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肆章 氷雪の国・スノーメイル
四十七話、やりたい事まとめるぞ
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「んー…やっぱ飯巡りは外せねえ…」
「何やってんだ?」
「明日から風華と此処の国巡るから、その計画を立ててるんだ!今は風華に頼れないからな」
今日の朝一で医者に診て貰えて、風華は一日だけ入院って事になった。本当ならあの量の瘴気を取り込んで、命がある方が珍しいみたいなんだけど…何故か風華は一日の入院で済んだ。
「だったら、此処の花畑に行ってみろ。俺もフウカを連れて行ったが、中々綺麗だったぞ」
「おい待てその話詳しく」
「煩いぞ。此方はまだ作業を終えてないんだ。静かにしろ」
ヴィクトールも一時的に借りてた宿から帰って来て、また全員で此処に泊まってる。煩え小言ばっかだけどな!!!
「其方は何やってんの?」
「次に向かう国の情報を集めております」
「色んなイライがあるんじゃな…」
「普通は、国に設置されてる掲示板とギルドファームを通して依頼を受けるんだが…これは俺達宛に来てる依頼だからな。遅かれ早かれ向かわないといけないんだ」
リリーフィエは地図に載ってないのにギルドのメンバーはかなり忙しくしてるよな。でも、どっかで耳に挟んだ話だと、このギルド自体も割と実しやかに囁かれてる程度らしい。不思議なもんだ。
「依頼は、アビィの使役する鳥や蝙蝠が運んで来てくれるんだ。便利だぜ」
「獣使ってそう言うのも出来るのか」
「獣使が居るのか!?」
急にレオンがガタッと席を立った。何か顔面蒼白だし…どうしたんだよ此奴。
「どうした。顔色が悪いが」
「…オレサマが住んでた森は…獣使に乗っ取られた」
「乗っ取られた?」
「あの森には、オレサマみたいな獣人だけじゃ無くて…魔法動物や、もっと人に近い半獣人も居た。彼処に居た魔法動物は珍しいかったらしい…それが金になるって考えたギルドのヤツラに占領された。ちょーろーが逃してくれて…でも気になって、すぐに戻ったんじゃ…でも…跡形も無く、皆消えておった」
…マジかよ…此奴…呑気にしてるだけの餓鬼かと思ってたけど、全然んな事ねえじゃん!
「何で黙ってた!!最初からそう言ってくれれば直ぐにお前の故郷に向かった!」
「ちょーろーに言われたんじゃ!オレサマは…逃げるんじゃ無くて、旅をして新しく国と国民を作れって…!自分達は腐っても神聖なる獣の民だからって…それに…巻き込みたくなかったんじゃ」
「…成程なあ」
せんせーが一枚の依頼書を指で弾いた。それが衝撃に乗って俺の方へ飛んでくる。
「…一夜にして消えた森…?」
「これ、お前の故郷じゃないか?」
レオンが慌てて依頼書を覗き込んだ。段々と目が見開かれてるのを見る限り、当たりみたいだな。
「不審に思った近隣の国の奴が寄越した依頼だ。後二、三個道中の依頼を終わらせたら向かうつもりだったが…」
「それで良い。あの場所には、もう匂いしか残っていなかった。気配も、家も…だからオレサマは旅の道中で何か手掛かりを探していたんじゃ。ちょーろーにはああ言われたが、オレサマは皆を諦める事は出来ない。皆オレサマの家族じゃ」
「…ジャックに頼んで、最近行われた闇オークションを調べてみます。其処に魔法動物の記録が無ければ、レオン様の御家族は無事です」
「なら、モタモタしてられねえな。ライハ。準備も兼ねてきっかり三日で此処を発つ。行きたい場所はちゃんと行っておけ」
せんせーの言葉に頷いた。にしても、珍しい魔法動物って事は、またあのディアブルが絡んでるんじゃ…って、考えすぎか…今は兎に角、明日からの予定を決めなきゃな!
「何やってんだ?」
「明日から風華と此処の国巡るから、その計画を立ててるんだ!今は風華に頼れないからな」
今日の朝一で医者に診て貰えて、風華は一日だけ入院って事になった。本当ならあの量の瘴気を取り込んで、命がある方が珍しいみたいなんだけど…何故か風華は一日の入院で済んだ。
「だったら、此処の花畑に行ってみろ。俺もフウカを連れて行ったが、中々綺麗だったぞ」
「おい待てその話詳しく」
「煩いぞ。此方はまだ作業を終えてないんだ。静かにしろ」
ヴィクトールも一時的に借りてた宿から帰って来て、また全員で此処に泊まってる。煩え小言ばっかだけどな!!!
「其方は何やってんの?」
「次に向かう国の情報を集めております」
「色んなイライがあるんじゃな…」
「普通は、国に設置されてる掲示板とギルドファームを通して依頼を受けるんだが…これは俺達宛に来てる依頼だからな。遅かれ早かれ向かわないといけないんだ」
リリーフィエは地図に載ってないのにギルドのメンバーはかなり忙しくしてるよな。でも、どっかで耳に挟んだ話だと、このギルド自体も割と実しやかに囁かれてる程度らしい。不思議なもんだ。
「依頼は、アビィの使役する鳥や蝙蝠が運んで来てくれるんだ。便利だぜ」
「獣使ってそう言うのも出来るのか」
「獣使が居るのか!?」
急にレオンがガタッと席を立った。何か顔面蒼白だし…どうしたんだよ此奴。
「どうした。顔色が悪いが」
「…オレサマが住んでた森は…獣使に乗っ取られた」
「乗っ取られた?」
「あの森には、オレサマみたいな獣人だけじゃ無くて…魔法動物や、もっと人に近い半獣人も居た。彼処に居た魔法動物は珍しいかったらしい…それが金になるって考えたギルドのヤツラに占領された。ちょーろーが逃してくれて…でも気になって、すぐに戻ったんじゃ…でも…跡形も無く、皆消えておった」
…マジかよ…此奴…呑気にしてるだけの餓鬼かと思ってたけど、全然んな事ねえじゃん!
「何で黙ってた!!最初からそう言ってくれれば直ぐにお前の故郷に向かった!」
「ちょーろーに言われたんじゃ!オレサマは…逃げるんじゃ無くて、旅をして新しく国と国民を作れって…!自分達は腐っても神聖なる獣の民だからって…それに…巻き込みたくなかったんじゃ」
「…成程なあ」
せんせーが一枚の依頼書を指で弾いた。それが衝撃に乗って俺の方へ飛んでくる。
「…一夜にして消えた森…?」
「これ、お前の故郷じゃないか?」
レオンが慌てて依頼書を覗き込んだ。段々と目が見開かれてるのを見る限り、当たりみたいだな。
「不審に思った近隣の国の奴が寄越した依頼だ。後二、三個道中の依頼を終わらせたら向かうつもりだったが…」
「それで良い。あの場所には、もう匂いしか残っていなかった。気配も、家も…だからオレサマは旅の道中で何か手掛かりを探していたんじゃ。ちょーろーにはああ言われたが、オレサマは皆を諦める事は出来ない。皆オレサマの家族じゃ」
「…ジャックに頼んで、最近行われた闇オークションを調べてみます。其処に魔法動物の記録が無ければ、レオン様の御家族は無事です」
「なら、モタモタしてられねえな。ライハ。準備も兼ねてきっかり三日で此処を発つ。行きたい場所はちゃんと行っておけ」
せんせーの言葉に頷いた。にしても、珍しい魔法動物って事は、またあのディアブルが絡んでるんじゃ…って、考えすぎか…今は兎に角、明日からの予定を決めなきゃな!
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