326 / 404
両鳳連飛
ハングアウトとナイトオウル・前
しおりを挟む
両鳳連飛10
猫の部屋に着きダラダラ──主にお腹をすかせた樹へ菓子を与えたり──していると、1時間もしないうちに燈瑩が帰宅。曲奇を頬張りつつケガなど無いか確認作業を行う看護師に四方八方触られまくる患者へ、猫は煙を吹く。
「何人居た?」
「5人くらい。一応色々訊いてきた」
近隣のビル内や屋上からの狙撃だったため、比較的容易に敵の配置が割れたので1人ずつ追いかけ捕まえたところ…攻撃してきた連中はスラムによくいる有象無象のチンピラ達と判明。組織として纏まりがあるわけでもなく、依頼主は誰なのか尋ねてみたものの全員の回答がとっ散らかった。共通していたのはターゲット、それから、仕留めればそれなりの金が貰えるという部分。クライアントに関しては人物像があやふやなうえにバラバラ、誤魔化しているわけではなく本当に詳しくは知らないといった具合。
なのでさしあたり拾える情報は拾い、用が済んだあとの死体は拾わず、申し訳程度に端によけて現場に置いてきた。あの区域であれば別段しっかり処理する必要もない、‘外傷の少ない身体の需要’はそれなりに高いのだ。
「やっぱアタクシ狙いだった?」
「んーん、みんなみたい」
「みんな?」
首を傾げる東、燈瑩は樹にグッシャグシャにされた髪をかきあげ煙草に火を点けた。
「狙ってるのはデカい眼鏡、人民帽で小柄な奴、着物の金髪…あとストールのポッチャリって言ってた」
特徴をみるに東と樹、猫、そしてなぜか上であろう。猫が眉根を寄せる。
「饅頭もかよ。つうかそのメンツでなんで燈瑩が漏れてんだ」
「俺も考えたけど…‘デカい眼鏡’が1番初めに挙がってたから、直近で【東風】に居る頻度が高い人…とか?」
「結局おめぇのせいか眼鏡」
「えぇ?何もしてないってばぁ?」
猫にすごまれ唇を尖らせる東、‘ただの予想だよ’と付け足す燈瑩。樹はイジける東へ曲奇をわけてあげた。
「だからさ、念の為しばらく【東風】に集まるのはやめといたほうがいいかもね」
「じゃあ【宵城】に集まろっか」
「そーゆーことじゃねんだわ樹」
燈瑩の言葉を受け、閃いた!とばかりに案を提示する樹へ即座に切り返す猫。溜り場だけは絶対に回避したい…キョトンとする樹の陰で笑いを噛み殺している燈瑩を鋭く睨む。
「集まる場所は置いといて。とりあえず上のところには俺がお邪魔させてもらっとくよ、中流階級から出なければ平気だと思うし」
閻魔の視線を躱し、含み笑いのまま続ける燈瑩。襲撃が今回のみなのか継続されるのか…及び、原因が明らかになるまでは周囲を警戒する必要がある。
非戦闘員の上へ差し向き燈瑩が付いておき、東は普段通り樹と動けば、戦力面のカバーは可能。有事の際に被害を最小限で抑えられるだろう。他のメンツへどう伝えるかや対策について大雑把に話をしていると、東の携帯が震えた。殷から微信。
「あら、宝珠ちゃんが‘明日【東風】開いてるか’って。そういえば漢方飲み切っちゃったんだったわね」
「俺達が行く?」
メッセージを読んで渋い顔をする東は、樹の言に‘そうしましょっか’と肯く。【東風】に呼ぶよりは確実に安全。それに樹も東も的をかけられてはいるが、中流階級側で真っ昼間から派手なドンパチをカマされる可能性というのはさほど高くないように思えた。入手した工芸茶をお土産に、殷達の方へ出向く事にしよう。東はひとまず詳細を伝えず‘明日は俺らがそっち行くよ’とだけ返信を打った。
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
「で、このキャラクターが人気なんだけど…なかなか日本からグッズが入って来ないの」
「自分は此方の人物が好きだな」
「あーその人!技がカッコいいよね、日本語わかんなくて匠に意味教えてもらった!」
翌日、中流階級エリア。
おやつの鶏蛋仔を食べ歩きながらスマホを見詰める、はたからみれば些か異色の組み合わせ…キャアキャアはしゃぐ大地とそこそこ真剣に相槌を打つ殷だ。
慣れた様子の宝珠の傍ら、彗は液晶画面で流れるアニメを眺めて溜め息混じりに質問。
「殷も必殺技撃てるんだっけ」
「それが撃てないんだよ残念ながら」
「わかんないじゃん!練習すればワンチャンあるかも!」
「したんだが…それなりに…」
「は?したの?」
やれば出来ると励ます大地へ、無念そうに息を吐く殷。その返答に彗は鳩が豆鉄砲を食ったような顔をし、聞き流していた宝珠は足元に寄ってくる鳩へと鶏蛋仔を千切って撒いた。
一行が目指しているのは、富裕層地域近くにある日本式カフェ。現在なにやら人気漫画とコラボレーションイベントをしており、注文ごとに1つオリジナルマグネットやシールがもらえるとかなんとか。
東と樹がこちらへ出向くというのでお茶でもしようかと計画した宝珠、それならば件のカフェへ行ってみよう!と張り切る大地にキャラ物好きの彗も加わり──保護者、という名目で同行している殷が大地との会話で1番盛り上がっているのはさておき──楽しそうに大通りを進む子供達。
大地の携帯を見ていた殷は、ユラユラ揺れるストラップに目を留める。やたらとポッチャリした大仏…大仏だろうか?これは?頗る膨よか。
「愛らしいな、この…なんだ、某かは」
「これ?天仔だよ、前九龍にあった宗教のマスコット!この子は香港で新しく産まれたほう!」
大地はストラップをクルクル回し、ふと思い付いたように呟く。
「こーゆー神様モチーフのキャラもいっぱいいるけど…神様ってほんとに居るのかなぁ」
「居るんじゃないか?」
「えっ、殷は信じてるんだ」
「信じているというか…見えないからとて居ないと断ずるのも早計な気がして。眼に映じる物が一切とは限らないだろう。たまに見えることもあるのかな、ゆえに世の中にはこれほど多くの像が存在するのかも知れないな」
言いながらキーホルダーをつつく。カプカプ笑う天仔。
「学校で朝のお祈りとかしてる人いるんだけど、殷もそーゆーのやるの?」
「いや、自分は神仏が何かを行ずると思わないから祈りはしないよ。挨拶はすれどな」
‘隣人なので’と微笑む殷へ、‘汝隣人に挨拶せよか!’と膝を叩く大地。惜しい。寺子屋の宗教学、1歩及ばず。
殷は斜め上のあたりに視線を投げた。少し記憶を辿る仕草。
「まぁでも…そういった慣習に親しんでいないということもないな…家族は信心深いほうであったから」
「じゃ宝珠って信心深いんだ」
「ううん。私は別に」
首を振る宝珠。大地はあれ?といった表情をし、彗が若干眉を動かした。
そのとき、ちょうど通りの反対側から歩いてきた東と樹が皆の視界に入る。話を中断して駆け寄る大地。
「おはよぉ!2人とも早かったね!」
「おはよ。中流階級は道広めだしわかりやすいから…宝珠、これお土産」
挨拶を返すやいなや、樹は鞄をあけて工芸茶のパックを取り出し宝珠に手渡した。覗き込んだ彗が‘あっこれ超綺麗な花びらのやつじゃん’と興味を示す。来てもらったうえにわざわざすまないと礼を述べる殷へ、東はドッサリ持ってきた薬膳や漢方を持たせつつ耳元に口を近付けた。
「いや、俺らも都合良かったのよ。昨日ちょっと襲撃に合っちゃって」
「襲撃?誰が誰に?」
「俺とか樹とか猫にゃんとか。それで今日は【東風】に集まんのやめといたって訳、相手は目下調査中デス。内緒ね」
肩を竦める東は、殷の目付きが途端に剣呑な雰囲気に変わったのを認めパタパタ掌を扇ぐ。
「殷と宝珠ちゃんには迷惑かかんないようにするから心配しないで!なるべく早めに解決させるし」
その台詞に殷は逡巡し、唇を薄く開いたが────ただ、‘そうか’と発して小さく顎を引いた。工芸茶の話題に花を咲かせる子供達の輪の中から樹もそっと殷へ目配せ。お互い軽く頷き、適当に談笑しつつ目的地のカフェへと向かった。
猫の部屋に着きダラダラ──主にお腹をすかせた樹へ菓子を与えたり──していると、1時間もしないうちに燈瑩が帰宅。曲奇を頬張りつつケガなど無いか確認作業を行う看護師に四方八方触られまくる患者へ、猫は煙を吹く。
「何人居た?」
「5人くらい。一応色々訊いてきた」
近隣のビル内や屋上からの狙撃だったため、比較的容易に敵の配置が割れたので1人ずつ追いかけ捕まえたところ…攻撃してきた連中はスラムによくいる有象無象のチンピラ達と判明。組織として纏まりがあるわけでもなく、依頼主は誰なのか尋ねてみたものの全員の回答がとっ散らかった。共通していたのはターゲット、それから、仕留めればそれなりの金が貰えるという部分。クライアントに関しては人物像があやふやなうえにバラバラ、誤魔化しているわけではなく本当に詳しくは知らないといった具合。
なのでさしあたり拾える情報は拾い、用が済んだあとの死体は拾わず、申し訳程度に端によけて現場に置いてきた。あの区域であれば別段しっかり処理する必要もない、‘外傷の少ない身体の需要’はそれなりに高いのだ。
「やっぱアタクシ狙いだった?」
「んーん、みんなみたい」
「みんな?」
首を傾げる東、燈瑩は樹にグッシャグシャにされた髪をかきあげ煙草に火を点けた。
「狙ってるのはデカい眼鏡、人民帽で小柄な奴、着物の金髪…あとストールのポッチャリって言ってた」
特徴をみるに東と樹、猫、そしてなぜか上であろう。猫が眉根を寄せる。
「饅頭もかよ。つうかそのメンツでなんで燈瑩が漏れてんだ」
「俺も考えたけど…‘デカい眼鏡’が1番初めに挙がってたから、直近で【東風】に居る頻度が高い人…とか?」
「結局おめぇのせいか眼鏡」
「えぇ?何もしてないってばぁ?」
猫にすごまれ唇を尖らせる東、‘ただの予想だよ’と付け足す燈瑩。樹はイジける東へ曲奇をわけてあげた。
「だからさ、念の為しばらく【東風】に集まるのはやめといたほうがいいかもね」
「じゃあ【宵城】に集まろっか」
「そーゆーことじゃねんだわ樹」
燈瑩の言葉を受け、閃いた!とばかりに案を提示する樹へ即座に切り返す猫。溜り場だけは絶対に回避したい…キョトンとする樹の陰で笑いを噛み殺している燈瑩を鋭く睨む。
「集まる場所は置いといて。とりあえず上のところには俺がお邪魔させてもらっとくよ、中流階級から出なければ平気だと思うし」
閻魔の視線を躱し、含み笑いのまま続ける燈瑩。襲撃が今回のみなのか継続されるのか…及び、原因が明らかになるまでは周囲を警戒する必要がある。
非戦闘員の上へ差し向き燈瑩が付いておき、東は普段通り樹と動けば、戦力面のカバーは可能。有事の際に被害を最小限で抑えられるだろう。他のメンツへどう伝えるかや対策について大雑把に話をしていると、東の携帯が震えた。殷から微信。
「あら、宝珠ちゃんが‘明日【東風】開いてるか’って。そういえば漢方飲み切っちゃったんだったわね」
「俺達が行く?」
メッセージを読んで渋い顔をする東は、樹の言に‘そうしましょっか’と肯く。【東風】に呼ぶよりは確実に安全。それに樹も東も的をかけられてはいるが、中流階級側で真っ昼間から派手なドンパチをカマされる可能性というのはさほど高くないように思えた。入手した工芸茶をお土産に、殷達の方へ出向く事にしよう。東はひとまず詳細を伝えず‘明日は俺らがそっち行くよ’とだけ返信を打った。
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
「で、このキャラクターが人気なんだけど…なかなか日本からグッズが入って来ないの」
「自分は此方の人物が好きだな」
「あーその人!技がカッコいいよね、日本語わかんなくて匠に意味教えてもらった!」
翌日、中流階級エリア。
おやつの鶏蛋仔を食べ歩きながらスマホを見詰める、はたからみれば些か異色の組み合わせ…キャアキャアはしゃぐ大地とそこそこ真剣に相槌を打つ殷だ。
慣れた様子の宝珠の傍ら、彗は液晶画面で流れるアニメを眺めて溜め息混じりに質問。
「殷も必殺技撃てるんだっけ」
「それが撃てないんだよ残念ながら」
「わかんないじゃん!練習すればワンチャンあるかも!」
「したんだが…それなりに…」
「は?したの?」
やれば出来ると励ます大地へ、無念そうに息を吐く殷。その返答に彗は鳩が豆鉄砲を食ったような顔をし、聞き流していた宝珠は足元に寄ってくる鳩へと鶏蛋仔を千切って撒いた。
一行が目指しているのは、富裕層地域近くにある日本式カフェ。現在なにやら人気漫画とコラボレーションイベントをしており、注文ごとに1つオリジナルマグネットやシールがもらえるとかなんとか。
東と樹がこちらへ出向くというのでお茶でもしようかと計画した宝珠、それならば件のカフェへ行ってみよう!と張り切る大地にキャラ物好きの彗も加わり──保護者、という名目で同行している殷が大地との会話で1番盛り上がっているのはさておき──楽しそうに大通りを進む子供達。
大地の携帯を見ていた殷は、ユラユラ揺れるストラップに目を留める。やたらとポッチャリした大仏…大仏だろうか?これは?頗る膨よか。
「愛らしいな、この…なんだ、某かは」
「これ?天仔だよ、前九龍にあった宗教のマスコット!この子は香港で新しく産まれたほう!」
大地はストラップをクルクル回し、ふと思い付いたように呟く。
「こーゆー神様モチーフのキャラもいっぱいいるけど…神様ってほんとに居るのかなぁ」
「居るんじゃないか?」
「えっ、殷は信じてるんだ」
「信じているというか…見えないからとて居ないと断ずるのも早計な気がして。眼に映じる物が一切とは限らないだろう。たまに見えることもあるのかな、ゆえに世の中にはこれほど多くの像が存在するのかも知れないな」
言いながらキーホルダーをつつく。カプカプ笑う天仔。
「学校で朝のお祈りとかしてる人いるんだけど、殷もそーゆーのやるの?」
「いや、自分は神仏が何かを行ずると思わないから祈りはしないよ。挨拶はすれどな」
‘隣人なので’と微笑む殷へ、‘汝隣人に挨拶せよか!’と膝を叩く大地。惜しい。寺子屋の宗教学、1歩及ばず。
殷は斜め上のあたりに視線を投げた。少し記憶を辿る仕草。
「まぁでも…そういった慣習に親しんでいないということもないな…家族は信心深いほうであったから」
「じゃ宝珠って信心深いんだ」
「ううん。私は別に」
首を振る宝珠。大地はあれ?といった表情をし、彗が若干眉を動かした。
そのとき、ちょうど通りの反対側から歩いてきた東と樹が皆の視界に入る。話を中断して駆け寄る大地。
「おはよぉ!2人とも早かったね!」
「おはよ。中流階級は道広めだしわかりやすいから…宝珠、これお土産」
挨拶を返すやいなや、樹は鞄をあけて工芸茶のパックを取り出し宝珠に手渡した。覗き込んだ彗が‘あっこれ超綺麗な花びらのやつじゃん’と興味を示す。来てもらったうえにわざわざすまないと礼を述べる殷へ、東はドッサリ持ってきた薬膳や漢方を持たせつつ耳元に口を近付けた。
「いや、俺らも都合良かったのよ。昨日ちょっと襲撃に合っちゃって」
「襲撃?誰が誰に?」
「俺とか樹とか猫にゃんとか。それで今日は【東風】に集まんのやめといたって訳、相手は目下調査中デス。内緒ね」
肩を竦める東は、殷の目付きが途端に剣呑な雰囲気に変わったのを認めパタパタ掌を扇ぐ。
「殷と宝珠ちゃんには迷惑かかんないようにするから心配しないで!なるべく早めに解決させるし」
その台詞に殷は逡巡し、唇を薄く開いたが────ただ、‘そうか’と発して小さく顎を引いた。工芸茶の話題に花を咲かせる子供達の輪の中から樹もそっと殷へ目配せ。お互い軽く頷き、適当に談笑しつつ目的地のカフェへと向かった。
0
お気に入りに追加
11
あなたにおすすめの小説
小さなことから〜露出〜えみ〜
サイコロ
恋愛
私の露出…
毎日更新していこうと思います
よろしくおねがいします
感想等お待ちしております
取り入れて欲しい内容なども
書いてくださいね
よりみなさんにお近く
考えやすく
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
病気になって芸能界から消えたアイドル。退院し、復学先の高校には昔の仕事仲間が居たけれど、彼女は俺だと気付かない
月島日向
ライト文芸
俺、日生遼、本名、竹中祐は2年前に病に倒れた。
人気絶頂だった『Cherry’s』のリーダーをやめた。
2年間の闘病生活に一区切りし、久しぶりに高校に通うことになった。けど、誰も俺の事を元アイドルだとは思わない。薬で細くなった手足。そんな細身の体にアンバランスなムーンフェイス(薬の副作用で顔だけが大きくなる事)
。
誰も俺に気付いてはくれない。そう。
2年間、連絡をくれ続け、俺が無視してきた彼女さえも。
もう、全部どうでもよく感じた。
サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由
フルーツパフェ
大衆娯楽
クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。
トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。
いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。
考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。
赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。
言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。
たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。
ちょっと大人な体験談はこちらです
神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない
ちょっと大人な体験談です。
日常に突然訪れる刺激的な体験。
少し非日常を覗いてみませんか?
あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ?
※本作品ではPixai.artで作成した生成AI画像ならびに
Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。
※不定期更新です。
※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。
クラスメイトの美少女と無人島に流された件
桜井正宗
青春
修学旅行で離島へ向かう最中――悪天候に見舞われ、台風が直撃。船が沈没した。
高校二年の早坂 啓(はやさか てつ)は、気づくと砂浜で寝ていた。周囲を見渡すとクラスメイトで美少女の天音 愛(あまね まな)が隣に倒れていた。
どうやら、漂流して流されていたようだった。
帰ろうにも島は『無人島』。
しばらくは島で生きていくしかなくなった。天音と共に無人島サバイバルをしていくのだが……クラスの女子が次々に見つかり、やがてハーレムに。
男一人と女子十五人で……取り合いに発展!?
黒龍の神嫁は溺愛から逃げられない
めがねあざらし
BL
「神嫁は……お前です」
村の神嫁選びで神託が告げたのは、美しい娘ではなく青年・長(なが)だった。
戸惑いながらも黒龍の神・橡(つるばみ)に嫁ぐことになった長は、神域で不思議な日々を過ごしていく。
穏やかな橡との生活に次第に心を許し始める長だったが、ある日を境に彼の姿が消えてしまう――。
夢の中で響く声と、失われた記憶が導く、神と人の恋の物語。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる