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5話※

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僕が精通したのはちょっと遅くて、中1の冬だった。
泊まりに来た夏樹が寒いと言って僕の布団に潜り込んできて、背中にぴったり抱きついて眠ってしまった日、やけに寝息やぬくもりや匂いが気になって寝付けないと思ったら翌朝パンツに無精していたのだ。
朝から赤くなったり青くなったり忙しかった俺をみて、夏樹は「俺も時々するよ、変な夢見るとなるよな」と呑気に笑っていた。
変な夢の相手は目の前の夏樹で、その日から自分の夏樹に対する『好き』の性質を理解した。

…あー、やっぱり夏樹の初めてが僕じゃなかった事がすごく悔しい。
めちゃくちゃ嫌だ。僕の方がずっと夏樹のことが好きだし、ずっと大切にできるのに。

だからせめて絶対に、上回りたかった。
自分の快楽なんかは割とどうでも良くって、夏樹に僕の方がいいって思わせたかった。

またゆっくり性器を挿入する。
今度は明確に、夏樹の弱いところを押し潰すように狙って腰を進めた。


「あぐ…ッ!あ、あ……ッ!」


白い背中に覆い被さって、体重をかける。

腹の中、夏樹の性器の裏側あたり。
腫れた前立腺をぎゅうっと押し潰して、根本から捏ね回すようにじっくり腰を動かした。


「あ"…………ッ!?ぁ………………ッッ!!」


反応が変わった。
苦しそうな潰れた声を出して、夏樹の身体がガクンと痙攣する。


「………前立腺って、こうやってさ」

「かは……………ッ!う"………………ッッ!」

「ゆっくり捏ね回すのが1番良いんだって」


「~~~~~ッッ!!あ、あ"ー………っ!」


そういって、ゆっっくり慎重に腰を動かして、ナカのしこりをぐにゅうっと押し潰した。

ひたすら夏樹を気持ち良くさせるためだけに、前立腺を狙って小刻みに腰を動かす。
ずっと抱きたかった。僕以外なんか考えられなくなるくらいには抱き潰したかった。夏樹がどこにも行きたくなくなるくらい、馬鹿になるくらい抱き潰したかった。

何度も何度も、前立腺をゆっくりぐうっと圧迫しながら、じわじわと追い詰めるように腰を揺すった。
絶え間無く快感を覚えさせるイメージで、夏樹が降りてこられなくなるように。何も分かんなくなったまま、快感に支配されて、あわよくば僕のことも好きになればいい。

背中から抱きしめている夏樹の身体は嘘みたいに熱かった。
ガクガク痙攣が止まらなくて、枕をぐしゃぐしゃになるまで握って声を出していた。全然可愛く無い、潰れた低い喘ぎ声だった。

どこもかしこも汗ばんでしっとりしていて、余計に興奮してしまう。
歯を食いしばって締め付けに耐えて、腰を打ちつけたくなる衝動を殺して、夏樹を気持ち良くするためだけに腰を動かした。


「夏樹かわいい、こっちの方が気持ちいいでしょ」

「あ"、あ"、あ"ッ!ひぎッしぬ、しぬ"ッ!」

「は…っ、どっちが好き?ガン突かれんのとこうやって……気持ちいいところぎゅーーって押しつぶすの」
 
夏樹の頭を抱えるように抱きしめ、絶対逃がさないように覆い被さって前立腺を更にぎゅううっと押し潰して、奥の深いところから揺さぶるように亀頭でぐりぐり潰す。


「あ、ぅ、あ"ー………………」


圧迫して、根本から揺さぶって、またぎゅーっと押し上げるのをひたすら繰り返した。

枕に顔を埋めたまま、声を抑えることもできなくなった夏樹がずっと喘いでいる。隣に聞こえちゃうかな、とも思ったけど、枕に音が吸収されてもごもご聞こえるし平気か、と気にしないことにした。

夏樹が喘ぐたびに身体がふるふると震える。
ナカもきゅんきゅんうねって吸いついてきて、必死にしがみついて甘えているようでかわいかった。

「イ"………ッ、イった、イったからぁッ!あ"……ッ!あ"ーー……ッ、う"、うう……ッ!!」

「ねえどっちが好きなの、…僕との方がいいでしょ」

「んう"ーーッッ、ッは、はあっ、あ"、あ"ーッ……………」

「なつき、僕のが良いって言ってよ。先輩より好きでしょ」

「あぐ……ッあ………ッ、ぅああ"………か、えでのっ、が、きもちい………ッ」

「……先輩より?」

「あ"……ッ、いい、すっご、い……あ"、ぅあ"ッ!」

「……あは、そうなんだ」


無理やり言わせた台詞だとは分かっていたけど、もうそれで良かった。それだけで嘘みたいに心臓がバクバクして、下半身が熱くなって興奮して、ちょっとだけ泣きそうになった。

くったり力が抜けている夏樹の身体を力いっぱい抱きしめて、ごりゅ、と前立腺を強く押し上げるとガクガクッと大きく身体を痙攣させた。

ぢゅっぱぢゅっぱと僕のを搾り取ろうとするみたいに、激しくナカがうねる。

頭がくらくら霞むほど気持ちいい。目の前の夏樹の身体だけが、僕の世界の全部に見えた。

それまで必死に耐えていたのにもうたまらなくなってしまって、我慢できなくなった。
ぎゅっと身体を抱きしめたまま、思いっきり腰を振った。夢中で貪るように、とにかく奥までねじ込んでぐちゅぐちゅと擦る。


「あ"!?ああ"ッ!もっむり、あ"ッ♡あ"ーッッ♡む"り"ッ♡!」

「夏樹…、なつき、なつき……っ」

「奥やばい奥だめッ♡あ"ーッ…♡う"う"…ッ♡かえで…ッ!あああ"……ッ♡」

「なつき、出す、出すね…っ!」


「お"…………………………ッッッ♡♡」


力任せに夏樹を抱きしめて、1番奥をこじ開けるつもりで腰を押し付けた。
ごちゅんッと抉るとまたキツくナカがしまって、そのまま深いところで思いっきり射精する。

恥ずかしくなるくらい、どぷどぷ出た。腰が砕けそうなくらい気持ちいい。最後の一滴まで全部擦り付けるように腰を揺すった。
そっと手を回して夏樹の腹を撫でる。ひくひく痙攣して震えていた。しかも体液でぐちょぐちょに濡れていて、それだけでまた興奮した。


「うう"、ぁ、あ"ーー……………」


ずるりと性器を引き抜いて、夏樹を仰向けに寝かせる。

夏樹はどこもかしこもぐちゃぐちゃだった。
顔を真っ赤にして、涙と涎と鼻水で濡らしていた。元々涙袋が目立つ顔だったが、涙のせいか余計にふっくら腫れていてなんだか色っぽかった。

中途半端に勃起している性器も、カウパーと精液に塗れて濡れそぼっていた。飛び散って腹まで汚している。
腹筋の浅い溝に精液が溜まっていた。
ゆっくり指でなぞる。
高校生の頃はもっと引き締まっていたけど、今は衰えて前よりふかふかしていて、それが逆にそそられた。


「……夏樹、もう一回だけいい?」

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