上 下
4 / 252
序章

第03話 魔法使いの村。

しおりを挟む
俺はその幼女と共に軍人の魔の手から逃れる様に山の方に逃げだした。

「ここで良いよな。」

「うん。あのトンネルの向こうまで行ってね。」

「あぁ。」

俺は、これから背後にいる軍人の気配を確認しながらトンネルに突入した。

「よし、トンネルへ逃げたぞ。」

「うん、これからこのトンネルに結界を張るからあとは安心して歩いてくれれば良いよ。」

「あぁ、ありがとうな。俺はお前のお陰で助かったからな。」

「うん。お兄ちゃんもサイリスタ帝国の軍人の魔の手から私を守ってくれてありがとうね。」

「こちらこそどうも。」

俺はこうしてトンネルの入り口に結界を張られ、俺達は軍人の魔の手から逃れた。
それから光の見えた俺はその光を応用にトンネルを出ていった。

すると…、

「ここは、どこなんだ?」

「ここは私が住む、魔法使いの村だ。」

「へぇ~。そうなんだ。で、お前は何者だ。」

俺はその幼女を見て、少し気になったので、彼女が何者なのか問いただした。

「私の名は、アンゲリーナ・アーナ。この魔法使いの村の住人なの。」

「へぇ~。この魔法使いの村の住人なんだ。でも、どうしてあの村に行ったんだ?」

「私は1人前の魔法使いになる為に、あの村へお使いに来たけど、どうもサイリスタ帝国の軍人があの村にやってくる事等知らなくて…。それで襲われたんだ。」

「そっか。実は俺は任務でサーシャと共にあっちの世界のフランス、パリにやってきが突然、銃撃犯に襲われ、俺とサーシャは足を掴まれてこの世界に飛ばされたんだ。」

「そうなんだ。どうりでこの世界の住人らしくないと思ったけどね。」

「そうだな。俺はこの世界では部外者かもしれない。」

俺が言える事は非常に限られていた。
それ故に、この世界の飛ばされただけしか言えない思うと何か虚しくて、どこか罪悪感が出る内容にサーシャはどうして殺したのか俺にも分からなかった。

―――俺がナーシャを殺した可能性があると…。

俺はそう思いながらこの街を風景をじっくり見ようとした。

しかし…、

「誰だ。貴様は…、」

「俺は鳩川信雄はとかわ のぶお。向こうの世界からやってきた人間だ。で、ここにいるアーラは、お使い先の村で俺を狙って来たサイリスタ帝国の軍人と襲われたので、こいつを助けたんだ。で、サイリスタ帝国の軍人がやたらアーラを連れ去ろうとしていたから、俺がシステマで軍人やつを撲殺したんだ。」

「そうか。貴様はそういう奴だったか。なら、アーラ。そして信雄。貴様達は私の部屋で事情聴取してもらう。それ良いか。」

「了解。」

「ラジャー。」

俺とアーラは魔法使いの長老と思われしお姉さんに連れていかれ、これからサイリスタ帝国の軍人に関する事情聴取が始まった。

***********

「では、始めるぞ。私の名前はヴァレーリヤ・イリーナ。若き魔法使いの長だ。よろしく。」

「あぁ、どうも。で、サイリスタ帝国の軍人がやたら聖職者という言葉を口にしていた。イリーナはどう思うんだ。」

「確かに、な。」

「やはり、そうか。しかもアーラを始めとして幼い子供をやたら狙っていたから、どうも奴らの聖職者は小児性愛的な思考がある気がするんだ。」

「それはあり得るかもな。」

俺はその軍人が聖職者に幼い子供を欲しがっている事に疑問を呈し、それ故に奴らは小児性愛の気があるのは確かだと実感できた。

同時に彼らが聖職者に幼女を提供する事にやたら拘るのかも意味不明だった。

すると、アーラが…、

「聖職者で、小児性愛って事は、ひょっとすると悪魔崇拝の可能性が非常に高いかもな。」

俺はアーラの悪魔崇拝という言葉に顎が震えた。

―――この世界でも例のローマ市国と同じ様に悪魔崇拝と小児性愛が関連しているの通って…
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

俺だけ毎日チュートリアルで報酬無双だけどもしかしたら世界の敵になったかもしれない

亮亮
ファンタジー
朝起きたら『チュートリアル 起床』という謎の画面が出現。怪訝に思いながらもチュートリアルをクリアしていき、報酬を貰う。そして近い未来、世界が一新する出来事が起こり、主人公・花房 萌(はなぶさ はじめ)の人生の歯車が狂いだす。 不意に開かれるダンジョンへのゲート。その奥には常人では決して踏破できない存在が待ち受け、萌の体は凶刃によって裂かれた。 そしてチュートリアルが発動し、復活。殺される。復活。殺される。気が狂いそうになる輪廻の果て、萌は光明を見出し、存在を継承する事になった。 帰還した後、急速に馴染んでいく新世界。新しい学園への編入。試験。新たなダンジョン。 そして邂逅する謎の組織。 萌の物語が始まる。

(完結)もふもふと幼女の異世界まったり旅

あかる
ファンタジー
死ぬ予定ではなかったのに、死神さんにうっかり魂を狩られてしまった!しかも証拠隠滅の為に捨てられて…捨てる神あれば拾う神あり? 異世界に飛ばされた魂を拾ってもらい、便利なスキルも貰えました! 完結しました。ところで、何位だったのでしょう?途中覗いた時は150~160位くらいでした。応援、ありがとうございました。そのうち新しい物も出す予定です。その時はよろしくお願いします。

「宮廷魔術師の娘の癖に無能すぎる」と婚約破棄され親には出来損ないと言われたが、厄介払いと嫁に出された家はいいところだった

今川幸乃
ファンタジー
魔術の名門オールストン公爵家に生まれたレイラは、武門の名門と呼ばれたオーガスト公爵家の跡取りブランドと婚約させられた。 しかしレイラは魔法をうまく使うことも出来ず、ブランドに一方的に婚約破棄されてしまう。 それを聞いた宮廷魔術師の父はブランドではなくレイラに「出来損ないめ」と激怒し、まるで厄介払いのようにレイノルズ侯爵家という微妙な家に嫁に出されてしまう。夫のロルスは魔術には何の興味もなく、最初は仲も微妙だった。 一方ブランドはベラという魔法がうまい令嬢と婚約し、やはり婚約破棄して良かったと思うのだった。 しかしレイラが魔法を全然使えないのはオールストン家で毎日飲まされていた魔力増加薬が体質に合わず、魔力が暴走してしまうせいだった。 加えて毎日毎晩ずっと勉強や訓練をさせられて常に体調が悪かったことも原因だった。 レイノルズ家でのんびり過ごしていたレイラはやがて自分の真の力に気づいていく。

月(ルナ)は笑う――幻想怪奇蒐集譚

浦出卓郎
ファンタジー
戦後―― 人種根絶を目指した独裁政党スワスティカが崩壊、三つの国へと分かれた。 オルランド公国、ヒルデガルト共和国、カザック自治領。 ある者は敗戦で苦汁をなめ、ある者は戦勝気分で沸き立つ世間を、綺譚蒐集者《アンソロジスト》ルナ・ペルッツは、メイド兼従者兼馭者の吸血鬼ズデンカと時代遅れの馬車に乗って今日も征く。 綺譚―― 面白い話、奇妙な話を彼女に提供した者は願いが一つ叶う、という噂があった。 カクヨム、なろうでも連載中!

クズスキル、〈タネ生成〉で創ったタネが実はユグドラシルだった件

Ryoha
ファンタジー
この木、デカくなるの早過ぎじゃね? リクルス・アストリアは15歳の時、スキル授与の儀で〈タネ生成〉という誰も聞いたことのないスキルを授与された。侯爵家の三男として期待を一身に背負っていた彼にとって、それは失望と嘲笑を招くものでしかなかった。 「庭師にでもなるつもりか?」 「いや、庭師にすら向いてないだろうな!」 家族からも家臣からも見限られ、リクルスは荒れ果てた不毛の地「デザレイン」へと追放される。 その後リクルスはタネ生成を使ってなんとかデザレインの地で生き延びようとする。そこで手に入ったのは黒い色をした大きな種だった。

転生したらただの女の子、かと思ったら最強の魔物使いだったらしいです〜しゃべるうさぎと始める異世界魔物使いファンタジー〜

上村 俊貴
ファンタジー
【あらすじ】  普通に事務職で働いていた成人男性の如月真也(きさらぎしんや)は、ある朝目覚めたら異世界だった上に女になっていた。一緒に牢屋に閉じ込められていた謎のしゃべるうさぎと協力して脱出した真也改めマヤは、冒険者となって異世界を暮らしていくこととなる。帰る方法もわからないし特別帰りたいわけでもないマヤは、しゃべるうさぎ改めマッシュのさらわれた家族を救出すること当面の目標に、冒険を始めるのだった。 (しばらく本人も周りも気が付きませんが、実は最強の魔物使い(本人の戦闘力自体はほぼゼロ)だったことに気がついて、魔物たちと一緒に色々無双していきます) 【キャラクター】 マヤ ・主人公(元は如月真也という名前の男) ・銀髪翠眼の少女 ・魔物使い マッシュ ・しゃべるうさぎ ・もふもふ ・高位の魔物らしい オリガ ・ダークエルフ ・黒髪金眼で褐色肌 ・魔力と魔法がすごい 【作者から】 毎日投稿を目指してがんばります。 わかりやすく面白くを心がけるのでぼーっと読みたい人にはおすすめかも? それでは気が向いた時にでもお付き合いください〜。

【完結】忌み子と呼ばれた公爵令嬢

美原風香
恋愛
「ティアフレア・ローズ・フィーン嬢に使節団への同行を命じる」  かつて、忌み子と呼ばれた公爵令嬢がいた。  誰からも嫌われ、疎まれ、生まれてきたことすら祝福されなかった1人の令嬢が、王国から追放され帝国に行った。  そこで彼女はある1人の人物と出会う。  彼のおかげで冷え切った心は温められて、彼女は生まれて初めて心の底から笑みを浮かべた。  ーー蜂蜜みたい。  これは金色の瞳に魅せられた令嬢が幸せになる、そんなお話。

母の中で私の価値はゼロのまま、家の恥にしかならないと養子に出され、それを鵜呑みにした父に縁を切られたおかげで幸せになれました

珠宮さくら
恋愛
伯爵家に生まれたケイトリン・オールドリッチ。跡継ぎの兄と母に似ている妹。その2人が何をしても母は怒ることをしなかった。 なのに母に似ていないという理由で、ケイトリンは理不尽な目にあい続けていた。そんな日々に嫌気がさしたケイトリンは、兄妹を超えるために頑張るようになっていくのだが……。

処理中です...