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参章 芸術の国・アーティオン
六話、マキアも楽しんで欲しいから
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「戻ったぞ~」
「おお!フーカ綺麗じゃな!」
「ありがとう」
褒めてくれたレオンに兄さんが絡みに行った。ギャアギャアって言う喧嘩の声を聞きながらマキアの方へと移動する。
「マキア、欲しい服あった?」
「…!いえ、私は特に…ですが、良くお似合いです。フウカ様も、ライハ様も」
「ありがとう」
…でも、マキアにもお洒落楽しんで欲しいな…魔導人形って言っても、マキアは一人の女の子なんだもん…
「ねぇ、マキアにお願いがあるんだけど」
「…?何でしょうか」
「マキアのお洋服、私に選ばせて」
マキアの目が見開かれたけど、私は気にせずにお洋服が売られてるブースへとマキアを引っ張って行った。此処にも可愛いお洋服が沢山あって、見てるだけでも楽しそうだね。
「んー…マキア大人っぽいし深い色がいいのかな?藍色とか…?でも髪の毛が緑色だし…」
「フウカ様?私に服は…」
「そんな事ない!マキアだって一人の女の子でしょ?折角ジャックが生み出してくれたんだもん。色んな体験してみようよ」
お洒落だってきっと良い体験になる筈。楽しいって言う気持ちと悩む気持ちがぶつかるけど、それでも似合う服が見つかった時は凄く嬉しいんだよ。
「この色可愛いね。形もマキアに似合いそう」
「赤色…いえ、燕脂色でしょうか…」
「これにこのブラウス合わせて、リボンとか付けたら可愛いよ。マキアはどう思う?」
私が選んだのは、ハイウエストの膝より少し下のスカートに姫袖のブラウス。これはシースルーじゃなくて普通のね。本当は青と悩んだんだけど…何となくこっちが良くて。
「…とても素敵だと思います。いえ、私自身は素敵と言う感情はあまり分かりませんが…いえきっと…嬉しいです…フウカ様…」
「…!そっか。私も嬉しいよ。ブラウスに付ける装飾なんだけど…これが良いかなって」
「ループタイ…ですか?」
そう。私が選んだのはループタイ。茶色のタイの部分の上に深緑…マキアの髪と同じ色の石が付いてたから。
「着てきてくれる?」
「はい。すぐに」
マキアにお洋服を渡すと、すぐに試着室へと入って行ってくれた。上機嫌に待つ私の横にキャシーさんが腰掛けた。
「あの子に服をあげるの?」
「はい。マキアにも楽しんで欲しくて」
「良い心掛けね。一生懸命マキアの為に服を選んでたアンタ、凄く魅力的だったわ」
キャシーさんはストレートに褒めてくれるから照れちゃうんだよね…慣れる…のかな…?
「フウカ様」
「…!似合ってるよ!可愛い!」
「フウカ、良いセンスじゃない」
選んだ服を着てるマキアは新鮮で、でも可愛くて。やっぱり魔導人形なんて関係無いって思うんだ。だって、選んだ服を着てあんなに嬉しそうな顔をしてくれてるんだもん。でも…何か…マキアに選んだ服、全体的に兄さんの色みたいで…ちょっと不服かも…
「おお!フーカ綺麗じゃな!」
「ありがとう」
褒めてくれたレオンに兄さんが絡みに行った。ギャアギャアって言う喧嘩の声を聞きながらマキアの方へと移動する。
「マキア、欲しい服あった?」
「…!いえ、私は特に…ですが、良くお似合いです。フウカ様も、ライハ様も」
「ありがとう」
…でも、マキアにもお洒落楽しんで欲しいな…魔導人形って言っても、マキアは一人の女の子なんだもん…
「ねぇ、マキアにお願いがあるんだけど」
「…?何でしょうか」
「マキアのお洋服、私に選ばせて」
マキアの目が見開かれたけど、私は気にせずにお洋服が売られてるブースへとマキアを引っ張って行った。此処にも可愛いお洋服が沢山あって、見てるだけでも楽しそうだね。
「んー…マキア大人っぽいし深い色がいいのかな?藍色とか…?でも髪の毛が緑色だし…」
「フウカ様?私に服は…」
「そんな事ない!マキアだって一人の女の子でしょ?折角ジャックが生み出してくれたんだもん。色んな体験してみようよ」
お洒落だってきっと良い体験になる筈。楽しいって言う気持ちと悩む気持ちがぶつかるけど、それでも似合う服が見つかった時は凄く嬉しいんだよ。
「この色可愛いね。形もマキアに似合いそう」
「赤色…いえ、燕脂色でしょうか…」
「これにこのブラウス合わせて、リボンとか付けたら可愛いよ。マキアはどう思う?」
私が選んだのは、ハイウエストの膝より少し下のスカートに姫袖のブラウス。これはシースルーじゃなくて普通のね。本当は青と悩んだんだけど…何となくこっちが良くて。
「…とても素敵だと思います。いえ、私自身は素敵と言う感情はあまり分かりませんが…いえきっと…嬉しいです…フウカ様…」
「…!そっか。私も嬉しいよ。ブラウスに付ける装飾なんだけど…これが良いかなって」
「ループタイ…ですか?」
そう。私が選んだのはループタイ。茶色のタイの部分の上に深緑…マキアの髪と同じ色の石が付いてたから。
「着てきてくれる?」
「はい。すぐに」
マキアにお洋服を渡すと、すぐに試着室へと入って行ってくれた。上機嫌に待つ私の横にキャシーさんが腰掛けた。
「あの子に服をあげるの?」
「はい。マキアにも楽しんで欲しくて」
「良い心掛けね。一生懸命マキアの為に服を選んでたアンタ、凄く魅力的だったわ」
キャシーさんはストレートに褒めてくれるから照れちゃうんだよね…慣れる…のかな…?
「フウカ様」
「…!似合ってるよ!可愛い!」
「フウカ、良いセンスじゃない」
選んだ服を着てるマキアは新鮮で、でも可愛くて。やっぱり魔導人形なんて関係無いって思うんだ。だって、選んだ服を着てあんなに嬉しそうな顔をしてくれてるんだもん。でも…何か…マキアに選んだ服、全体的に兄さんの色みたいで…ちょっと不服かも…
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