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第三話 R:秋の色づき
しおりを挟むどうしてこんな事になってしまったのだろう?
僕は何処かで間違ったのか?
『もう、遅いよ』
彼女の言葉がリフレインする。
もし、もっと早くにこの想いを自覚して告白していたら何かが変わっていたのだろうか?
僕はゆっくりと目を閉じる。
―――――
それは夏休みが終わり二学期の初め。
まだ残暑が厳しい日。
「もう、子供扱いはやめてほしいかな……」
ユキに言われた言葉が僕の胸に響いた。
そうだよな、今のユキは未だ子供っぽさは残るものの魅力的な女の子だ。
僕だけが昔のままの扱いってのも駄目だろう。
そう思ったがなんとなく成長していくユキに寂しさも感じた。
僕の知らないユキになっていく。そこにもどかしさを覚えた。
僕にとってユキはなんなんだろう?僕はユキのことをどう思っているのだろう?
ユキのことを手放したくなかった。
でもそれは一体どういう感情なのだろう?
独占欲?執着心?それとも……
僕は一つの決断をしていた。
これが合ってるのかはわからない。
もしかしたらユキを傷つけてしまうかもしれない。
それでも僕は前に進みたいと思った。
「放課後一緒に帰らないか」
放課後僕らは一緒に帰路についた。
昔よく一緒に遊んだ公園へと誘う。
夕方の公園。暦の上ではもう秋だ、だが残暑が厳しく紅葉はまだまだ先だった。
これで紅葉でもしてたらロマンティックだったんだろうけどな。僕はそんな事を考えながら口を開く。
「ずっとさ、僕はユキのことを妹みたいに思ってきた。でもさ最近ユキが変わってきたのを見て思ったんだ。ユキとずっと一緒にいたい、離したくない、他の誰かに渡したくないって」
僕は一旦深呼吸をしてユキに伝える。
「ユキ、僕と付き合わないか?」
ユキの目が驚きに見開かれる。その後、泣き出しそうな顔をしながら口を開いた。
「シン兄、私の気持ち、伝えるね」
ユキも深呼吸をして、口を開いた。
「私はシン兄のことが好き!ずっと前から。だから、私と付き合って下さい」
そう言うとユキは僕に抱きつき、泣き始めてしまった。
「ごめんね、嬉しくて泣いちゃった。……ねぇシン兄、私シン兄の恋人ってことでいいんだよね?」
「ああ、ユキは僕の恋人だ」
「この後、シン兄の部屋に行っていい?」
その言葉に僕はドキッとした。
付き合ってすぐにそういう事するのは早すぎないか?
いやいや、ただ僕の部屋に来たいだけかもしれない。
期待と不安が入り混じったまま僕とユキは僕の部屋へと向かった。
ユキは僕の部屋へ入るとベッドの上に座った。
「シン兄の部屋、久しぶりだね」
ユキが僕の部屋にいる、それだけで胸が高鳴った。
「ねぇシン兄、私シン兄のために大人になったんだよ。だから大人になった私を見てほしい。大人になった私を抱いてほしいんだ」
抱いてほしい、その言葉に僕の心臓は激しく脈打った。
本当にユキと……するのか?それに大人になったって……
興奮と不安が入り交じる。
ゆっくりとユキは制服を脱ぎ始めた。ユキの小麦色の裸身が露わになる。全て脱ぎ終え、生まれたままの姿になるとユキは身体を見せるようにこちらを向いた。
初めて見るユキの裸は綺麗だった。
全身が小麦色に染まっていた。小ぶりの乳房も、茂みのないその部分も。
「どうかな?」
「とても綺麗だよ」
そうは言ったが、隠れるはずの場所も日焼けしているのが気になった。
日焼けサロンにでも行ってきたのだろうか?それとも……
「シン兄、来て」
そう言ってユキは股を開いた。ユキの大切な部分が僕の目の前に晒される。紅色の花弁は少し口を開き、僕を誘うようにヒクヒクと蠢いた。
その所作はとても自然で僕は確信した。ユキはこういう経験があるのだと、それも慣れるくらいに……
その考えを裏付けるように、ユキのソコは僕のモノを何の抵抗もなく受け入れた。
「……ユキは、経験あるんだね」
「うん、シン兄、ユキ、大人になったでしょ?」
「……ああ」
僕はそれ以上言及できなかった。
ユキは貪欲に僕を求め、彼女が達するまでに僕は何度も彼女の中に精を解き放った。
こうして僕たち二人は付き合い始めた。
ユキは相変わらず無邪気に、そして時折艶やかに僕へと笑いかける。僕と恋人になって嬉しいという気持ちが伝わってくるほどに。僕もユキを愛しているし大切に思っている。
……だけどなにか心の中のモヤモヤは消えなかった。
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