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壱章 始まりの街・ステンリア

七話、一気に話すなよ!!!わかんねぇよ!!

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「二人ともお待たせ!!ごめんねぇ」


「いや、料理満喫出来たし俺達的には満足」


「後でお金返すね」


此奴がカフェに来たのはあれから四十分後だった。だから俺と風華は普通に飯食ってた。ハンバーグ美味かった!!因みに風華はパスタ食ってた。


「あはは、いいよ。ボク達の我儘で来てもらったのに待たせちゃったから…お詫びには足りたいけど、お金は大丈夫だから。さ!皆納得してくれたから気を取り直して!」


俺達はジャックの後ろに着いて、もう一回ギルドの前に立ってる。うん、それだけ。


「じゃあ改めて!!ライハ君、フウカちゃん!研究者ギルド・スタディアへようこそ!命の恩人を、丁重におもてなしするよ!」


バン!!と大きく扉を開き、俺達は其処で初めてギルドに足を踏み入れた


「ようこそお2人様。研究者ギルドのスタディアへ。私はマキア。此方のジャック・レスターの助手をしています」


「うわっ!?此奴って…魔導人形か!?」


「そうだよ。よく知ってるね!マキアはボク達ギルドの研究の結晶さ!えっと、少し南にね、科学研究ギルド・サイエンって言うギルドが合って、其処と合同研究して生まれた子なんだ」


へぇ…魔法と科学の融合体か…こりゃ、この世界にとっちゃ貴重な例なんだろうな。最近、魔法持ってる奴とそうじゃない奴のイザコザが起きてるみたいだし。はあ…めんどくさい…


「この結晶石は…とても珍しいね。誰かの命が枯れた瞬間、何処かに出現する魔法石…確か、輪廻石りんねせき…だったっけ…」


「そうだよ!サイエンのギルドマスターが見つけてくれてね。無事にマキアを作る事が出来たんだ!!いつか、広い世界を見せてあげたいよ」


其奴は、マキアを大事そうに撫でると、俺達に向き直った。んだよ


「皆、まだ人見知りだね…仕方ないけど…そうだ、君達は何処から来たの?」


んー、まあ、それくらいなら別に話しても良いか。特に害なさそうだし。


「俺達はリリーフィエから来た。って、何で全員黙りこくってんだよ」


別に空想の地名とかじゃねぇぞ?リリーフィエいい町だしな。


「リ、リリーフィエ!!?」


おう聞いた事ねぇ声だな誰だ!?顔見せろよ!分かんねえだろが!!


「リリーフィエ…本当にリリーフィエから来たの??」


「…?嘘吐く理由ないよ?」


「そうだよ。何?リリーフィエ出身じゃ問題でもあんのか?」


別に反乱起こしたとかそんかんねえけどな…長閑のどかな田舎町だし。


「知らないの!?リリーフィエは地図に載ってない幻の町なんだよ!?」


「「え?」」


俺と風華の声が揃った。え?それマジ??何でだ!!?


「ねぇ、リリーフィエってどんな町なの!?」


「此処とは違う??魔獣とか植物とか、どんな特徴があるの!?」


「二人は何処かギルドに所属してたの??」


ああああ!!お前らさっきまで無言だったのにいきなり早口で捲し立ててくるな!!びっくりすんだろがぁぁ!!
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