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壱章 始まりの街・ステンリア

十四話、せんせーは今度尋問の刑!!!

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「ふぃ~採った採った!ありがとう二人共!」


「満足そうで良かったよ。腹減った~」


魔獣を追い払って数時間、ジャック達は満足そうにホクホクしながら、サンプルを沢山持って帰ってきた。今はギルドに帰還中だ。


「二人はずっと動いて貰ってたもんね…御免なさい…でも、ありがとう…」


「気にしないで。皆も私達に慣れてくれたみたいで何より」


スタディアのメンバーも俺達と話してくれる様になって来た。進歩進歩!!!


「このペースですと、後五日もあれば、サンプルは完璧に揃うかと」


「OK、ありがとうマキア。二人にも、あと五日くらい、頼めるかな…?」


「嗚呼、そんくらい気にすんな」


とか言いつつ、此奴等研究熱心だから期間伸びそうだよなぁ。まっ、滞在期間決まってねぇし其処まで気にならんけどな!!


「号外!!号外だよ!!」


「…?なんだろ…」


「ちょっと行ってくるよ」


急に配られ始めたチラシ?記事?に人が群がり始めて、ジャックもその中へと入っていった。号外??何だ?強い魔獣でも出たか?


「っと!お待たせ、貰ってきたよ!えっと…南にある国での抗争を御使様が止めたんだって!名前は…アレキサンダーさん!」


「ちょっと待てアレキサンダーだと!!?」


「意外な所で名前が出てきたね」


せんせー何か記事載ってんだけど!?羨ましいなこの野郎!!


「ちょっと見せてくれ。うっわ!ピースしてやがる!!」


「カッコいいねぇ!雷鳥サンダーバードの神力を持ってる御使様!もう一人優秀な魔術師が争いを治めたんだって!ヴィントールさんって魔術師!」


「…!?」


ヴィントールまで居んのかい!!ってか魔術師って…せんせー、ヴィントールは御使って言ってなかったか?


「…風華、ヴィントールって…」


「…?御使じゃないよ?ヴィントールさんは、とっても強い魔術師で、氷の力を精霊と繋がれる様に、氷の魔術の扱い方を教えてくれてたんだけど…あんまりにも強いから、御使と間違われるんだって、サーシャさんとか、アビィさんとかが言ってた」


「せんせーもその類かぁ…」


今度会ったら問い詰めよ。なーにがキメ顔で俺やヴィントールの様な神力は珍しくは無い。だよ!御使はお前だけじゃねぇかボケ!!老化か老化なのか!?


「ん?二人とも知り合い?」


「…いや、別に」


誤魔化しとかないと何か面倒い事になりそーだから黙秘しとく。何か興奮してるみたいだしなスタディアの奴ら。


「場所分かったから手紙出せるかもね」


「…そだな。魔法郵便ならすぐだわ」


魔法郵便とは、送り主が手紙を出したい奴の名前を書いて、顔が分かるモノを同封する。したら名前と特徴から、手紙が其奴に届くシステムだ。今は、通信用の魔法結晶石とかがあるからあんまり使われてねぇみたいだけどな。


「はぁ…アレキサンダーさんもヴィントールさんカッコいいなぁ…」


「うん。いつか会ってみたい…」


何か解せん!!あのヴィントールがチヤホヤされてんの腹立つ!!!
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