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肆章 氷雪の国・スノーメイル
十五話、違和感だよなあ
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「此処が最後か」
「どうだ?何か分かる事あるか?」
「んー…なあ、此処って春告の竜疑惑がある奴が荒らしたんだよな」
調査の為に、竜が暴れた?らしい場所に魔獣を追っ払いながら来てるんだけど…何かなあ…
「聞き込みによるとそうらしいぞ。急に地響きと轟音がしたと思ったらこの有様だったらしいぜ」
「…」
地面に触れて、ノームの声を聞く。確かに地響き…と言うか地面が揺れたのは本当らしい。
「何か気になるか?」
「んー…まあ」
「煮え切らねぇな」
確実…じゃないからな。でもまあ、隠してても何にもならないか。
「此処さ、変じゃね?」
「確かに俺達が居る所と比べたら田舎だが」
「そうじゃない」
せんせーは変な所で鈍感だよなあ。田舎かどうかなんて一ミリも話してねぇわ。
「竜が荒らしたにしちゃ規模が狭いんだわ、此処」
「あー…ん?んー…」
「確かに此処ら辺一面は荒れてるけど、家が形残してるだろ?竜が暴れた場所、見て回ったけど家なんて名ばかりの我楽多になってたじゃんか」
そう。それが違和感だ。さっきまでの場所はマジで荒地になってて地面も抉れてた。でも此処は荒れてるって言っても其処までだ。辺りにある箱とか芋が入ってる袋とかが壊れたり破れたりしてるけど、地面は揺れたけど抉れは無いし家も形を保ってる。だからどうしても竜の仕業だと思えない。
「…となると何で此処は荒れてんだ?」
「風華が居ねぇから何とも言えねえけど…何となく人為的に思った」
「人為的…!?」
「精霊達の反応が此処は薄い。魔獣の所為にしては荒れ方が大人しいし、食いもんを狙った感じでも無い」
魔獣の荒らし方は集落で嫌って程見てきたからな。だから違うのは分かる。それに竜でも無いから、人為的って感じたのかもな。
「理由は!?」
「分かんねえわ」
「んだよ」
風華とかマキアの方がそう言うの向いてるかんなー…俺は戦闘以外からっきしだし…
「でも、此処に竜が居たのは本当だろうな。荒らしたのは違うだろうけど」
「根拠は」
「マキアが言ってたろ?全部の場所に大きな竜と思われる魔力反応があった。精霊だって反応はしてる。けど、荒らしたのが別の奴ってだけだ」
理由は分かんねえけどな。取り敢えず写真撮ってマキアに報告かな。俺頭脳派じゃねえし。
「取り敢えず帰ろうぜ。風華達もそろそろ終わるだろーし」
「そうだな。さっきの事、しっかりフウカとヴィクトールに報告してくれよ」
「へいへい」
軽口を叩きながら、宿への道を辿る。しかし、本当に人為的な物だとしたら、何の為にこんな事したんかなー…はあ、ダメだ。俺じゃ分からんわ。
「どうだ?何か分かる事あるか?」
「んー…なあ、此処って春告の竜疑惑がある奴が荒らしたんだよな」
調査の為に、竜が暴れた?らしい場所に魔獣を追っ払いながら来てるんだけど…何かなあ…
「聞き込みによるとそうらしいぞ。急に地響きと轟音がしたと思ったらこの有様だったらしいぜ」
「…」
地面に触れて、ノームの声を聞く。確かに地響き…と言うか地面が揺れたのは本当らしい。
「何か気になるか?」
「んー…まあ」
「煮え切らねぇな」
確実…じゃないからな。でもまあ、隠してても何にもならないか。
「此処さ、変じゃね?」
「確かに俺達が居る所と比べたら田舎だが」
「そうじゃない」
せんせーは変な所で鈍感だよなあ。田舎かどうかなんて一ミリも話してねぇわ。
「竜が荒らしたにしちゃ規模が狭いんだわ、此処」
「あー…ん?んー…」
「確かに此処ら辺一面は荒れてるけど、家が形残してるだろ?竜が暴れた場所、見て回ったけど家なんて名ばかりの我楽多になってたじゃんか」
そう。それが違和感だ。さっきまでの場所はマジで荒地になってて地面も抉れてた。でも此処は荒れてるって言っても其処までだ。辺りにある箱とか芋が入ってる袋とかが壊れたり破れたりしてるけど、地面は揺れたけど抉れは無いし家も形を保ってる。だからどうしても竜の仕業だと思えない。
「…となると何で此処は荒れてんだ?」
「風華が居ねぇから何とも言えねえけど…何となく人為的に思った」
「人為的…!?」
「精霊達の反応が此処は薄い。魔獣の所為にしては荒れ方が大人しいし、食いもんを狙った感じでも無い」
魔獣の荒らし方は集落で嫌って程見てきたからな。だから違うのは分かる。それに竜でも無いから、人為的って感じたのかもな。
「理由は!?」
「分かんねえわ」
「んだよ」
風華とかマキアの方がそう言うの向いてるかんなー…俺は戦闘以外からっきしだし…
「でも、此処に竜が居たのは本当だろうな。荒らしたのは違うだろうけど」
「根拠は」
「マキアが言ってたろ?全部の場所に大きな竜と思われる魔力反応があった。精霊だって反応はしてる。けど、荒らしたのが別の奴ってだけだ」
理由は分かんねえけどな。取り敢えず写真撮ってマキアに報告かな。俺頭脳派じゃねえし。
「取り敢えず帰ろうぜ。風華達もそろそろ終わるだろーし」
「そうだな。さっきの事、しっかりフウカとヴィクトールに報告してくれよ」
「へいへい」
軽口を叩きながら、宿への道を辿る。しかし、本当に人為的な物だとしたら、何の為にこんな事したんかなー…はあ、ダメだ。俺じゃ分からんわ。
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