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第129話 神獣

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「嘘……」

ルミナスは驚愕していた。


「あれは、まさか、神獣か?」
「えっ?」

バルクの言葉に、ルミナスは疑問の声を上げた。
ルミナスの知識では、モンスターの中でも上位の存在とされている。

「ルミナスちゃん。君は下がっていて」
「でも、バルクさんが」
「大丈夫だよ」

バルクは剣を構えた。

「さぁ、こい。化け物め」

バルクと大蛇の戦いが始まった。
ルミナスの目の前でバルクが戦っていた。
ルミナスを守るために。
大蛇の攻撃を避けて、剣で斬り付ける。
だが、硬い鱗によって弾かれてしまう。

「これならどうだ!」

バルクは火球を放つ。
しかし、これも効果がない。
大蛇は尻尾を振るう。
その攻撃を喰らい吹き飛ぶバルク。
壁に激突して倒れ込む。
すぐに立ち上がり、体勢を整える。
一方的な戦いが続く。
それでも、バルクは諦めずに戦う。
ルミナスは見ていることしか出来なかった。

「このままだとまずいな」

バルクは呟いた。

「私に構わず逃げてください」

ルミナスがバルクに言った。

「そうはいかない。俺は君を守ると誓ったんだ。それにここで逃げたら男が廃る」

そう言って、再び剣を構える。
その時、剣身に光が宿った。
その光はバルクの覚悟に応えるかのように。

「これは一体? いや、今はいい。今度こそ決める!」

バルクは駆け出す。
大蛇も迎え撃つべく、大きく口を開いた。
バルクはその口に目掛けて、飛び込んだ。
そして、胴体へと突き刺した。
そのまま、バルクは奥へ進んで行く。
大蛇は必死に抵抗する。
だが、バルクは離れない。
そして、遂に大蛇の心臓に到達した。
バルクは剣を突き立てる。
すると、眩しい光が辺りを包みこんだ。
光が収まると、そこには何もなかった。
大蛇の姿が消えていたのだ。

「やったのか」

バルクは安堵する。
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