2 / 7
第二話 漆黒の花
しおりを挟む
教会の中はヒンヤリとしてカビ臭かった
ふと奥を見ると見慣れない神像が置いてあり、僕はその像からなにか禍々しさを感じた。
なんとなく神像と目が合ったような気がした。
「あなたに見せたいものがあります。……では……失礼しますね」
そう言うと、彼女はやおら服を脱ぎ始めた。
突然の行動に僕は驚いたが彼女の裸が見られるという欲望が勝った。
このピチッとした服の下にはとても美しい裸体が隠れているのだろう
服を脱ぎ始めた彼女に対し、僕は勝手にそう妄想し昂った。
しかし僕の幻想は打ち砕かれた。
服の上からは豊かで張りがあるように見えた乳房はだらしなく垂れ下がり、乳輪は黒く大きく乳房の三分の一程もあり、先端には大きくて黒くくすんだ石炭のような乳首がついていた。
さらに下腹部にはピンクのハートマークのような入れ墨があった。
股間には大人の証である茂みは無く、女性の大切な部分が露わになっていた。そこは夢に見た花園などではなく、何かが腐敗するようなツーンとした鼻に付く異臭を発し、黒ずんだ裂け目から黒い肉片がはみ出し蠢いていた。
「これが私の身体です。あなたはこのような女を愛せますか?」
その言葉は僕の心に重くのしかかった。
さっきまで昂っていた僕のモノは完全に萎えて萎んでいた。
僕は泣き出しそうになっていた。
彼女の身体は何故こんなになっているのだろう?
「何でこんな…」
「少し、お話しますね」
シスターは語り始めた。
「……かつて、一人の少女がいました。
彼女が物心ついた頃にはすでに両親はいませんでした。ですが彼女はとても幸せでした。
なぜなら彼女には『無償の愛』を捧げてくれるご主人様がいたからです。
彼女はご主人様の下で何不自由ない生活をおくりました。
ご主人様は彼女に『愛』の刻印を授け、彼女を深く『愛』しました。夜にはご友人を招き、そのご友人方も彼女に『愛』を注ぎました」
「その時に黒い神像と出会いました。それは彼女のご主事様が蒐集したコレクションの一つでした。
その時彼女は不思議な声を聞きました。『己を解放せよ』と。
彼女は自分の生活に疑問を抱くことはなく、とても楽しく幸せだったので特に気にも止めませんでした」
「美味しい物を食べ、無邪気に遊び、ご主人様やそのご友人達にたくさん『愛』してもらえて彼女はとても幸せでした。
しかしその幸せも長くは続きませんでした。
領主の命を受けた兵隊たちが押し入って来たのです
兵隊たちは保護と称して彼女を施設へと送ったのです」
「施設での暮らしはそれまでと違い貧しいものでした。彼女は偽善的な人達によって幸せを奪われました。
施設に入って数日が経った時、彼女は施設の庭の片隅であるはずの無いものを見つけます、それは黒い神像でした。
また、彼女にしか聞こえない声が聞こえてきました。『己が為したいことを為せ』と。
自分が為したいこと、彼女の望みはあの幸せだったたくさん愛してもらえた屋敷へ戻る事でした。ですがいくら頼んでも屋敷へは帰してもらえませんでした」
シスターの話は長かった。
ても僕はこの話は聞かないと行けないと思った。
……なぜならこの話はおそらく……
僕はシスターの話の続きを待った。
ふと奥を見ると見慣れない神像が置いてあり、僕はその像からなにか禍々しさを感じた。
なんとなく神像と目が合ったような気がした。
「あなたに見せたいものがあります。……では……失礼しますね」
そう言うと、彼女はやおら服を脱ぎ始めた。
突然の行動に僕は驚いたが彼女の裸が見られるという欲望が勝った。
このピチッとした服の下にはとても美しい裸体が隠れているのだろう
服を脱ぎ始めた彼女に対し、僕は勝手にそう妄想し昂った。
しかし僕の幻想は打ち砕かれた。
服の上からは豊かで張りがあるように見えた乳房はだらしなく垂れ下がり、乳輪は黒く大きく乳房の三分の一程もあり、先端には大きくて黒くくすんだ石炭のような乳首がついていた。
さらに下腹部にはピンクのハートマークのような入れ墨があった。
股間には大人の証である茂みは無く、女性の大切な部分が露わになっていた。そこは夢に見た花園などではなく、何かが腐敗するようなツーンとした鼻に付く異臭を発し、黒ずんだ裂け目から黒い肉片がはみ出し蠢いていた。
「これが私の身体です。あなたはこのような女を愛せますか?」
その言葉は僕の心に重くのしかかった。
さっきまで昂っていた僕のモノは完全に萎えて萎んでいた。
僕は泣き出しそうになっていた。
彼女の身体は何故こんなになっているのだろう?
「何でこんな…」
「少し、お話しますね」
シスターは語り始めた。
「……かつて、一人の少女がいました。
彼女が物心ついた頃にはすでに両親はいませんでした。ですが彼女はとても幸せでした。
なぜなら彼女には『無償の愛』を捧げてくれるご主人様がいたからです。
彼女はご主人様の下で何不自由ない生活をおくりました。
ご主人様は彼女に『愛』の刻印を授け、彼女を深く『愛』しました。夜にはご友人を招き、そのご友人方も彼女に『愛』を注ぎました」
「その時に黒い神像と出会いました。それは彼女のご主事様が蒐集したコレクションの一つでした。
その時彼女は不思議な声を聞きました。『己を解放せよ』と。
彼女は自分の生活に疑問を抱くことはなく、とても楽しく幸せだったので特に気にも止めませんでした」
「美味しい物を食べ、無邪気に遊び、ご主人様やそのご友人達にたくさん『愛』してもらえて彼女はとても幸せでした。
しかしその幸せも長くは続きませんでした。
領主の命を受けた兵隊たちが押し入って来たのです
兵隊たちは保護と称して彼女を施設へと送ったのです」
「施設での暮らしはそれまでと違い貧しいものでした。彼女は偽善的な人達によって幸せを奪われました。
施設に入って数日が経った時、彼女は施設の庭の片隅であるはずの無いものを見つけます、それは黒い神像でした。
また、彼女にしか聞こえない声が聞こえてきました。『己が為したいことを為せ』と。
自分が為したいこと、彼女の望みはあの幸せだったたくさん愛してもらえた屋敷へ戻る事でした。ですがいくら頼んでも屋敷へは帰してもらえませんでした」
シスターの話は長かった。
ても僕はこの話は聞かないと行けないと思った。
……なぜならこの話はおそらく……
僕はシスターの話の続きを待った。
0
お気に入りに追加
1
あなたにおすすめの小説
小さなことから〜露出〜えみ〜
サイコロ
恋愛
私の露出…
毎日更新していこうと思います
よろしくおねがいします
感想等お待ちしております
取り入れて欲しい内容なども
書いてくださいね
よりみなさんにお近く
考えやすく
ママと中学生の僕
キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。
ちょっと大人な体験談はこちらです
神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない
ちょっと大人な体験談です。
日常に突然訪れる刺激的な体験。
少し非日常を覗いてみませんか?
あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ?
※本作品ではPixai.artで作成した生成AI画像ならびに
Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。
※不定期更新です。
※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。
サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由
フルーツパフェ
大衆娯楽
クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。
トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。
いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。
考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。
赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。
言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。
たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。
💚催眠ハーレムとの日常 - マインドコントロールされた女性たちとの日常生活
XD
恋愛
誰からも拒絶される内気で不細工な少年エドクは、人の心を操り、催眠術と精神支配下に置く不思議な能力を手に入れる。彼はこの力を使って、夢の中でずっと欲しかったもの、彼がずっと愛してきた美しい女性たちのHAREMを作り上げる。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
クラスメイトの美少女と無人島に流された件
桜井正宗
青春
修学旅行で離島へ向かう最中――悪天候に見舞われ、台風が直撃。船が沈没した。
高校二年の早坂 啓(はやさか てつ)は、気づくと砂浜で寝ていた。周囲を見渡すとクラスメイトで美少女の天音 愛(あまね まな)が隣に倒れていた。
どうやら、漂流して流されていたようだった。
帰ろうにも島は『無人島』。
しばらくは島で生きていくしかなくなった。天音と共に無人島サバイバルをしていくのだが……クラスの女子が次々に見つかり、やがてハーレムに。
男一人と女子十五人で……取り合いに発展!?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる