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第100話 モンスターテイム
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モンスターが最近増え始めている。
ここ、マテリアライズド王国でもそれは例外では無い。
その原因は古の魔王にある。
魔王を倒すためには、救世主が必要だ。
そしてそれを守護する聖女が必要だ。
その二つがこの世界に揃いつつある。
だが、まだ聖女と救世主の力は未熟。
二人が成長する前に、古の魔王としては、彼と彼女を粉砕しておきたかった。
「うわー助けてくれー!」
叫び声が聞こえる。
「何事だ?」
あるパーティのメンバーである戦士の男が振り返る。
ここは砂漠。
そのパーティはモンスター狩りをしていた。
そう、最近増え始めたモンスターを討伐して欲しいとの依頼がギルドは沢山舞い込む。
「以前より増えたよな」
メンバーの僧侶の男が言う。
「あそこで、襲われてるな」
戦士の男が指差す先は、巨大なスライムに襲われているパーティだった。
どうやらまだ若く経験が浅いメンバーで構成されている。
おそらく駆け出しの冒険者だろう。
「おい、大丈夫か!」
リーダーである戦士の男が大きな声で叫ぶ。
しかし、返事がない。
「ちっ!」
舌打ちしながら、戦士の男は走る。
「お前らは、ここで待ってろ!」
そう言い残し、彼は走る。
正義感に熱い男だ。
「まあ、いいんじゃね? 俺達には関係ないし」
「そうだな」
他のメンバー達は、興味なさげだった。
「おりゃ!」
巨大スライムに斧を振う戦士。
ぶちゅっ!
嫌な音が響く。
だが、スライムには傷一つついていない。
「くそ!これじゃラチがあかないぜ。おい、お前ら手伝えよ!」
「へ、やだよ」
若いメンバーで構成されたパーティのメンバー達。
彼ら彼女らは助けてくれた戦士を嘲笑した。
「やーい、スライムにからまれてやんの」
「おっさん、バカじゃね」
「かっこわり」
「プゲラwwwww」
戦士は、自分の実力に自信を持っていた。
だからこそ、弱いものを助ける気になれたのだ。
「思い上がんじゃねーっつーの。おっさんよ」
ニキビ面のローブを着た魔導士の少年が、ヘラヘラ顔で罵る。
「こいつら……」
怒りに震える戦士。
「うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!」
戦士はありったけの力でスライムからの呪縛を振り払おうとするが、暴れれば暴れる程、そのトロトロの身体が絡みついて来る。
「そろそろ、死ぬか?おっさんよ」
ニキビ面がマジな顔と声になる。
「スライム、窒息させろ!」
ぶるるるん!
ニキビ野郎の詠唱というか声掛けで、スライムが反応し、戦士の目、鼻、口、へそ、肛門、尿道、毛穴、全ての穴をトロトロの粘液でふさいだ。
「もっごおおおおお」
戦士は悶絶し、絶命した。
「やりぃ!」
少年少女たちは、ハイタッチをし笑顔でヘラヘラしている。
最後にスライムの身体を撫でた。
「ありがとよ、ライム!」
スライムの名前だった。
ここ、マテリアライズド王国でもそれは例外では無い。
その原因は古の魔王にある。
魔王を倒すためには、救世主が必要だ。
そしてそれを守護する聖女が必要だ。
その二つがこの世界に揃いつつある。
だが、まだ聖女と救世主の力は未熟。
二人が成長する前に、古の魔王としては、彼と彼女を粉砕しておきたかった。
「うわー助けてくれー!」
叫び声が聞こえる。
「何事だ?」
あるパーティのメンバーである戦士の男が振り返る。
ここは砂漠。
そのパーティはモンスター狩りをしていた。
そう、最近増え始めたモンスターを討伐して欲しいとの依頼がギルドは沢山舞い込む。
「以前より増えたよな」
メンバーの僧侶の男が言う。
「あそこで、襲われてるな」
戦士の男が指差す先は、巨大なスライムに襲われているパーティだった。
どうやらまだ若く経験が浅いメンバーで構成されている。
おそらく駆け出しの冒険者だろう。
「おい、大丈夫か!」
リーダーである戦士の男が大きな声で叫ぶ。
しかし、返事がない。
「ちっ!」
舌打ちしながら、戦士の男は走る。
「お前らは、ここで待ってろ!」
そう言い残し、彼は走る。
正義感に熱い男だ。
「まあ、いいんじゃね? 俺達には関係ないし」
「そうだな」
他のメンバー達は、興味なさげだった。
「おりゃ!」
巨大スライムに斧を振う戦士。
ぶちゅっ!
嫌な音が響く。
だが、スライムには傷一つついていない。
「くそ!これじゃラチがあかないぜ。おい、お前ら手伝えよ!」
「へ、やだよ」
若いメンバーで構成されたパーティのメンバー達。
彼ら彼女らは助けてくれた戦士を嘲笑した。
「やーい、スライムにからまれてやんの」
「おっさん、バカじゃね」
「かっこわり」
「プゲラwwwww」
戦士は、自分の実力に自信を持っていた。
だからこそ、弱いものを助ける気になれたのだ。
「思い上がんじゃねーっつーの。おっさんよ」
ニキビ面のローブを着た魔導士の少年が、ヘラヘラ顔で罵る。
「こいつら……」
怒りに震える戦士。
「うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!」
戦士はありったけの力でスライムからの呪縛を振り払おうとするが、暴れれば暴れる程、そのトロトロの身体が絡みついて来る。
「そろそろ、死ぬか?おっさんよ」
ニキビ面がマジな顔と声になる。
「スライム、窒息させろ!」
ぶるるるん!
ニキビ野郎の詠唱というか声掛けで、スライムが反応し、戦士の目、鼻、口、へそ、肛門、尿道、毛穴、全ての穴をトロトロの粘液でふさいだ。
「もっごおおおおお」
戦士は悶絶し、絶命した。
「やりぃ!」
少年少女たちは、ハイタッチをし笑顔でヘラヘラしている。
最後にスライムの身体を撫でた。
「ありがとよ、ライム!」
スライムの名前だった。
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