズワルドに感謝したい気持ちがあっただろうなと感じた。

しかし、俺は彼女達の顔が以前より良くなっていると嬉しくなった。
ようやく、本当の顔を元に戻したんだなっと…、

そして彼がその覚悟をしたくれたんだと…、
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

辺境領主は大貴族に成り上がる! チート知識でのびのび領地経営します

潮ノ海月
ファンタジー
旧題:転生貴族の領地経営~チート知識を活用して、辺境領主は成り上がる! トールデント帝国と国境を接していたフレンハイム子爵領の領主バルトハイドは、突如、侵攻を開始した帝国軍から領地を守るためにルッセン砦で迎撃に向かうが、守り切れず戦死してしまう。 領主バルトハイドが戦争で死亡した事で、唯一の後継者であったアクスが跡目を継ぐことになってしまう。 アクスの前世は日本人であり、争いごとが極端に苦手であったが、領民を守るために立ち上がることを決意する。 だが、兵士の証言からしてラッセル砦を陥落させた帝国軍の数は10倍以上であることが明らかになってしまう 完全に手詰まりの中で、アクスは日本人として暮らしてきた知識を活用し、さらには領都から避難してきた獣人や亜人を仲間に引き入れ秘策を練る。 果たしてアクスは帝国軍に勝利できるのか!? これは転生貴族アクスが領地経営に奮闘し、大貴族へ成りあがる物語。

つまらなかった乙女ゲームに転生しちゃったので、サクッと終わらすことにしました

蒼羽咲
ファンタジー
つまらなかった乙女ゲームに転生⁈ 絵に惚れ込み、一目惚れキャラのためにハードまで買ったが内容が超つまらなかった残念な乙女ゲームに転生してしまった。 絵は超好みだ。内容はご都合主義の聖女なお花畑主人公。攻略イケメンも顔は良いがちょろい対象ばかり。てこたぁ逆にめちゃくちゃ住み心地のいい場所になるのでは⁈と気づき、テンションが一気に上がる!! 聖女など面倒な事はする気はない!サクッと攻略終わらせてぐーたら生活をGETするぞ! ご都合主義ならチョロい!と、野望を胸に動き出す!! +++++ ・重複投稿・土曜配信 (たま~に水曜…不定期更新)

叶わぬ約束

伊簑木サイ
恋愛
騎士家に生まれたアイリーンは、急死した兄の代わりに、侯爵の招集に従って騎士の役目を果たすことになった。 侯爵の城に着くと、案内役に出てきたのは、かつて不祥事を起こし、父によって追放された、従兄弟エルバートだった。 幼い頃に、彼女と彼と兄の三人で無邪気に交わした約束を思い出し、心乱されるアイリーン。 しかし、彼もまた、決して叶わなくなってしまった約束を、忘れることなく胸に秘めていたのだった。

婚約破棄と追放をされたので能力使って自立したいと思います

かるぼな
ファンタジー
突然、王太子に婚約破棄と追放を言い渡されたリーネ・アルソフィ。 現代日本人の『神木れいな』の記憶を持つリーネはレイナと名前を変えて生きていく事に。 一人旅に出るが周りの人間に助けられ甘やかされていく。 【拒絶と吸収】の能力で取捨選択して良いとこ取り。 癒し系統の才能が徐々に開花してとんでもない事に。 レイナの目標は自立する事なのだが……。

愛しくない、あなた

野村にれ
恋愛
結婚式を八日後に控えたアイルーンは、婚約者に番が見付かり、 結婚式はおろか、婚約も白紙になった。 行き場のなくした思いを抱えたまま、 今度はアイルーンが竜帝国のディオエル皇帝の番だと言われ、 妃になって欲しいと願われることに。 周りは落ち込むアイルーンを愛してくれる人が見付かった、 これが運命だったのだと喜んでいたが、 竜帝国にアイルーンの居場所などなかった。

異世界転生したらたくさんスキルもらったけど今まで選ばれなかったものだった~魔王討伐は無理な気がする~

宝者来価
ファンタジー
俺は異世界転生者カドマツ。 転生理由は幼い少女を交通事故からかばったこと。 良いとこなしの日々を送っていたが女神様から異世界に転生すると説明された時にはアニメやゲームのような展開を期待したりもした。 例えばモンスターを倒して国を救いヒロインと結ばれるなど。 けれど与えられた【今まで選ばれなかったスキルが使える】 戦闘はおろか日常の役にも立つ気がしない余りものばかり。 同じ転生者でイケメン王子のレイニーに出迎えられ歓迎される。 彼は【スキル:水】を使う最強で理想的な異世界転生者に思えたのだが―――!? ※小説家になろう様にも掲載しています。

45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる

よっしぃ
ファンタジー
2月26日から29日現在まで4日間、アルファポリスのファンタジー部門1位達成!感謝です! 小説家になろうでも10位獲得しました! そして、カクヨムでもランクイン中です! ●●●●●●●●●●●●●●●●●●●● スキルを強奪する為に異世界召喚を実行した欲望まみれの権力者から逃げるおっさん。 いつものように電車通勤をしていたわけだが、気が付けばまさかの異世界召喚に巻き込まれる。 欲望者から逃げ切って反撃をするか、隠れて地味に暮らすか・・・・ ●●●●●●●●●●●●●●● 小説家になろうで執筆中の作品です。 アルファポリス、、カクヨムでも公開中です。 現在見直し作業中です。 変換ミス、打ちミス等が多い作品です。申し訳ありません。

ブレスレットが運んできたもの

mahiro
BL
第一王子が15歳を迎える日、お祝いとは別に未来の妃を探すことを目的としたパーティーが開催することが発表された。 そのパーティーには身分関係なく未婚である女性や歳の近い女性全員に招待状が配られたのだという。 血の繋がりはないが訳あって一緒に住むことになった妹ーーーミシェルも例外ではなく招待されていた。 これまた俺ーーーアレットとは血の繋がりのない兄ーーーベルナールは妹大好きなだけあって大いに喜んでいたのだと思う。 俺はといえば会場のウェイターが足りないため人材募集が貼り出されていたので応募してみたらたまたま通った。 そして迎えた当日、グラスを片付けるため会場から出た所、廊下のすみに光輝く何かを発見し………?

処理中です...