クローバー

clover

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1話

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朝、頭の上で目覚ましが鳴っている。
「んん...?」
「ふぇえ?!??」
「8時ぃ??!!!」
やばい。やってしまった。昨日、早く曲上げないとと思ってつい、作業に没頭してしまった!
あ、でも、曲を上げるって言ってもそんな大層なもんじゃないよ?再生回数1000とかだから。
そんなこたぁどーでもいいんだよ!!遅刻だよ遅刻!
「あーやっちゃったよぉぉお!!今日に限って!」
そう、今日は僕の高校2年生最初の日。

始業式!!

始業式で遅刻とか、完全にやベェやつだと思われるぅ!
「やばいやばいやばいやばいやばいやばいやばいやばい!!!」
ってなわけで今蒙ダッシュ中なんだけど、
HRは8時45分、僕の家から学校まで、徒歩兼電車で50分。で、朝起きたら8時。





詰みやん。





一年間ボッチ確定だよぉーー。
そして何とか学校へついた。門は、当然閉まってたから乗り越えて教室に向かう。
教室では担任であろう人物が自己紹介中だった。
ここで出れば教師の話を遮ることになる。つまりだ、空気ぶっ壊して即ボッチ確定なんだよ。
そろーっと教室を覗くと...
(うわぁ!)
教師と目があった。
やばい。
「なんだ君は。ん?あ、君が日向 美樹(ひなた みき)くんか?始業式で遅刻とは言い度胸だよ全く。さっさと席に着きなさい。」



はい。詰み^2
一年間ぼっち確定ーー。




「は、はいぃ......。」
そう言って教室へ入って席に着いた。のだが、
『始業式で遅刻かよw』
『え?ヤバすぎだろアイツ。マジかw』
『アイツ相当の猛者だぞ。』
ダメだ色々と耳に刺さってメンタルを少しずつ削っていく...。
こうして僕の最初の高校2年生が始まった。
当然、この後誰も喋ってくれなかった。

まぁ全部自分のせいなんだけどね。

次の日、朝起きると7時。
「ふぅ💨今日は大丈夫だな。まぁいつもこうなんだけど。」
歯を磨いて、ご飯たべて、着替えて、学校に行く。
そして駅のホームで電車を待っていると、
『おい。アイツって昨日の。』
『あー始業式で遅刻してきたやつだろ?』
(はぁー。もうやだ。)
どこからか僕の変な噂が立ったようだ。
前日の夜にヤってたとか。
中身が半グレで反抗して遅刻してきたとか。
警察に止められてたとか。
一体何処からそんな噂が立つんだ。僕誰にも何も言ってないのに。何処の誰だか知らないが、噂とはたった1日でここまでひろまるもんなのか?

学校へ着いても変わらないみんなチラチラこっち見てるし、教師もみんな問題児扱いしてるっぽいし。
一年生の時もそこまで目立つ方じゃなかったからあまり僕のことを知っている人もいないのだろう。

高校2年生、2日目、相変わらず誰も喋ってくれず、ボッチだった。
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