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四章【不穏な姉妹校交流会】

お前ら潔く諦めろ下さい

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皆様こんにちは。アリア・ローゼリッタです。アーサーとノエルに促されるまま、ソファに腰掛け、目の前には笑顔のベルドレッドさんが居ます。他の生徒会の方はお仕事ですかね?


「誘いに応じてくれて感謝するよ。ようこそ、エストレラ学院へ」


「ありがとうございます。とても立派な校舎で驚きました」


「エトワリアとは違うからな。名門貴族の息子と息女しか入れない狭き門…だからこそ、俺は君に興味が湧いた」


…矢張りこの方も生徒会長であり、五大貴族の一族である事がヒシヒシと伝わって来ますね。会長で慣れたつもりでしたが…改めて1対1で向き合うと、プレッシャーが凄い…ノエルとアーサーは、扉の近くで此方の様子を伺っている様で…私的には凄く座って欲しい…


「創立から現在に至るまで、エストレラの推薦を蹴ってまで、エトワリアに入学する者は居なかった。君を除いてな。ローゼリッタさん、君の父君であるヴィンセント・ローゼリッタ公爵はエストレラ学院を首席で入学し、卒業された方だ。その娘である君も、エストレラに来るものだと思っていたんだけれど」


「ですが私はエトワリアに入学しました。何方を選ぶか、なんて私の自由でしょう」


「そうだな。しかし、幼馴染を考慮しなければどうだった」


「…質問の意図が見えませんが」


確かに、私がエトワリアへの入学を決めた理由は、マギィとミアが此方へ行くからでしたし…そもそも、私とミアがエストレラに行けたとしても、きっとエストレラはマギィを受け入れませんから、仮にエストレラからしか推薦が来ていなくても蹴ってたでしょうね。


「そんなに幼馴染の子達が大事か?しかも1人は元庶民だそうじゃ無いか」


「そうですね」


「そのレベルに君が合わせる理由は何かあるのか?君ならエストレラでも首席を取る事だって難しく無いだろうに」


…そうでした。この方達は表向きには友好的でも基本的に貴族以外を下に見ているんでした。しかし、それはこの人達が悪いのでは無く、この風習が抜けない貴族の考え方が悪いのです。


「私は正直、貴族か否かは然程興味がありません」


私の言葉にベルドレッドさんだけで無く、ノエルとアーサーまでもが息を呑むのが分かりました。まあ、この考えは此処では異端でしょうからね。


「私達貴族の持つ物とはまた別の物を貴族で無い方は持っています。私達の生活を支えてくれているのもその方々です。学ぶ意思があれば誰でも入る事が出来る…それが本来の学舎の姿であると私は思っています。だからエトワリアに入りました。良い場所ですよ。身分なんて関係無いと、体で感じる事が出来ます」


「…成程」


…嫌な予感が消えませんね。普通此処まで言えば諦めると思うのですが…この方の目、まだギラギラ光ってますし…何なら後ろにノエル達が居るので部屋からも出れませんし…


〈〈〈お前ら潔く諦めろ下さい!!!〉〉〉
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