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第121話 聖騎士団
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中立国家エミリオの大聖堂の大広間。
「なるほど。マテリアライズド国王はモンスターと手を組んだのか」
ハルトの話を聞いた教皇は腕を組み、うーんとうなる。
「マテリアライズド国王は魔王復活を望んでいるようだ」
「魔王様が蘇れば、世界は再び混沌へと包まれるでしょう」
フィリアが熱っぽく語る。
「そうはさせません。私達が魔王を封印してみせます」
ルミナスは決意を込めた目で言った。
「頼もしいな」
教皇は頷いた。
「とりあえず、マテリアライズド国王を泳がせることにしました」
「なぜに?」
「彼らはきっと魔王と繋がるでしょう。さすれば、いまだ所在が分からない魔王の居場所も分かるはず」
バルクの作戦に教皇は大きく頷いた。
「なるほど、それで奴らの出方を見るわけだな」
「はい。魔王の復活を目論む輩が他にいないとも限りませんし」
「確かにそうだな。わかった。お前たちの好きにするといい」
「ありがとうございます」
こうして、魔王討伐に向けて、新たな一歩を踏み出した一行であった。
◆
場所は変わり、王都。
「魔王様の為に!」
ラージェは叫び続ける。
ラージェは魔王と手を組んだことで、仲間を手に入れた。
魔王軍の配下達である。
そして、魔王軍の幹部となったラージェは、魔王軍の活動資金を調達するため、人間狩りを行うことにした。
◆
再び、大聖堂。
「それにしても、怪しい動きなのはマテリアライズド国王だけでない。やはりガーレット国王も怪しい」
「ガーレット国も?」
やはりと言った感じで教皇の言葉を受け止めるハルトたち。
「ああ、最近、妙に軍備に力を入れているらしい」
「まさか、戦争でもするつもりか?」
「分からぬ。だが、警戒しておくに越したことはないだろう」
「そうだな」
「ハルト、お前に頼みたいことがある」「なんだ?」
「我が国の騎士たちを鍛えてくれないか?」
「えっ?」
教皇の唐突な提案に驚くハルト。
「聖騎士団を私が鍛えるなど、とても、とても」
ハルトは恐縮した。
自分はまだ未熟だ。
自分が指導などおこがましい。
「勘違いするでない。私はお前がまだ未熟だと思ってる。だが、聖騎士団と過ごすことでパワーアップすることを期待しとる」
教皇の目が鋭い。
「期待に応えられるかはわからない」
「ああ、わかっている」
ハルトは悩んだ末、引き受けることにした。
「わかりました。俺で良ければ協力させて頂きます」
「助かる」
こうして、ハルトはしばらく大聖堂に留まることになった。
「なるほど。マテリアライズド国王はモンスターと手を組んだのか」
ハルトの話を聞いた教皇は腕を組み、うーんとうなる。
「マテリアライズド国王は魔王復活を望んでいるようだ」
「魔王様が蘇れば、世界は再び混沌へと包まれるでしょう」
フィリアが熱っぽく語る。
「そうはさせません。私達が魔王を封印してみせます」
ルミナスは決意を込めた目で言った。
「頼もしいな」
教皇は頷いた。
「とりあえず、マテリアライズド国王を泳がせることにしました」
「なぜに?」
「彼らはきっと魔王と繋がるでしょう。さすれば、いまだ所在が分からない魔王の居場所も分かるはず」
バルクの作戦に教皇は大きく頷いた。
「なるほど、それで奴らの出方を見るわけだな」
「はい。魔王の復活を目論む輩が他にいないとも限りませんし」
「確かにそうだな。わかった。お前たちの好きにするといい」
「ありがとうございます」
こうして、魔王討伐に向けて、新たな一歩を踏み出した一行であった。
◆
場所は変わり、王都。
「魔王様の為に!」
ラージェは叫び続ける。
ラージェは魔王と手を組んだことで、仲間を手に入れた。
魔王軍の配下達である。
そして、魔王軍の幹部となったラージェは、魔王軍の活動資金を調達するため、人間狩りを行うことにした。
◆
再び、大聖堂。
「それにしても、怪しい動きなのはマテリアライズド国王だけでない。やはりガーレット国王も怪しい」
「ガーレット国も?」
やはりと言った感じで教皇の言葉を受け止めるハルトたち。
「ああ、最近、妙に軍備に力を入れているらしい」
「まさか、戦争でもするつもりか?」
「分からぬ。だが、警戒しておくに越したことはないだろう」
「そうだな」
「ハルト、お前に頼みたいことがある」「なんだ?」
「我が国の騎士たちを鍛えてくれないか?」
「えっ?」
教皇の唐突な提案に驚くハルト。
「聖騎士団を私が鍛えるなど、とても、とても」
ハルトは恐縮した。
自分はまだ未熟だ。
自分が指導などおこがましい。
「勘違いするでない。私はお前がまだ未熟だと思ってる。だが、聖騎士団と過ごすことでパワーアップすることを期待しとる」
教皇の目が鋭い。
「期待に応えられるかはわからない」
「ああ、わかっている」
ハルトは悩んだ末、引き受けることにした。
「わかりました。俺で良ければ協力させて頂きます」
「助かる」
こうして、ハルトはしばらく大聖堂に留まることになった。
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