57 / 59
第57話 その頃俺が元居たギルドのメンバーは、大きな権力の下で守られていた
しおりを挟む
「ありがとうございます」
さすが、王様。
「うむ。今日はゆっくりしなされ」
「はい」
こうして、謁見は終了した。
◆
一報、その頃、バジウスとギリトは『春夏秋冬理論』のギルドホールの一室にいた。
「しかし、どうもライムの態度が気になる」
ギリトが呟いた。
「何が?」
バジウスが反応する。
「こうして俺達をかくまっているってことがさ」
ギリトは答えた。
「そうか?」
「うん」
「まぁ、お前が言うならそうなのだろう」
「だって、考えてもみろ、ライムは非情な奴だ。俺たちが刺殺倶楽部とことを構えている。そんな面倒な俺たちを切り捨てずにいるってことは何かあるのかも」
「まあ、考えすぎじゃない?」
「いや……、あの男ならやりかねない」
「お前の勘はよく当たるが」
「うん」
「大丈夫だよ。いざとなったら、俺がいる」
バジウスはニヤッとした。
「そうだな。お前がいれば安心だな」
「ああ、任せとけ!」
バジウスは胸をドンっと叩いた。
「ま、考えられるとしたら、奴らにとって俺らは利用価値があるということだ」
バジウスが言う。
「例えば、俺たちのポンの商売は春夏秋冬理論から引き受けたものだ。俺たちが売りさばくことで多額の上納金を納めている」
「うん」
「だから、あいつらにとっては、俺らの命は大切なはずだ。そう簡単に殺すはずがない」
「つまり、俺たちがこれからもポンの商売を拡大するために必要ということだ」
「ああ」
「もし、俺たちが殺されれば、ポンの売上が減る」
「だから、あいつらが俺らを殺す可能性は低い」
「なるほど」
バジウスの言葉に安心するギリト。
コンコン。
ノックの音。
「失礼します」
部屋に入ってきたのは、クロユリだった。
「どうしたのかな?」
バジウスが問い掛ける。
「はい。実はクエストを依頼したい」
「ほう」
「実は、聖国からの依頼です」
「え?」
驚く二人。
さすが、王様。
「うむ。今日はゆっくりしなされ」
「はい」
こうして、謁見は終了した。
◆
一報、その頃、バジウスとギリトは『春夏秋冬理論』のギルドホールの一室にいた。
「しかし、どうもライムの態度が気になる」
ギリトが呟いた。
「何が?」
バジウスが反応する。
「こうして俺達をかくまっているってことがさ」
ギリトは答えた。
「そうか?」
「うん」
「まぁ、お前が言うならそうなのだろう」
「だって、考えてもみろ、ライムは非情な奴だ。俺たちが刺殺倶楽部とことを構えている。そんな面倒な俺たちを切り捨てずにいるってことは何かあるのかも」
「まあ、考えすぎじゃない?」
「いや……、あの男ならやりかねない」
「お前の勘はよく当たるが」
「うん」
「大丈夫だよ。いざとなったら、俺がいる」
バジウスはニヤッとした。
「そうだな。お前がいれば安心だな」
「ああ、任せとけ!」
バジウスは胸をドンっと叩いた。
「ま、考えられるとしたら、奴らにとって俺らは利用価値があるということだ」
バジウスが言う。
「例えば、俺たちのポンの商売は春夏秋冬理論から引き受けたものだ。俺たちが売りさばくことで多額の上納金を納めている」
「うん」
「だから、あいつらにとっては、俺らの命は大切なはずだ。そう簡単に殺すはずがない」
「つまり、俺たちがこれからもポンの商売を拡大するために必要ということだ」
「ああ」
「もし、俺たちが殺されれば、ポンの売上が減る」
「だから、あいつらが俺らを殺す可能性は低い」
「なるほど」
バジウスの言葉に安心するギリト。
コンコン。
ノックの音。
「失礼します」
部屋に入ってきたのは、クロユリだった。
「どうしたのかな?」
バジウスが問い掛ける。
「はい。実はクエストを依頼したい」
「ほう」
「実は、聖国からの依頼です」
「え?」
驚く二人。
0
お気に入りに追加
84
あなたにおすすめの小説
悪役貴族の四男に転生した俺は、怠惰で自由な生活がしたいので、自由気ままな冒険者生活(スローライフ)を始めたかった。
SOU 5月17日10作同時連載開始❗❗
ファンタジー
俺は何もしてないのに兄達のせいで悪役貴族扱いされているんだが……
アーノルドは名門貴族クローリー家の四男に転生した。家の掲げる独立独行の家訓のため、剣技に魔術果ては鍛冶師の技術を身に着けた。
そして15歳となった現在。アーノルドは、魔剣士を育成する教育機関に入学するのだが、親戚や上の兄達のせいで悪役扱いをされ、付いた渾名は【悪役公子】。
実家ではやりたくもない【付与魔術】をやらされ、学園に通っていても心の無い言葉を投げかけられる日々に嫌気がさした俺は、自由を求めて冒険者になる事にした。
剣術ではなく刀を打ち刀を使う彼は、憧れの自由と、美味いメシとスローライフを求めて、時に戦い。時にメシを食らい、時に剣を打つ。
アーノルドの第二の人生が幕を開ける。しかし、同級生で仲の悪いメイザース家の娘ミナに学園での態度が演技だと知られてしまい。アーノルドの理想の生活は、ハチャメチャなものになって行く。
異世界に転生した俺は元の世界に帰りたい……て思ってたけど気が付いたら世界最強になってました
ゆーき@書籍発売中
ファンタジー
ゲームが好きな俺、荒木優斗はある日、元クラスメイトの桜井幸太によって殺されてしまう。しかし、神のおかげで世界最高の力を持って別世界に転生することになる。ただ、神の未来視でも逮捕されないとでている桜井を逮捕させてあげるために元の世界に戻ることを決意する。元の世界に戻るため、〈転移〉の魔法を求めて異世界を無双する。ただ案外異世界ライフが楽しくてちょくちょくそのことを忘れてしまうが……
なろう、カクヨムでも投稿しています。
異世界転生した俺は平和に暮らしたいと願ったのだが
倉田 フラト
ファンタジー
「異世界に転生か再び地球に転生、
どちらが良い?……ですか。」
「異世界転生で。」
即答。
転生の際に何か能力を上げると提案された彼。強大な力を手に入れ英雄になるのも可能、勇者や英雄、ハーレムなんだって可能だったが、彼は「平和に暮らしたい」と言った。何の力も欲しない彼に神様は『コール』と言った念話の様な能力を授け、彼の願いの通り平和に生活が出来る様に転生をしたのだが……そんな彼の願いとは裏腹に家庭の事情で知らぬ間に最強になり……そんなファンタジー大好きな少年が異世界で平和に暮らして――行けたらいいな。ブラコンの姉をもったり、神様に気に入られたりして今日も一日頑張って生きていく物語です。基本的に主人公は強いです、それよりも姉の方が強いです。難しい話は書けないので書きません。軽い気持ちで呼んでくれたら幸いです。
なろうにも数話遅れてますが投稿しております。
誤字脱字など多いと思うので指摘してくれれば即直します。
自分でも見直しますが、ご協力お願いします。
感想の返信はあまりできませんが、しっかりと目を通してます。
神の宝物庫〜すごいスキルで楽しい人生を〜
月風レイ
ファンタジー
グロービル伯爵家に転生したカインは、転生後憧れの魔法を使おうとするも、魔法を発動することができなかった。そして、自分が魔法が使えないのであれば、剣を磨こうとしたところ、驚くべきことを告げられる。
それは、この世界では誰でも6歳にならないと、魔法が使えないということだ。この世界には神から与えられる、恩恵いわばギフトというものがかって、それをもらうことで初めて魔法やスキルを行使できるようになる。
と、カインは自分が無能なのだと思ってたところから、6歳で行う洗礼の儀でその運命が変わった。
洗礼の儀にて、この世界の邪神を除く、12神たちと出会い、12神全員の祝福をもらい、さらには恩恵として神をも凌ぐ、とてつもない能力を入手した。
カインはそのとてつもない能力をもって、周りの人々に支えられながらも、異世界ファンタジーという夢溢れる、憧れの世界を自由気ままに創意工夫しながら、楽しく過ごしていく。
チートがちと強すぎるが、異世界を満喫できればそれでいい
616號
ファンタジー
不慮の事故に遭い異世界に転移した主人公アキトは、強さや魔法を思い通り設定できるチートを手に入れた。ダンジョンや迷宮などが数多く存在し、それに加えて異世界からの侵略も日常的にある世界でチートすぎる魔法を次々と編み出して、自由にそして気ままに生きていく冒険物語。
チートを極めた空間魔術師 ~空間魔法でチートライフ~
てばくん
ファンタジー
ひょんなことから神様の部屋へと呼び出された新海 勇人(しんかい はやと)。
そこで空間魔法のロマンに惹かれて雑魚職の空間魔術師となる。
転生間際に盗んだ神の本と、神からの経験値チートで魔力オバケになる。
そんな冴えない主人公のお話。
-お気に入り登録、感想お願いします!!全てモチベーションになります-
転生貴族のハーレムチート生活 【400万ポイント突破】
ゼクト
ファンタジー
ファンタジー大賞に応募中です。 ぜひ投票お願いします
ある日、神崎優斗は川でおぼれているおばあちゃんを助けようとして川の中にある岩にあたりおばあちゃんは助けられたが死んでしまったそれをたまたま地球を見ていた創造神が転生をさせてくれることになりいろいろな神の加護をもらい今貴族の子として転生するのであった
【不定期になると思います まだはじめたばかりなのでアドバイスなどどんどんコメントしてください。ノベルバ、小説家になろう、カクヨムにも同じ作品を投稿しているので、気が向いたら、そちらもお願いします。
累計400万ポイント突破しました。
応援ありがとうございます。】
ツイッター始めました→ゼクト @VEUu26CiB0OpjtL
暇つぶし転生~お使いしながらぶらり旅~
暇人太一
ファンタジー
仲良し3人組の高校生とともに勇者召喚に巻き込まれた、30歳の病人。
ラノベの召喚もののテンプレのごとく、おっさんで病人はお呼びでない。
結局雑魚スキルを渡され、3人組のパシリとして扱われ、最後は儀式の生贄として3人組に殺されることに……。
そんなおっさんの前に厳ついおっさんが登場。果たして病人のおっさんはどうなる!?
この作品は「小説家になろう」にも掲載しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる