上 下
118 / 232
三章【転校生襲来】

お前らベタ褒めするな下さい

しおりを挟む
皆様こんにちは。アリア・ローゼリッタです。何とか予定をこじ開けて現在生徒会会議に出席しています。参加できて良かったですよ。本当に…


「じゃあ始めるよ。ミスラ、いいかい?」


「はい。大丈夫ですよ」


書記のミスラさんの準備が整った事を確認した会長は頷くと早速話し始めました。


「今回の議題は言わずもがな学園祭だよ。交流会に続いた生徒会主催の大きなイベントだ。翌週から各クラスに書類を配布して、出し物を決めて貰う予定だよ。フィア、予算の方は…」


「まだ出てない…もう少し待ってて…」


「了解。じゃあ役割分担をしようか。ミスラは各クラスの出し物が被らない様に配慮を。部活の方面はアリアとイリヤで、予算全般をフィアに頼みたい。僕は全体纏めと部活の予算案を出すよ」


会長への負担大きすぎませんか?私の様に貧弱ではありませんが…流石に過労が心配です。休んでほしいものですね。


「僕の仕事はイリヤ先輩とアリアちゃんと協力すればすぐですから、終わり次第会長を手伝いますね」


「私もお手伝いします」


「無論俺もだ」


フィア先輩は声には出さないもののコクコクと首を振っていました。フィア先輩は無口な方ですがその代わり表情はとても豊かで可愛らしい先輩です。


「ありがとう。助かるよ。だが其々部活とクラスでの出し物の準備等があるだろうから、全員無理しない様にね」


「お互い様だぞ生徒会長」


「分かってるよ」


部活だけでなく、クラスの物まで入ってくると確かに忙しくなりそうですね…気合いを入れ直さねば…


「後は期限だね。クラスに配布した書類の提出期限は5日だ。各クラスの生徒会役員、もしくは委員長が詳しい説明、そして全体で出し物を決める。何か縛りを設けないと絶対に被ってしまう可能性があるから、其処を考えようか」


「毎年、それがあっても被るからな」


「被った場合は話し合いで何とかするけどね。それもそれで骨が折れる。だが具体的すぎる縛りは皆の自由を奪ってしまうからね。他に何か良い決め方があれば良いんだけどね」


ふむ…出し物決めですかあ…あれかなり白熱しますよね。もしかして庶民だけかもしれませんが、私も前世学生時代の文化祭は楽しかったですし。あ、ならその時の方法使えば良いのではないですかね。


「それなら、複数候補を出して貰ったらどうでしょうか」


「複数候補…?」


「はい。1つだけ決めるのではなく、補欠案を出して貰えば、仮に何処かのクラスが被ってしまってもその補欠案の中から決める事が出来ますし、私達の方でも決められると思います」


これが私の知ってるやり方何ですが…どうですかね?


「成程…いいね!流石だよアリア」


「早速取り入れるか。カイン、書類を訂正してくる」


「頼んだよ」


良かった。無事に決まったみたいで…役にも立てたみたいですね。


「本当にアリアちゃんが入ってくれて良かったですね」


「嗚呼、今回の案もアリアが居なければ出なかっただろうからね」


「…凄いね」


だから…そんなに褒めないで欲しいんですってば!顔が赤くなるんですから!


〈〈〈お前らベタ褒めするな下さい!!!〉〉〉
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

魔道具作ってたら断罪回避できてたわw

かぜかおる
ファンタジー
転生して魔法があったからそっちを楽しんで生きてます! って、あれまあ私悪役令嬢だったんですか(笑) フワッと設定、ざまあなし、落ちなし、軽〜く読んでくださいな。

あれ?なんでこうなった?

志位斗 茂家波
ファンタジー
 ある日、正妃教育をしていたルミアナは、婚約者であった王子の堂々とした浮気の現場を見て、ここが前世でやった乙女ゲームの中であり、そして自分は悪役令嬢という立場にあることを思い出した。  …‥って、最終的に国外追放になるのはまぁいいとして、あの超屑王子が国王になったら、この国終わるよね?ならば、絶対に国外追放されないと!! そう意気込み、彼女は国外追放後も生きていけるように色々とやって、ついに婚約破棄を迎える・・・・はずだった。 ‥‥‥あれ?なんでこうなった?

もう死んでしまった私へ

ツカノ
恋愛
私には前世の記憶がある。 幼い頃に母と死別すれば最愛の妻が短命になった原因だとして父から厭われ、婚約者には初対面から冷遇された挙げ句に彼の最愛の聖女を虐げたと断罪されて塵のように捨てられてしまった彼女の悲しい記憶。それなのに、今世の世界で聖女も元婚約者も存在が煙のように消えているのは、何故なのでしょうか? 今世で幸せに暮らしているのに、聖女のそっくりさんや謎の婚約者候補が現れて大変です!! ゆるゆる設定です。

『悪役』のイメージが違うことで起きた悲しい事故

ラララキヲ
ファンタジー
 ある男爵が手を出していたメイドが密かに娘を産んでいた。それを知った男爵は平民として生きていた娘を探し出して養子とした。  娘の名前はルーニー。  とても可愛い外見をしていた。  彼女は人を惹き付ける特別な外見をしていたが、特別なのはそれだけではなかった。  彼女は前世の記憶を持っていたのだ。  そして彼女はこの世界が前世で遊んだ乙女ゲームが舞台なのだと気付く。  格好良い攻略対象たちに意地悪な悪役令嬢。  しかしその悪役令嬢がどうもおかしい。何もしてこないどころか性格さえも設定と違うようだ。  乙女ゲームのヒロインであるルーニーは腹を立てた。  “悪役令嬢が悪役をちゃんとしないからゲームのストーリーが進まないじゃない!”と。  怒ったルーニーは悪役令嬢を責める。  そして物語は動き出した…………── ※!!※細かい描写などはありませんが女性が酷い目に遭った展開となるので嫌な方はお気をつけ下さい。 ※!!※『子供が絵本のシンデレラ読んでと頼んだらヤバイ方のシンデレラを読まれた』みたいな話です。 ◇テンプレ乙女ゲームの世界。 ◇ふんわり世界観。ゆるふわ設定。 ◇ご都合展開。矛盾もあるかも。 ◇なろうにも上げる予定です。

いっとう愚かで、惨めで、哀れな末路を辿るはずだった令嬢の矜持

空月
ファンタジー
古くからの名家、貴き血を継ぐローゼンベルグ家――その末子、一人娘として生まれたカトレア・ローゼンベルグは、幼い頃からの婚約者に婚約破棄され、遠方の別荘へと療養の名目で送られた。 その道中に惨めに死ぬはずだった未来を、突然現れた『バグ』によって回避して、ただの『カトレア』として生きていく話。 ※悪役令嬢で婚約破棄物ですが、ざまぁもスッキリもありません。 ※以前投稿していた「いっとう愚かで惨めで哀れだった令嬢の果て」改稿版です。文章量が1.5倍くらいに増えています。

愛していました。待っていました。でもさようなら。

彩柚月
ファンタジー
魔の森を挟んだ先の大きい街に出稼ぎに行った夫。待てども待てども帰らない夫を探しに妻は魔の森に脚を踏み入れた。 やっと辿り着いた先で見たあなたは、幸せそうでした。

【完結】死がふたりを分かつとも

杜野秋人
恋愛
「捕らえよ!この女は地下牢へでも入れておけ!」  私の命を受けて会場警護の任に就いていた騎士たちが動き出し、またたく間に驚く女を取り押さえる。そうして引っ立てられ連れ出される姿を見ながら、私は心の中だけでそっと安堵の息を吐く。  ああ、やった。  とうとうやり遂げた。  これでもう、彼女を脅かす悪役はいない。  私は晴れて、彼女を輝かしい未来へ進ませることができるんだ。 自分が前世で大ヒットしてTVアニメ化もされた、乙女ゲームの世界に転生していると気づいたのは6歳の時。以来、前世での最推しだった悪役令嬢を救うことが人生の指針になった。 彼女は、悪役令嬢は私の婚約者となる。そして学園の卒業パーティーで断罪され、どのルートを辿っても悲惨な最期を迎えてしまう。 それを回避する方法はただひとつ。本来なら初回クリア後でなければ解放されない“悪役令嬢ルート”に進んで、“逆ざまあ”でクリアするしかない。 やれるかどうか何とも言えない。 だがやらなければ彼女に待っているのは“死”だ。 だから彼女は、メイン攻略対象者の私が、必ず救う⸺! ◆男性(王子)主人公の乙女ゲーもの。主人公は転生者です。 詳しく設定を作ってないので、固有名詞はありません。 ◆全10話で完結予定。毎日1話ずつ投稿します。 1話あたり2000字〜3000字程度でサラッと読めます。 ◆公開初日から恋愛ランキング入りしました!ありがとうございます! ◆この物語は小説家になろうでも同時投稿します。

悪役令嬢ですが最強ですよ??

鈴の音
ファンタジー
乙女ゲームでありながら戦闘ゲームでもあるこの世界の悪役令嬢である私、前世の記憶があります。 で??ヒロインを怖がるかって?ありえないw ここはゲームじゃないですからね!しかも、私ゲームと違って何故か魂がすごく特別らしく、全属性持ちの神と精霊の愛し子なのですよ。 だからなにかあっても死なないから怖くないのでしてよw 主人公最強系の話です。 苦手な方はバックで!

処理中です...