【完結】振られてばかりの幼馴染を寝取って絶対に幸せにします

りちょ

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6話※

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「あ"ー……♡あっ…うう"…♡」


汗と涙と涎と鼻水でぐしゃぐしゃになった夏樹をぼんやり見つめて腰を振っていた。

正常位の体勢はちょっとだけ窮屈だったけど、それが返って興奮した。夏樹の腰を持ち上げて深く突き刺して、覆い被さって鼻先が触れ合うくらいの距離でただ見つめ合った。

夏樹の中はどろっどろで柔らかくてあったかくて、相変わらずじゅるじゅる吸い付いてくる。
訳わかんないくらい気持ちいい。なんどか夢で見た時より、ずっとずっと気持ちよくて、それが愛おしくて、苦しかった。
もう夏樹を気遣う余裕も、気持ち良くさせようっていう余裕も全部失ったまま、夢中で腰を動かすことしかできなかった。
ごちゅごちゅと音を立てて奥をつくたび、ぎゅうぎゅう夏樹のナカがうねって、それがすごく気持ちいい。もっともっと、そういって僕のを欲しがっているようでかわいい。こんなに柔らかい部分を僕だけに許しているようで、たまらない。

汗で張り付いた夏樹の前髪をはらった。
夏樹がじっと僕の目を見ていた。
多分僕も死ぬほど興奮してるから、夏樹以上に息が荒くなっていて、ひどい顔をしていると思う。

「…かえで………」

「なに……ん、」

おもむろに夏樹が手を伸ばして、僕の首の後ろに回した。ぎゅうっと引き寄せられたかと思うと、唇が重なる。すぐににゅるっと舌が唇を割って入ってきた。

夏樹がゆったりした動きで、舌と舌を擦り合わせて絡ませる。甘えるようなキスだった。
ざらりと舌の裏側をくすぐられて、背筋にぞわぞわと快感が走る。
息が上がって苦しくて顔を離しても、またぎゅっと抱き寄せられて何度も口を塞がれた。何度も何度も口を塞がれ、次第にキスが激しくなっていく。

酸欠で頭がクラクラした。
夏樹が僕の頭を抱いて、髪をくしゃくしゃと乱す。腰にも脚を巻き付けて、ぎゅっと抱きつく。
がっしりホールドされてしまって、これじゃ動けないなと思った。息が上手くできなくてぼーっとするし、お互い窮屈な体勢で苦しいし、抱きつかれた脚が重くて腰が上手く動かせない。

それでもさっきよりずっと気持ちいい。

視覚も聴覚も嗅覚も触覚も全部夏樹でいっぱいだった。
これだけいっぱいいっぱいだと夏樹の事だけしか考えないで済むから、僕にとっては幸せだった。

あーもう、2人だけになりたい。面倒なことは全部無しにして、世界で2人だけになれば良かった。夏樹だけでいい。そしたら夏樹もずっと僕の隣にいてくれるし。

ネットの知識も、先輩を負かしてやろうっていう気概も全部忘れて、目の前の男にただひたすら夢中になって不器用に腰を振った。


「…ン、ぷは、っかえで……」

「はあっ何…んむ、んん……っ」


唇がじんじん熱い。多分もう腫れるほどキスをしている。まだまだ足りないといったように、夏樹が僕の下唇を甘噛みして吸った。

もうでそうかも、と思った。
頭がふわふわして腰が重たい。ずくずくと快感が渦巻いて、下半身が甘く痺れる。
馬鹿になりそうだ。セックスってこんなに気持ちいいんだ。相手が夏樹だからかなあ。

また夏樹が唇を離す。閉じていた目をゆっくり開けて、それから伏目がちに僕を見た。薄い唇が開いて、とろけそうな声で言った。


「さっきのえっちより、俺こっちのがすき……♡」


唇に熱い吐息を感じるくらいの至近距離でそんなことを言われた。

好きって言ったその一言に、僕は過剰に反応してしまく。
全身の血が沸騰しそうなくらい熱くなって、心臓がぎゅっと縮こまる。もう主語なんかどうでもよくって、好きって言われた事が嬉しい。嬉しかった。嬉しくて幸せで、興奮してドキドキして、それと同じくらい痛みも感じた。

あっと思った時には射精していた。
僕のがびくびくとナカで暴れているのが伝わるのか、夏樹が腰に回していた脚をもっとぎゅうっと絞めた。


「あ……♡……やば、すごいでてる……♡」

「ばか……っ、うう、んんん………!!夏樹…ッ!」


あんまりにぎゅうぎゅう脚で抱きつかれているから、奥に奥に入り込んだままびゅくびゅく射精した。
何かに縋ってないとどうにかなってしまいそうで、必死で夏樹の頭を掻き抱いて吐き出した。
腰が勝手に揺れて、奥に擦り込むように動いてしまう。

昔、転んで泥だらけになった僕に野良猫みたいだと言って笑った夏樹を思い出した。
これじゃマーキングしてる野良猫と変わらないじゃないかと、自虐的になった。


僕が全部出しきっても、しばらく夏樹はぎゅっと抱きついたままでいた。

汗ばんだ夏樹から甘いシャンプーの匂いがする。柑橘系の香り。すぐに鼻から抜けて忘れてしまうような香りだった。


夏樹が僕の頭をなでた。時々するようなわしゃわしゃ髪をかき混ぜるような手つきではなくて、じっくり確かめるように、慎重に優しく撫でられた。
途端にどっっと疲労感と眠気が襲ってきて、瞼が重くなる。経験した事ない眠気だった。
夏樹に覆い被さったままぐったりしていると、肩を押されてどうにか自分のを夏樹から抜いて、隣にごろんと寝転ぶ形になる。今すぐ眠ってしまいたかったけど、ゆさゆさと夏樹に揺さぶられてギリギリ意識を保った。


「……楓、シャワーは?」

「んー、行く……」

「もう寝てるじゃん…はー、シャワーあとで勝手に借りるけどいい?」

「…いつも勝手に借りてるじゃん」

「……まあ、そっか」


ベッドが軋んで、夏樹が離れるのが分かった。
行ってほしく無くて、咄嗟に手首を掴んで引き寄せる。よろけたのを良いことにそのまま腕の中に引き込んで抱きしめた。

最後にふざけて抱き合ったのっていつだっけ。夏樹は肌は柔らかかったけど、皮膚の下の筋肉や骨がゴツゴツしていて抱き心地はあんまり良くなかった。それが好きだっもた。


「…かえで、お腹痛くなるから、離して」

「いやだ……行かないでよ」

「すぐ戻るから。…あは、子供のころみたい」


夏樹が僕の頭を乱暴に撫でた。伸びていた前髪が目を掠ってちくちくする。
瞼が重くて勝手に閉じる。腕の中から夏樹がするりと抜けるのが分かっても、腕が伸びなかった。

あったかい体温が名残惜しくて、夏樹に何か言った。自分でもなんで言ったのか分からないくらい、眠たくて呂律も回らなくて、その後僕はすぐに眠ってしまった。
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