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殺害予告の謎
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☆ドーニャ目線☆
私はメンデス家の公爵令嬢。小さな頃から周囲の大人に可愛い、可愛いと言われ、大事に育てられたきました。もちろん、お父様やお母様をはじめ、わたくしを世話してくださる大人の方々は、私から異性を遠ざけてきました。
それ故に、私は恥じらいを捨てずに成長することができましたの。
男性の方を見ると今でも胸が熱くなります。胸騒ぎがします。だからわたくしはこれまでの人生で、出来るだけ異性の方を見ないようにして生きてきましたの。それでも、私はメンデス公爵の1人娘。いつかはこんな日が来ることさ想像しておりましたわ。だってそうじゃなくって? 結婚を夢見ない女はいませんわ。
わたくしはかねてより親しくさせていただいておりましたバルドナード家の、ルイス様という立派な男性と、この度婚約させていただきましたの。
ルイス様ときたら聡明で、顔立ちも整っていて、とっても紳士な方ですわ。わたくしにはもったいないくらいの立派な方です。
わたくし、ルイス様とはまだ、少ししかお話したことがありませんの。それでも、この方となら幸せな結婚生活が送れる、そんな気がしておりましたの。
大問題が起きたのはルイス様と婚約したすぐ後のことですわ。わたくし、用事がありまして、バルドナード家の分家に相当する、バレンシア家のお屋敷にお邪魔させていただきましたの。
そこでわたくし、生まれて初めて恋に落ちてしまいました。
お屋敷の廊下を歩いていると、あるひとつの部屋から、端正な顔立ちの男性が出てこられました。年齢はルイス様と同じくらいだったと思います。
その方とわたくし、目が合いました。後でわかったことなのですが、その方はパオロ様といって、バレンシア家の嫡子なのだそうですわ。パオロ様はわたくしの視線に気づくと恥ずかしそうに視線を下に落としましたの。その時、生まれて初めてですわ。胸がわさわさして、これが恋なんだって思ったのです。
それからわたくし、生まれて初めてのこの気持ちを抱えきれなくなって、周囲の方々殆どに、パオロ様のことばかり聞いておりました。毎日、朝起きるとパオロ様のことを考え、夢にもパオロ様が出てくるのです。
夢の中でわたくしとパオロ様がどんなことをしているかは、思い出しただけでも胸がざわめきますの。
そんなこんなでわたくし、四六時中、寝ても目覚めてもパオロのことばかりを考え、パオロ様のお話ばかりをしました。
そこでわたくし、大きな、許されない失敗をしてしまったのです。なんと、あろうことか、パオロ様のお話をルイス様にもしてしまったのです。もちろん、これはルイス様は少しも悪くないのですが、ルイス様はわたくしの話を聞いている時、とっても辛そうでしたの。わたくしもそんなルイス様を見るのが辛かったですわ。
それでもわたくし、パオロ様のお話をするのがやめられませんでしたの。もうここまでくると病気ですわね。
そして遂に、これは人づてに聞いた話ですが、パオロ様はルイス様と同じ、ギルバート帝国学院剣術科に進学されるそうで、そしてそこでは、「決闘」という科目があるそうで、剣術科の学生は全員参加しなければならないそうなのです。
そこで、ギルバート皇帝さまの御方針で、人が死ぬか、降参するか、いずれかの状態になるまで剣を用いて闘うのです。
そこでなんと、わたくしの婚約者であるルイス様が、パオロ様を殺すと、はっきり宣言したそうなのです。わたくしのせいだわ、もうどうしたらいいのかわかりませんの。
もうわたくし、頭がおかしくなりそうだわ!
私はメンデス家の公爵令嬢。小さな頃から周囲の大人に可愛い、可愛いと言われ、大事に育てられたきました。もちろん、お父様やお母様をはじめ、わたくしを世話してくださる大人の方々は、私から異性を遠ざけてきました。
それ故に、私は恥じらいを捨てずに成長することができましたの。
男性の方を見ると今でも胸が熱くなります。胸騒ぎがします。だからわたくしはこれまでの人生で、出来るだけ異性の方を見ないようにして生きてきましたの。それでも、私はメンデス公爵の1人娘。いつかはこんな日が来ることさ想像しておりましたわ。だってそうじゃなくって? 結婚を夢見ない女はいませんわ。
わたくしはかねてより親しくさせていただいておりましたバルドナード家の、ルイス様という立派な男性と、この度婚約させていただきましたの。
ルイス様ときたら聡明で、顔立ちも整っていて、とっても紳士な方ですわ。わたくしにはもったいないくらいの立派な方です。
わたくし、ルイス様とはまだ、少ししかお話したことがありませんの。それでも、この方となら幸せな結婚生活が送れる、そんな気がしておりましたの。
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そこでわたくし、生まれて初めて恋に落ちてしまいました。
お屋敷の廊下を歩いていると、あるひとつの部屋から、端正な顔立ちの男性が出てこられました。年齢はルイス様と同じくらいだったと思います。
その方とわたくし、目が合いました。後でわかったことなのですが、その方はパオロ様といって、バレンシア家の嫡子なのだそうですわ。パオロ様はわたくしの視線に気づくと恥ずかしそうに視線を下に落としましたの。その時、生まれて初めてですわ。胸がわさわさして、これが恋なんだって思ったのです。
それからわたくし、生まれて初めてのこの気持ちを抱えきれなくなって、周囲の方々殆どに、パオロ様のことばかり聞いておりました。毎日、朝起きるとパオロ様のことを考え、夢にもパオロ様が出てくるのです。
夢の中でわたくしとパオロ様がどんなことをしているかは、思い出しただけでも胸がざわめきますの。
そんなこんなでわたくし、四六時中、寝ても目覚めてもパオロのことばかりを考え、パオロ様のお話ばかりをしました。
そこでわたくし、大きな、許されない失敗をしてしまったのです。なんと、あろうことか、パオロ様のお話をルイス様にもしてしまったのです。もちろん、これはルイス様は少しも悪くないのですが、ルイス様はわたくしの話を聞いている時、とっても辛そうでしたの。わたくしもそんなルイス様を見るのが辛かったですわ。
それでもわたくし、パオロ様のお話をするのがやめられませんでしたの。もうここまでくると病気ですわね。
そして遂に、これは人づてに聞いた話ですが、パオロ様はルイス様と同じ、ギルバート帝国学院剣術科に進学されるそうで、そしてそこでは、「決闘」という科目があるそうで、剣術科の学生は全員参加しなければならないそうなのです。
そこで、ギルバート皇帝さまの御方針で、人が死ぬか、降参するか、いずれかの状態になるまで剣を用いて闘うのです。
そこでなんと、わたくしの婚約者であるルイス様が、パオロ様を殺すと、はっきり宣言したそうなのです。わたくしのせいだわ、もうどうしたらいいのかわかりませんの。
もうわたくし、頭がおかしくなりそうだわ!
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