誓いを君に

たがわリウ

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番外編

リラックスはできそうにない

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「良い匂いだね」
「そうだな」

 俺を包み込むかのように後ろから抱きしめるオーウェンの膝の上で、ぎこちなく声を落とした。
 すぐにオーウェンの静かな声が返ってくる。
 少し身じろいだ俺に、体が浸っているお湯がちゃぷりと音を立てた。
 入浴剤なのか乳白色のお湯に赤い薔薇の花びらが浮かび、浴槽の周りにはいくつものアロマキャンドルが置かれ、小さな火がゆらゆらと揺れている。
 キャンドルの良い匂いに包まれた俺とオーウェンは大きな湯船に浸かっている。
 こうしてオーウェンと一緒に風呂に入るのは初めてで、そして湯船の中でくっついている肌に俺の心臓はいつもより速く動いていた。
 さすが王族の風呂というか、浴槽も大きければ風呂自体が広い。
 アロマキャンドルや薔薇を浮かべたこんな贅沢な風呂は日本にいた時は考えたこともなかった。
 ぎこちないながらもお湯で温まる俺の体をより一層オーウェンは強く抱き寄せる。
 触れているというより重なっている体のある一部が、気のせいか押し付けられるような感覚がある。

「あの、オーウェン」
「どうした、ユキ」

 うなじに唇を落とすオーウェンに、わざとだろうという確信が生まれる。

「当たってるん、だけど……」
「仕方ないだろう。ようやくユキと入れたんだからな」

 オーウェンに一緒に入浴をしたいと言われたことが何度かあった。
 恋人なんだから一緒に風呂に入るのは普通のことではあるが、やっぱり気恥しさと、どうすればいいのかわからない戸惑いがあり、ずっと逃げていた。
 やっと希望が叶ったオーウェンの体の一部は硬くなって俺にくっついている。
 俺はどうしたらいいんだろうと戸惑っていると、不意に俺のものを手が包んだ。

「え、オーウェン……?」

 触れてきた手はゆるゆると俺のものをしごき出す。
 突然のことに驚いたまま、その刺激を受け止めた。

「んっ」
「ここだと声が響いて良いな」
「俺は、恥ずかしい……あっ」

 手は動かされたまま何度も肩に唇が落ちる。
 そこまで激しくはない動きに少しずつ気持ちよさを積もらせていく俺をオーウェンは振り向かせ、唇に吸い付いてきた。

「んぅ」

 深く重なり合い、舌が口内に侵入してくる。
 そのぴちゃぴちゃという音も、俺の鼻に抜けた声も、風呂場ではいつもより余計に響いて恥ずかしさを煽った。

「ユキ」

 俺のものをしごきながらオーウェンも俺の下で体を動かす。
 硬くなっているものが割れ目に押し付けられたまま擦られ、その度に浴槽のお湯が波打った。

「あっ、あぁっ」
「はぁっ」
「んんっ、オーウェンっ」

 動きが繰り返されながらまた唇を吸われる。
 舌先が歯の裏、上顎をなぞると、背中をぞくぞくとした感覚が這い上がった。

「だめだって、お湯、汚しちゃう……んっ」
「悪いが、我慢できそうにない」
「んっ、はぁっ」
「ユキ」
「あ、あ、……んんーっ」

 お湯を汚したくないとは思っても、オーウェンが続ける刺激、そしてぞくぞくとした感覚に促されてついに快感が頭で弾けてしまう。
 気持ちよさに体を震わせる俺の耳元で、オーウェンも熱い息を吐き出した。
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