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弐章 蒸気の国・エンジーム

二話、なるはやで街へGO!!

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「なーんかパッとしねぇな~」


「高難易度の依頼も無いね。あるのは…鉱石発掘の手伝いに蒸気機関のメンテナンスの補助、後は火山調査の同行とか」


「微妙!!!」


俺が復活してすぐにクエストボードに依頼を見にしたんだけどさあ…全ッッ然良いのが無いんだよ!!個人的には火山調査楽しそうだけど、風華とマキアが火傷したら困るから却下。同じ理由で蒸気機関のメンテも却下。


「んー、どーするかあ。国とか街を知るのは依頼が手取り早いけど…」


「肉体労働…」


「そうだよなぁ」


風華、体力はあるけど圧倒的に筋力が足りないんだよな。いや、俺はそれで良いんだ。逆に俺の可愛い可愛い妹が筋肉ムキムキになったら軽く五年は寝込む。ガチで。


「ん?何だ、旅人さんかい」


「おう!おっちゃんは此処の人か?」


「嗚呼。生まれも育ちもエンジームさ。煙臭いが住み慣れちまえば良い国さ。お前さん達は何してたんだ?」


手に火傷を負ってるみたいだが… フレンドリーなおっさんだな!!良かった!!


「俺達は依頼を探してたんだ。でも、良い感じのが無くてなぁ」


「そうか。近頃はクエストボードも更新されてないからなぁ…もっと依頼の種類が見たいならあの大時計の方へ行くと良い。其処にギルドファームがある。だが、最近はこの辺りも治安が悪いからな。お前さん達みたいは若い子は狙われ易い。気をつけるんだぞ」


「おう!サンキューな!!」


おっちゃんは俺達にそれだけ教えてくれると、そのまま立ち去っていった。ふむ。大時計はあれか。でっけぇなあ…こっからでもはっきり見えるわ。


「お二人共、如何しますか?」


「取り敢えず依頼は確認したい」


「そうだな!取り敢えず第一目標はあの大時計だな」


目的場所を決めて、俺達はそのまま歩き出す。言われてみて思ったが、確かに此処は田舎っぽいな。ギルドも店も全然無いし。グロッキーだったから気付かんかったわ。


「どんなギルドがあるんだろうな~」


「楽しみだね。にしても…駅から街までこんなにあるとは思わなかった。普通街中にあるものじゃないの?駅って」


「それに関しましては、蒸気機関車の汽笛の音による住民への被害が多く確認された為、苦肉の策として街から離れたこの場所に移設された様です」


へぇ…確かになぁ…機関車の汽笛って煩いからなぁ…こんなの毎日耳元で聴いてたら鼓膜ぶち破れるもんな…理解理解。


「そうなんだ…ありがとうマキア」


「いえ、なんでもお聞き下さい。私の学習の向上にも繋がります」


「やっぱ頼もしいな。マキアは」


まあ、何はともあれ今は街へ直行だな!依頼もそうだけど、宿とかも探さねぇと…やる事はまだエンジームに着くしか達成出来てねぇ!!それに早く街も見たいしな!!って事で…めっちゃ急ぐ!!!
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