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三章【転校生襲来】

お前ら蒸し返すな下さい

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皆様こんにちは。アリア・ローゼリッタです。あの後、ずっと視線で喧嘩していた会長を引っ張って宿泊先を出た後、近くにあったお店に入ってお昼ご飯を食べています。


「迷惑を掛けたね。止めてくれてありがとう。アリア、マーガレット」


「いえ。原因は私でしたし…」


「私も喧嘩してましたので!」


会長は微笑んで頷くと、目の前のパスタにフォークを伸ばしました。此処は、割と身分とかそう言うの関係無く人々が食事をしている所ですね。貴族じゃないであろう方が半数以上居る様子ですし。それでも、フォークを持っているだけで品がある会長は何なんでしょう。


「うん、こう言うお店は初めて入ったけれど、料理が美味しいね。提供も早いし安い。沢山の人が利用する訳だよ」


「美味しいですよ!貴族の人はあんまりって言うか殆ど来ませんけど、美味しいし安いし、私は良く来てました!」


「私もマギィに連れられて偶に。最近はこう言うお店に果物や野菜を卸していたりするみたいです」


私の家には果樹園がありますが、今暮らしている別邸の方には、野菜を育てている畑がありますね。後、最近お父様が作った農園もありまして、其処では鶏や牛などを飼育して牛乳や卵を出荷しているらしいです。


「良い発見だ。やはり貴族間だけだと、どうしても見聞が狭まってしまうからね」


「庶民の文化も捨てた物じゃないです!」


嬉しそうに言うマギィに、会長は賛同を示す様に頷くと、改めて興味深そうに辺りを見回しました。


「…今の時代、階級制度は本当に邪魔な足枷だね。こう言った広い視野を持った考え方…その点では、僕達貴族は彼等に大きく劣っている」


「はい。私達のお祖父様とお父様の世代は階級制度が当たり前でしたから、貴族でない方と交友を深めるのは間違っているとされていましたが、そんな考えは払拭するべきです。こんなにも素晴らしい物を生み出してくれる方々には、敬意を払いたい」


「嬉しいなあ。お母さんの所に、貴族だった叔父さんと叔母さんが来た時もそうだったけど、私達庶民の頑張りとかを貴族の人に認めて貰えると、もっと頑張ろう!ってなるから!」


私とマギィが会ったのは、マギィがミハイラ家に引き取られてからですから、マギィがパン屋さんでお手伝いをしていた頃は会えていないんですよね。一度、マギィのお母様にお会いしてみたかったです。勿論原作では見ていますが、やはり実際に会ってお話をしてみたかったと言う欲があります。


「あ、そうだアリア!あのノエルって子とどう言う関係!?」


「え?」


「僕も気になっていたんだ。是非聞かせて欲しいな」


…もうその話題1ミリも出て来てませんでしたよね?何で蒸し返すんです!!


〈〈〈お前ら蒸し返すな下さい!!!〉〉〉
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