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「…はぁ
あーあ、情けね」

ヴィオラの上で呼吸を整えながらヨズキが言った。
  
「貴女は俺を煽るのがお上手ですね。
興奮してすぐイッちゃったからお仕置きにならねぇや」

充分なってたよ…。
ヴィオラは心の中で呟く。あれ以上続いてたらおかしくなっていた。

「…んあ……」

ずるり、と性器を抜くと白濁した粘液がドロリと流れ出る。

「はは、凄い出たな…」

放心して脱力するヴィオラの拘束をとき、水を飲むと同じコップに水注いでヴィオラの前に置いた。

「大丈夫?」

そう言ってぷるぷる痙攣するヴィオラの太ももを撫でる。
まるで他人事のように言うので怒りたかったがそんな気力も出ない。

「水は飲めそうですか?」

なんとか上半身を持ち上げようとしたがよろけた。それを見た彼はコップの水を口に含むとヴィオラを支えて口移しで飲ませる。

「…っぷ!なにするんです!」

「水分補給は大事ですよ、脱水になる」

あまりのことに力を振り絞って怒鳴ると飄々とそう答える。

なんなんだこの人は…

ヨズキは下着だけ履くとタバコを咥えて火をつけた。

「ま、あんま怒らないでください。あれだけ感じてたんですからだいぶ魔力も良くなったと思いますよ」

そうだ、そのためのこの屈辱なんだ。
ヴィオラはそれを思い出してある種の達成感と、ふとひとつの疑問も覚えた。

「今更ですけど、教師と生徒でこんなことしていいんですか?」

「はは、本当に今更だ。
飽くまで魔力向上目的ですからね、表立ってないでけで珍しい話じゃないですよ」

確かに同級生にも複数の異性と関係にある子の噂は聞く。その相手の中に教師がいることもあるだろう。

「…ヨズキ先生は他の生徒ともこんなことを?」

何故そんなことを聞いたのか、ヴィオラ自身でもよくわからなかった。
ヨズキは横目に一瞬ヴィオラを見てから、考えるように上を向きながら煙を吐いた。

「そうですねえ、…20代くらいの時には誘われて何度か…でもみんな1、2回で来なくなっちゃうんですよね」

「でしょうね」

そりゃこんなの強制じゃなきゃ逃げ出したくもなる。

「なんですか?他にもいたら妬いちゃうんですか?」

指の背でヴィオラの涙の跡を撫でた。ヴィオラはその手をペチンとはね除ける。

「やめてください。聞いてみただけです」

そう。父親の命で、魔力のための仕方ない関係だ。他にいようとどうでもいい。

「それはよかった」

「え?」

「性行為はするように言われましたが流石に恋愛関係になったら貴女のお父上に殺されそうだ。貴女のお相手はもっと家柄と実力のある男じゃないと」

そう言って微笑むヨズキ、ヴィオラは何故かこの男と関わると苛立ってくる。
身体も動く程には回復してきたのでとっとと制服を着始めることにした。

「もうお帰りになるのですか」

「長居する必要はありませんもの」

「やれやれ身体だけが目当てですか」

わざといやらしい言い方をするので睨み付けてから部屋を出る。
自分じゃわからないけど、今日も変な匂いがするんだろうか。
ヴィオラはとりあえずシャワーを浴びてから部屋に戻ることにした。
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