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第1章 原作が始まる数年前
契約
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「お父様!私は自分で家に帰るので!そして私の部屋に誰も入れないでください!」
「ローザ!」
ロアの体が熱い。
【テレポート】
自分の家へ急いで転移すると、サナが待っていた。
「お嬢様!と、第二皇子殿下!?皇宮で何が起きたんですか!?」
「サナ、誰も私の部屋の中へ入れないで!わかった?」
「了解です。」
私は自分のベッドの上にロアを寝かせた。
(アレック、どうすれば良い?)
【氷枕】
「はぁっ、はぁっ。」
息遣いが荒いし、顔色も悪い。どうしよう。
『この方法は使いたくなかったんだけど…』
(なに!?なんでも言って!)
『わかったよ。君に加護を与えている神達の主と契約するの!』
(わかった。どうすれば良い?)
『君の意識を飛ばすことになる。僕がその間君の代わりにロアールのことを看病するから。やる?』
(やる!)
『わかった。』
あ、意識が…
私は目を瞑った。
『あなたですか?私を呼んだのは。』
誰かの声が聞こえる…
私は目を開けた。
目の前には、光り輝いてるお姉さんが立っていた。
この人が、創造の神様?
「クレアーレ様、どうか私と契約してください!」
もう単刀直入にいっちゃえ!
私はまっすぐクレアーレ様のことを見た。
『その顔… あのお方にそっくりね。わかったわいいわよ。』
よ、よかった~
これでロアのことを助けられる!
『でもね、タダではあげない。』
「ええっ!?」
『タダでもらえるものなんてないわ。』
クレアーレ様はにっこり笑った。
『あなたに試練を与えるから、もし合格できたら、契約してあげる。』
「でも、それじゃロアが死んじゃう…」
『大丈夫よ。時止めておいたから。』
「さ、流石創造の神様…」
『じゃああなたの試練は、この空間にたくさん花を咲かせて。』
「花?」
『ええ。花が咲くにはタネという鍵がいるの。その鍵になるものを探して。』
「わかりました。」
鍵になるものか…
『♪~♪~』
今歌声が聞こえた気がする…
『おとうしゃま!おかあしゃま!』
この声は…?
振り向くと、小さな少女が両親のことを頑張って追いかけていた。
この髪色は…
もしかして創造の神様!?
しかし、両親は彼女を振り払い、自分たちの仕事へと戻った。
これは、神様の記憶?
『♪~♪~』
少女が流した涙は音符へと変わった。
『お姉ちゃん、私はおかあしゃまたちにきらわれてるのかな?』
少女が私に話しかけてきた。
「え、嫌われてないと思うよ。」
私は慌ててにっこり笑った。
『お姉ちゃん、私が好きなもの知ってる?』
神様の好きなもの…
もしかして…
「お花?」
『正解!フェリチータ花が大好きなの!』
フェリチータ…
フェリチータって、確か帝国語で幸せっていう意味…
あ!
「ありがとう。あのね、あなたは絶対幸せになれるよ。」
『なんでわかるの?』
少女キョトンと首を傾げた。
「今はわからないかもね。でもね、あなたには幸せになる権利があるの。そしていつかね、フェリチータ花のような笑顔を私に見せて!」
私がにっこり笑った。
『お姉ちゃん、ありがとう!』
少女が笑うと、足元にフェリチータ花がたくさん咲いた。
もう一度少女の方を見ると、少女は大人の姿、創造の神様の姿に戻っていた。
『ローザよ、ありがとう。私を幸せにしてくれて。』
やっぱり鍵は幸せだったんだ。
『私、創造の女神クレアーレはローザムーンと契約します。今日からあなたの名前はローザ クレアーレ ムーンです。』
え?真ん中の名前が与えられるの?契約すると。
「ありがとうございます。」
『あなたが友達を救えますように。』
クレアーレ様が手を合わせると、私は目を覚ました。
「ローザ!」
「アレック?」
「契約できた?」
「うん。」
「良かった。」
アレックはブローチの姿に戻った。
私は苦しそうに寝ているロアールの手を握った。
「ううっ。はぁっ、はぁっ、」
「ロア、今助けるからね。」
【創造の女神、クレアーレよ、私に力をわけたまえ!】
私が唱えると、見たことないほどの光が手から飛び出た。
これが、創造の女神の力…
「うっ!」
光がロアの体に吸い込まれるほど、苦しそうだった。
全ての光が吸いこまれると、ロアの顔色が少しだけ良くなった。
「ふぅ。」
疲れた…
私は椅子を持ってきて、ロアの手を握りながら眠った。
数時間後…
「よく寝た…」
今何時だろう。
私は起きてすぐに眠ってるロアのおでこを触った。
まだあっつい。
私はとりあえず氷枕を変えて、包帯も変えて、部屋から出た。
「お姉様!」
「お!」
「「ローザ!」」
「お父様?お母様?セターレ!ローゼ?」
もしかしてみんな待っててくれたの?
「体調は!?」
「大丈夫!?」
「大丈夫ですよ。お母様、お父様。」
こんなに心配されるとは思わなかった。
「良かった… 第二皇子殿下も大丈夫か?」
「はい。」
お父様が慌ててる。珍しい。
「ローザ、ちょっと二人で話そうか。」
「はい。」
なんで二人?何か話でもあるのかな…
私はお父様と一緒に書籍へ向かった。
扉が閉まり、ソファーに座ると、お父様が真剣な顔で聞いてきた。
「ローザ、何か隠してるな?」
「え?」
もしかして、魔法使ってるのバレた?
「ローザ!」
ロアの体が熱い。
【テレポート】
自分の家へ急いで転移すると、サナが待っていた。
「お嬢様!と、第二皇子殿下!?皇宮で何が起きたんですか!?」
「サナ、誰も私の部屋の中へ入れないで!わかった?」
「了解です。」
私は自分のベッドの上にロアを寝かせた。
(アレック、どうすれば良い?)
【氷枕】
「はぁっ、はぁっ。」
息遣いが荒いし、顔色も悪い。どうしよう。
『この方法は使いたくなかったんだけど…』
(なに!?なんでも言って!)
『わかったよ。君に加護を与えている神達の主と契約するの!』
(わかった。どうすれば良い?)
『君の意識を飛ばすことになる。僕がその間君の代わりにロアールのことを看病するから。やる?』
(やる!)
『わかった。』
あ、意識が…
私は目を瞑った。
『あなたですか?私を呼んだのは。』
誰かの声が聞こえる…
私は目を開けた。
目の前には、光り輝いてるお姉さんが立っていた。
この人が、創造の神様?
「クレアーレ様、どうか私と契約してください!」
もう単刀直入にいっちゃえ!
私はまっすぐクレアーレ様のことを見た。
『その顔… あのお方にそっくりね。わかったわいいわよ。』
よ、よかった~
これでロアのことを助けられる!
『でもね、タダではあげない。』
「ええっ!?」
『タダでもらえるものなんてないわ。』
クレアーレ様はにっこり笑った。
『あなたに試練を与えるから、もし合格できたら、契約してあげる。』
「でも、それじゃロアが死んじゃう…」
『大丈夫よ。時止めておいたから。』
「さ、流石創造の神様…」
『じゃああなたの試練は、この空間にたくさん花を咲かせて。』
「花?」
『ええ。花が咲くにはタネという鍵がいるの。その鍵になるものを探して。』
「わかりました。」
鍵になるものか…
『♪~♪~』
今歌声が聞こえた気がする…
『おとうしゃま!おかあしゃま!』
この声は…?
振り向くと、小さな少女が両親のことを頑張って追いかけていた。
この髪色は…
もしかして創造の神様!?
しかし、両親は彼女を振り払い、自分たちの仕事へと戻った。
これは、神様の記憶?
『♪~♪~』
少女が流した涙は音符へと変わった。
『お姉ちゃん、私はおかあしゃまたちにきらわれてるのかな?』
少女が私に話しかけてきた。
「え、嫌われてないと思うよ。」
私は慌ててにっこり笑った。
『お姉ちゃん、私が好きなもの知ってる?』
神様の好きなもの…
もしかして…
「お花?」
『正解!フェリチータ花が大好きなの!』
フェリチータ…
フェリチータって、確か帝国語で幸せっていう意味…
あ!
「ありがとう。あのね、あなたは絶対幸せになれるよ。」
『なんでわかるの?』
少女キョトンと首を傾げた。
「今はわからないかもね。でもね、あなたには幸せになる権利があるの。そしていつかね、フェリチータ花のような笑顔を私に見せて!」
私がにっこり笑った。
『お姉ちゃん、ありがとう!』
少女が笑うと、足元にフェリチータ花がたくさん咲いた。
もう一度少女の方を見ると、少女は大人の姿、創造の神様の姿に戻っていた。
『ローザよ、ありがとう。私を幸せにしてくれて。』
やっぱり鍵は幸せだったんだ。
『私、創造の女神クレアーレはローザムーンと契約します。今日からあなたの名前はローザ クレアーレ ムーンです。』
え?真ん中の名前が与えられるの?契約すると。
「ありがとうございます。」
『あなたが友達を救えますように。』
クレアーレ様が手を合わせると、私は目を覚ました。
「ローザ!」
「アレック?」
「契約できた?」
「うん。」
「良かった。」
アレックはブローチの姿に戻った。
私は苦しそうに寝ているロアールの手を握った。
「ううっ。はぁっ、はぁっ、」
「ロア、今助けるからね。」
【創造の女神、クレアーレよ、私に力をわけたまえ!】
私が唱えると、見たことないほどの光が手から飛び出た。
これが、創造の女神の力…
「うっ!」
光がロアの体に吸い込まれるほど、苦しそうだった。
全ての光が吸いこまれると、ロアの顔色が少しだけ良くなった。
「ふぅ。」
疲れた…
私は椅子を持ってきて、ロアの手を握りながら眠った。
数時間後…
「よく寝た…」
今何時だろう。
私は起きてすぐに眠ってるロアのおでこを触った。
まだあっつい。
私はとりあえず氷枕を変えて、包帯も変えて、部屋から出た。
「お姉様!」
「お!」
「「ローザ!」」
「お父様?お母様?セターレ!ローゼ?」
もしかしてみんな待っててくれたの?
「体調は!?」
「大丈夫!?」
「大丈夫ですよ。お母様、お父様。」
こんなに心配されるとは思わなかった。
「良かった… 第二皇子殿下も大丈夫か?」
「はい。」
お父様が慌ててる。珍しい。
「ローザ、ちょっと二人で話そうか。」
「はい。」
なんで二人?何か話でもあるのかな…
私はお父様と一緒に書籍へ向かった。
扉が閉まり、ソファーに座ると、お父様が真剣な顔で聞いてきた。
「ローザ、何か隠してるな?」
「え?」
もしかして、魔法使ってるのバレた?
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