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三章【転校生襲来】

お前ら無言の圧を掛けるな下さい

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皆様こんにちは。アリア・ローゼリッタです。図書館で歴代の生徒会の事を調べたり、会長や副会長の話を聞いたりしている内に早くも選挙の日になりました。今は舞台袖で順番を待ってる状態ですね。


「まさかローゼリッタさんが出るなんて…」


「1年生にして最有力候補…今回の選挙は1人しか選ばれないかなりハードな選挙だからな…前回の当選者数が多かったからその皺寄せが今年だから仕方がないが…」


「でも前年のを見ていても、やっぱり1年生より私達2年生の方が有利よ!自信持って行きましょう!」


…辞退したくなってきましたね。ですがこう聞くと皆さん本気で生徒会に入りたいんですね…理由がどうであれ。

会長に聞いた話ですが、純粋な理由で生徒会に入りたいと志願する人間は少ないようで、特に立候補者の主な理由が成績の為であったり、それこそ生徒会メンバーに近付く為であったりと私欲に塗れた理由ばかりだそうで…それを聞いたらなんか可哀想ですね…会長達…


「次、アリア・ローゼリッタさん」


「はい、今行きます」


前の人の演説が終わり、私の名前が呼ばれました。ふう…全校生徒の前で話すのはやはり緊張するものですね。


「…皆様こんにちは。アリア・ローゼリッタと申します」


うわ…ステージに立つと本当に視線が一身に集まりますね…うう…緊張が…あ、マギィやアメリアがグッドサインくれてます…よし、彼処ら辺を見て話しましょう。


「私は今回、立候補では無く推薦と言う形でこの生徒会選挙に名を連ねました。私が生徒会に入り、成したいこと…それは、先輩方との時間を増やす事です」


あ、ザワザワしてる…それはそうですよね。前の方々は、部活動や勉強の事を言っていましたから。ですが、私は私ですから私の言いたい様にやらせて頂きます。


「この前、友人と今後の学園予定を確認していた時、思ったんです。私達が思っている以上に私達は先輩方との交流が出来ていないのでは無いかと。人を知り、人と交流する事は社交界にも通じます。そして何より、先輩方と…全学年と交流を持つ事で、学園内全体の結託が強まると考えました。寮やクラス関係無く交流が出来れば、新たなる発見や経験になると、私は強く思いました。ですから私は…生徒会に入る事でそう言った経験をもっと積める様、努めていきたいと考えております。御清聴ありがとうございました」


頭を下げると、まばらだった拍手が段々と大きくなり、割れんばかりのものへと変わっていきました。良かった…失敗しなくて…でも何か…他の立候補者の方々が舞台裏から睨んでくるんですよね…演説中もそれをヒシヒシ感じて何回噛みそうになったか…


〈〈〈お前ら無言の圧を掛けるな下さい!!〉〉〉
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