180 / 232
三章【転校生襲来】
お前ら後で覚えとけ下さい
しおりを挟む
皆様こんにちは。アリア・ローゼリッタです。ドードリアさんに連れられ、やって来たのは音楽室の物置でした。暗くて埃っぽいですね…
「え、アリア?」
「マギィ?どうして此処に…」
「私はこの人達に呼ばれて…」
倉庫には、先客…と言いますか、無造作に置かれていた椅子に腰掛けているマギィの姿がありました。…嫌な予感がしますし、会長から預かったこれ、使っておくべきですかね…
「アーチは居なかったんですのね…まあ仕方ありませんわ…取り敢えず、貴女達には後夜祭が終わるまで、此処に居て貰います」
「は?」
「それは頷けませんね。私は生徒会の業務もありますし、何より理由が分かりません」
目の前で腕を組んで仁王立ちをしている彼女は面倒臭そうに溜息を吐くと、手に持っている倉庫の物であろう鍵をクルクルと回し、つまらなそうに口を開きました。
「邪魔なんですもの。貴女達」
「エリザベス、どういう事?」
「私、許せませんのよ。高貴な貴族の子どもが通う学園に、賤しい庶民が居るのも、身分が不釣り合いにも関わらず、勘違いして男性に擦り寄る泥棒猫が居る事も」
…私とマギィやミシェルさんの事言ってますよね?何ですか泥棒猫って。て言うか、生徒会に身分関係無いでしょうに…
「私が態々言葉を掛けて上げたのに、貴女達は大人しく言う事を聞かなかった。だから忠告をしてあげたんですわ」
「その忠告がマギィの教科書をボロボロにしたり、手に火傷を負わせたり、私達を真冬の倉庫に閉じ込める事ですか?」
「其処までしないと分からないのでしょう?貴女達の様に馬鹿で愚かな女は」
本当に全部貴女の仕業だったんですか…一周回って尊敬しますよ。悪びれもしないでそんな事言えるなんて。
「この後、全校生徒の前で言いますわ。この準備時間中に、貴女達に脅された…と。一連の犯行を自分の所為と言わないと学園での居場所を無くしてやるって」
「…私達を閉じ込める事に関係あるの?」
「大アリですわ。やっぱり貴女は馬鹿なのね。つまり、貴女達は後夜祭が終わるまで此処から出られない。アリバイはゼロですわ」
成程…アリバイが無く、しかも後夜祭まで欠席となると怪しまれますね。そして、どうこう理由を付けて、此処にいる私達を教員が発見すれば終わり。彼女を脅して、それを言われる事を恐れた私達が隠れたと言う事に出来る。かなり無理矢理ではありますが…
「アーチが居ないのは誤算でしたが…まあ、ローゼリッタが居なくなれば、生徒会の座は私の物ですわ!」
「…エリザベスちゃん…これは…」
「さあ、行きますわ…よ!!」
ニヤリと笑ったドードリアさんが、私とマギィを強く突き飛ばして、私達の体が奥へと移動した隙を突いて、素早く扉を閉めて施錠をしました。巫山戯ないで欲しいんですが…
「次会う時は、貴女達の退学処分の時かしら!オホホホ!それでは御機嫌様!」
「…何なの本当…」
「兎に角、出る方法を探しましょうか」
にしても…良い証拠が出て来ましたね。これ。会長に感謝しなくては。
〈〈〈お前ら後で覚えとけ下さい!!〉〉〉
「え、アリア?」
「マギィ?どうして此処に…」
「私はこの人達に呼ばれて…」
倉庫には、先客…と言いますか、無造作に置かれていた椅子に腰掛けているマギィの姿がありました。…嫌な予感がしますし、会長から預かったこれ、使っておくべきですかね…
「アーチは居なかったんですのね…まあ仕方ありませんわ…取り敢えず、貴女達には後夜祭が終わるまで、此処に居て貰います」
「は?」
「それは頷けませんね。私は生徒会の業務もありますし、何より理由が分かりません」
目の前で腕を組んで仁王立ちをしている彼女は面倒臭そうに溜息を吐くと、手に持っている倉庫の物であろう鍵をクルクルと回し、つまらなそうに口を開きました。
「邪魔なんですもの。貴女達」
「エリザベス、どういう事?」
「私、許せませんのよ。高貴な貴族の子どもが通う学園に、賤しい庶民が居るのも、身分が不釣り合いにも関わらず、勘違いして男性に擦り寄る泥棒猫が居る事も」
…私とマギィやミシェルさんの事言ってますよね?何ですか泥棒猫って。て言うか、生徒会に身分関係無いでしょうに…
「私が態々言葉を掛けて上げたのに、貴女達は大人しく言う事を聞かなかった。だから忠告をしてあげたんですわ」
「その忠告がマギィの教科書をボロボロにしたり、手に火傷を負わせたり、私達を真冬の倉庫に閉じ込める事ですか?」
「其処までしないと分からないのでしょう?貴女達の様に馬鹿で愚かな女は」
本当に全部貴女の仕業だったんですか…一周回って尊敬しますよ。悪びれもしないでそんな事言えるなんて。
「この後、全校生徒の前で言いますわ。この準備時間中に、貴女達に脅された…と。一連の犯行を自分の所為と言わないと学園での居場所を無くしてやるって」
「…私達を閉じ込める事に関係あるの?」
「大アリですわ。やっぱり貴女は馬鹿なのね。つまり、貴女達は後夜祭が終わるまで此処から出られない。アリバイはゼロですわ」
成程…アリバイが無く、しかも後夜祭まで欠席となると怪しまれますね。そして、どうこう理由を付けて、此処にいる私達を教員が発見すれば終わり。彼女を脅して、それを言われる事を恐れた私達が隠れたと言う事に出来る。かなり無理矢理ではありますが…
「アーチが居ないのは誤算でしたが…まあ、ローゼリッタが居なくなれば、生徒会の座は私の物ですわ!」
「…エリザベスちゃん…これは…」
「さあ、行きますわ…よ!!」
ニヤリと笑ったドードリアさんが、私とマギィを強く突き飛ばして、私達の体が奥へと移動した隙を突いて、素早く扉を閉めて施錠をしました。巫山戯ないで欲しいんですが…
「次会う時は、貴女達の退学処分の時かしら!オホホホ!それでは御機嫌様!」
「…何なの本当…」
「兎に角、出る方法を探しましょうか」
にしても…良い証拠が出て来ましたね。これ。会長に感謝しなくては。
〈〈〈お前ら後で覚えとけ下さい!!〉〉〉
0
お気に入りに追加
94
あなたにおすすめの小説
あれ?なんでこうなった?
志位斗 茂家波
ファンタジー
ある日、正妃教育をしていたルミアナは、婚約者であった王子の堂々とした浮気の現場を見て、ここが前世でやった乙女ゲームの中であり、そして自分は悪役令嬢という立場にあることを思い出した。
…‥って、最終的に国外追放になるのはまぁいいとして、あの超屑王子が国王になったら、この国終わるよね?ならば、絶対に国外追放されないと!!
そう意気込み、彼女は国外追放後も生きていけるように色々とやって、ついに婚約破棄を迎える・・・・はずだった。
‥‥‥あれ?なんでこうなった?
いっとう愚かで、惨めで、哀れな末路を辿るはずだった令嬢の矜持
空月
ファンタジー
古くからの名家、貴き血を継ぐローゼンベルグ家――その末子、一人娘として生まれたカトレア・ローゼンベルグは、幼い頃からの婚約者に婚約破棄され、遠方の別荘へと療養の名目で送られた。
その道中に惨めに死ぬはずだった未来を、突然現れた『バグ』によって回避して、ただの『カトレア』として生きていく話。
※悪役令嬢で婚約破棄物ですが、ざまぁもスッキリもありません。
※以前投稿していた「いっとう愚かで惨めで哀れだった令嬢の果て」改稿版です。文章量が1.5倍くらいに増えています。
愛していました。待っていました。でもさようなら。
彩柚月
ファンタジー
魔の森を挟んだ先の大きい街に出稼ぎに行った夫。待てども待てども帰らない夫を探しに妻は魔の森に脚を踏み入れた。
やっと辿り着いた先で見たあなたは、幸せそうでした。
もう死んでしまった私へ
ツカノ
恋愛
私には前世の記憶がある。
幼い頃に母と死別すれば最愛の妻が短命になった原因だとして父から厭われ、婚約者には初対面から冷遇された挙げ句に彼の最愛の聖女を虐げたと断罪されて塵のように捨てられてしまった彼女の悲しい記憶。それなのに、今世の世界で聖女も元婚約者も存在が煙のように消えているのは、何故なのでしょうか?
今世で幸せに暮らしているのに、聖女のそっくりさんや謎の婚約者候補が現れて大変です!!
ゆるゆる設定です。
魔道具作ってたら断罪回避できてたわw
かぜかおる
ファンタジー
転生して魔法があったからそっちを楽しんで生きてます!
って、あれまあ私悪役令嬢だったんですか(笑)
フワッと設定、ざまあなし、落ちなし、軽〜く読んでくださいな。
義母に毒を盛られて前世の記憶を取り戻し覚醒しました、貴男は義妹と仲良くすればいいわ。
克全
ファンタジー
「カクヨム」と「小説家になろう」にも投稿しています。
11月9日「カクヨム」恋愛日間ランキング15位
11月11日「カクヨム」恋愛週間ランキング22位
11月11日「カクヨム」恋愛月間ランキング71位
11月4日「小説家になろう」恋愛異世界転生/転移恋愛日間78位
【完結】死がふたりを分かつとも
杜野秋人
恋愛
「捕らえよ!この女は地下牢へでも入れておけ!」
私の命を受けて会場警護の任に就いていた騎士たちが動き出し、またたく間に驚く女を取り押さえる。そうして引っ立てられ連れ出される姿を見ながら、私は心の中だけでそっと安堵の息を吐く。
ああ、やった。
とうとうやり遂げた。
これでもう、彼女を脅かす悪役はいない。
私は晴れて、彼女を輝かしい未来へ進ませることができるんだ。
自分が前世で大ヒットしてTVアニメ化もされた、乙女ゲームの世界に転生していると気づいたのは6歳の時。以来、前世での最推しだった悪役令嬢を救うことが人生の指針になった。
彼女は、悪役令嬢は私の婚約者となる。そして学園の卒業パーティーで断罪され、どのルートを辿っても悲惨な最期を迎えてしまう。
それを回避する方法はただひとつ。本来なら初回クリア後でなければ解放されない“悪役令嬢ルート”に進んで、“逆ざまあ”でクリアするしかない。
やれるかどうか何とも言えない。
だがやらなければ彼女に待っているのは“死”だ。
だから彼女は、メイン攻略対象者の私が、必ず救う⸺!
◆男性(王子)主人公の乙女ゲーもの。主人公は転生者です。
詳しく設定を作ってないので、固有名詞はありません。
◆全10話で完結予定。毎日1話ずつ投稿します。
1話あたり2000字〜3000字程度でサラッと読めます。
◆公開初日から恋愛ランキング入りしました!ありがとうございます!
◆この物語は小説家になろうでも同時投稿します。
悪役令嬢ですが最強ですよ??
鈴の音
ファンタジー
乙女ゲームでありながら戦闘ゲームでもあるこの世界の悪役令嬢である私、前世の記憶があります。
で??ヒロインを怖がるかって?ありえないw
ここはゲームじゃないですからね!しかも、私ゲームと違って何故か魂がすごく特別らしく、全属性持ちの神と精霊の愛し子なのですよ。
だからなにかあっても死なないから怖くないのでしてよw
主人公最強系の話です。
苦手な方はバックで!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる