パーティから追放されたのは神に選ばれし救世主だった。～チートスキルで元のパーティを見返し、全知全能の冒険者になってやる！～

第103話 金と権力

そのお陰で、ラージェ達のパーティは一気に躍進した。
そして、今日、ラージェ達は念願のAランクに昇格する。
これは、凄い事だ。
Aランクと言えばベテランクラス。
しかも、その中でも上位に入る実力。
ギルドからの待遇も良くなり、様々な特権が与えられる。
例えば、クエストの優先権とか、指名クエストの受注などである。
ラージェ達は、ギルドの報酬受け取り場所に行き、手続きを行う。
ラージェ達の後ろには、多くの列が出来ていた。
ラージェ達の前にいた男達が文句を言う。
その文句を聞いてラージェは思う。

（俺達の方が先に並んでたんだ。順番を譲れよ）

だが、ラージェはそれを口にしない。
なぜなら、先輩だから。
そう、ラージェの前の奴らは先輩なのだ。
冒険者には先輩後輩の関係が存在する。
それは、ギルドのシステムによるものだ。
ランクの高い冒険者が下位のランクの者の面倒を見る。
その為、ラージェは前に並んでいる冒険者達の世話になっていた。
彼らに対して、何も言えなかった。

そして、ラージェたちの先輩となるパーティ『ログホリゾン』は、ラージェたち黒猫旅団にモンスターを使役する術を教えた恩人たちだった。

だから、ラージェは文句を言えない。
しかし、内心では不満が溜まっていた。
だから、それを吐き出すかのように愚痴をこぼしたのだ。
それを聞いたナターシャは、ため息をつく。
ラージェは、ナターシャの方を向く。
彼女は、ラージェの視線に気づくと、呆れた顔をして首を横に振った。
ラージェは、舌打ちをして前を見る。
すると受付の女性が声をかけてきた。
受付の女性の名前は、メリッサ。
年齢は20歳くらいだろう。
栗色の長い髪に青い瞳。
身長165cm。
胸は大きく、腰はくびれている。
まるでモデルの様なスタイルだ。
そんな彼女は、笑顔で言う。
ラージェに向かって……
ラージェは、思わず見惚れてしまう。
彼女の胸元に目がいってしまう。
ラージェは思った。

（ああ、揉みてえなぁ。あのおっぱい）

ラージェは、目の前の巨乳に欲望を募らせた。
そして、ラージェは考える。

「いつか俺のものにしてやる。そのためには金と権力だ！」