パーティから追放されたのは神に選ばれし救世主だった。~チートスキルで元のパーティを見返し、全知全能の冒険者になってやる!~

yonechanish

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第131話 純情ルミナス

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「今日の宿はここにしよう」
「分かりました」

バルクたちは宿屋に来ていた。

「ごめんください」

バルクが扉を叩くと、女将らしき女性が出迎えてくれた。

「はーい」
「今日は泊まりたいのですが」
「空いてますよ」
「良かった。それと部屋割りなのですが、ルミナスちゃんと同じ部屋にしてもいいでしょうか?」

ルミナスは顔を赤く染めている。
そんなルミナスを見て、女将は微笑んでいる。

「構いませんよ」
「ありがとうございます」

バルクは頭を下げた。

「まったく、サキュバスを演じたルミナスちゃんが、こんなことで赤くなるとは」

バルクはからかった。

「そ、それは言わない約束でスッ!」

そっぽを向くルミナス。

「部屋を一緒にしてもらったのには理由があるんだ」
「何でしょう?」
「宿代が浮く」
「えっ? でも、私たちお金を持っていますよ」

ルミナスの言葉にバルクは首を振る。

「そうじゃない。節約できるならしておきたいんだ」
「なるほど」

ガーレット王国は物価が高い。
教皇がくれた金も意外に少なかった。

「最後に」
「まだあるんですか!?」
「これは絶対に必要だ」
「何です?」
「夜這いの心配がない」

バルクは真剣な顔で言う。

「…………」

ルミナスがジト目になる。

「冗談だよ! ちゃんとした理由はある!」

バルクは慌てて言い直した。
そして、本当の理由。

「一人ひとり別の部屋だと危険だ」
「確かに」

ルミナスは納得した。
昼間の蛇シュタインといい、バルクとルミナスは何者かに狙われている。
まるで、敵が自分達を誘い込んでいる様だ。
二人でいたほうが安全なのは確かだ。

「では、こちらの部屋になります」

案内された部屋のベッドは一つだった。

え?
ルミナスは凍り付く。

殿方と同じベッドになるのか?

ルミナスの顔がさらに紅潮していく。

「どうしました?」
「いえ、何でもありません」

ルミナスは何も言えなかった。

「あ、ルミナスちゃん。エッチな想像したね、今」

バルクはニヤリと笑う。

「な、何を言っているんデスカ?」

動揺するルミナス。

「俺も男だからね。そういうことも考えるさ」
「べ、別に私は!」
「まぁ、安心してくれ。俺は襲ったりしないから」

そう言うと、バルクは床を指差した。

「ここで寝るからさ!」
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