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弐章 蒸気の国・エンジーム

一話、二個目の国到着!!!酔った!!

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「ゔぅ…風華…酔い止め…」


「だから調子に乗ってあれこれ食べるなって言ったのに」


「ふむ…では次からは止めるよう心掛けましょう」


フランシスコの爺ちゃんのパンを食べながら機関車に揺られてたんだけど、調子乗って色んなものを車内販売で買って食ったら気持ち悪くなって下向いてたらそれで更に酔った…気持ち悪りぃ…でも吐かん。フランシスコの爺ちゃんの世界一美味いパンは意地でも俺の養分にする。


「二つ目の国に着いたのに緊張感皆無だね」


「エンジーム。蒸気で動かす事が出来る蒸気機関が活発に活動している国です。他国にはない文化や機械が多く存在します」


「ありがとう、マキアさん。取り敢えず兄さんが落ち着くまでは此処で待機して、復活したらクエストボード見に行こ」


駅の近くのベンチでグロッキーは俺を風華とマキアが介抱してくれている…美女二人…成程、天国は此処か…


「フウカ様。私に敬称は不要です。どうぞライハ様の様にマキアとお呼び下さいませ」


「…マキアがいいならいいけど…様呼びは慣れないから、それも外してくれると」


「畏まりました。…?ですがその命令は聞けない様にプログラムされているのでしょうか。反映出来ません…バグかどうか解析するのに少々時間を要します」


あー…分かんねぇ…工学とか魔法学とか俺サッパリなんだよな…風華も…薬学は得意だけど、工学は苦手らしい。


「うん、出来たらでいいよ。無理に頼もうって訳じゃないから」


「ありがとうございます」


「風華~。クエストボードの場所分かるか?」


俺の問いに風華が溜息を吐いて俺の頭を軽く小突いた。何で???


「今一緒にエンジームに着いたのに私が知ってると思うの?精霊達に聞こうにも此処からだと精霊達の住んでる場所が遠すぎて声が聞こえないもの。ウンディーネは綺麗な水を好むから、此処には居ないみたいだし」


「サラマンダーは道案内とか絶対出来ないもんなぁ…マキアは?」


「ご安心を。私のデータベースには100以上の国の基本情報がインプットされています。それはエンジームも例外ではありません」


神か!!?じゃあこれからは迷う心配もないって訳じゃん!!最高かよ。


「兄さんそろそろ復活した?早く依頼受けたいんだけど」


「おう!もう完全復活の雷葉様だぜ!!さ!行くか!マキア、案内頼んだぜ」


「では此方へ」


先頭を歩くマキアの後を俺と風華が着いてく。にしてもエンジームはスチームパンクだなぁ…煙突とか、パイプとか、ロマンがあるわぁ…いいよな!やっぱりこう言うの!!



【No.2・蒸気の国 エンジーム】


滞在期間 未定


特徴 パイプや煙突、歯車などをよく見掛ける気がする。よく煙が噴き出して咽せる。


特産物 マキアによると燻製の食べ物らしい。


人々 まだ分からない


記載者 彼岸風華


記載場所 エンジーム・駅前のベンチ

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