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枯樹生華
少女とソフトクリーム
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枯樹生華1
「あなた、いつもここに居るわね」
その声に樹が顔を上げると、長い黒髪の可愛らしい少女と目が合った。
快晴の九龍灣、ベンチでアイスを頬張る樹と、目の前に仁王立ちしている女の子。
前に上と食べたあの移動式のアイス屋はここ九龍灣を拠点とし始めたようで、そのアイスを気に入った樹もまた足繁く通っていた。
今日も今日とて、新作でも出ていないか…と偵察に来た所。出ておらずとも結局買ってしまうが。
「えっと…はじめまして?」
「お話するのは初めてね。でもいつもあなたのこと見てたわ、毎日アイス食べてるもん」
不思議そうな顔で挨拶する樹に少女は得意気に言うと、両手に握られたアイスをジッと見詰める。
「そんなに美味しいの?そのアイス」
「俺は好き。食べたことないの?」
「ないわ」
樹はまだ口をつけていない、バニラソフトダブル苺果肉入りソースがけを少女に差し出した。
「食べる?」
「え、いいの?」
「うん。バニラに苺ソースでよければ」
「うわぁ!ありがとう!」
嬉々としてアイスを受け取る少女。樹は身体をズラしてベンチのスペースを空けた。
少女はストンとそこに座り、満面の笑みを樹へと向ける。
「優しいのね!あなたお名前は?」
「樹」
「私は紅花」
年の頃は7、8歳だろうか。身なりがよく、少しませた印象。
1人でウロついているのか?確かに、九龍灣は別段危険エリアではないし昼間であればそこまで心配も無いものの…。
「紅花、1人なの?大人の人は?」
「伯父さんがこの近くで仕事してるの、終わるまで待ってるのよ」
「毎日?」
「最近はそう。それでね、あなたをお話相手にすることにしたの」
いい人そうで良かった!と紅花が笑う。
どうやら彼女は伯父と生活しているようで、仕事先へもよく連れて来られるらしい。
ここ何週間か通っているオフィスは九龍灣が見えるビルにあり、そこから波止場を眺めているうちに、しょっちゅうやってくる移動式のアイス屋と大量買いする樹を目にするようになった。
仕事場にいても手持ち無沙汰な紅花は、伯父の許可を得て樹目当てに港へ遊びに来たとのこと。
よくこんなどこの誰かもわからない男に目をつけたなと樹は思ったが、ただ毎度アイスを頬張っているだけの人間なので特に害はなさそうだと判断されたのか。
紅花も若いが、樹とて若い。よく見かける近所の兄ちゃんといった感覚でのチョイスか。
これが東なら多少話は変わってきただろう────いや深い意味は無い、単純に年齢の問題だ。深い意味は無い。
「本もたくさん読んだし、お絵描きも飽きちゃった。あなた、紅花に何か楽しいお話してくれる?」
キラキラした瞳で紅花が樹を覗き込む。
話し相手にロックオンされたうえ、急に面白い話をしろとせがまれても困り樹は唸った。
そもそも、会話があまり得意ではないのだ。みんなで【東風】や【宵城】にいるときも、口数は多い方じゃない。
期待に満ちた紅花の目に返答に窮したが…素直に本音を伝えることにする。
「俺、あんまり上手く話出来ないよ。最近あったこととか友達のことくらいしか言うことないし」
「いいわよ!知らないことは全部楽しいもん!」
屈託の無い笑顔を見せる紅花。もともとは九龍内に住んでいたが家庭の事情で香港に引っ越してしまったらしく、九龍の話題なら何でも聞きたいといった様子。
楽しんでもらえるか自信は無いが、樹はポツポツと話し始めた。まずは一番身近な東の事、【東風】の事、暮らしている地域の事、日々起こる事────。
思いのほか色々あるもので、興味津々の紅花からあれこれ質問されたのも手伝い、東とその周辺の内容をかいつまんで語っただけでも日が暮れかけていた。
「話が下手なんて嘘ね!とっても面白い!」
「そう?なら良かったけど」
面白いのは周りのみんなのおかげだ。というか、今の時点では東か。あの男、何かと話題に事欠かない。
「でも…私そろそろ帰らなきゃ…」
時計をチラチラ気にしつつ、樹の顔色をうかがう紅花。
もうすぐ日没、この周辺は比較的安全なエリアとはいえ暗くなってからは流石に手放しで安心出来る訳ではない。伯父も心配するだろうし。
それでも帰りたくなさそうな紅花に樹は提案した。
「また明日も話そうよ。伯父さんしばらくこの辺りで仕事なんでしょ」
「えっ?本当?」
「今日と同じくらいの時間でいい?」
「うん!!嬉しい、ありがとう樹!!」
紅花が飛び跳ねて全身で喜びをあらわす。この子、さっきから大地みたいなリアクションするなと樹は思った。
本人は否定するかも知れないが、結局は大地もまだまだ子供だということだ。樹とそう年は変わらないのだけれど。
手を振って帰っていく紅花を見送り、帰路、樹は考える。
こんなに年下の友人は初めてだ。今まで周りが自分より年上ばかりだったので自由に振る舞っていたが、紅花に関してはそれが逆転している。
見守る立場になるのはほぼ前例のない体験。お兄ちゃんとしての言動が出来るだろうか?
する必要はないのかもわからないが、やはり何とはなしに、紅花を楽しませてあげたいという気がしている。やり方は模索中だが。
しかし上はずっと兄貴やってるんだもんな。上ってすごいんだな、今度コツでも聞いてみようか。
そんなことを思い、九龍の街を抜け【東風】に帰り着いた。
「おー樹、冷めちまうぜ」
扉を開けると東が夕飯を皿に盛っていて、海鮮醤のいい香りが鼻をくすぐる。
今夜は──というかかなりの高頻度だが──夕食を東の家で食べる予定を立てており、メニューは特製回鍋肉。
東はさり気なく料理がうまい。手先の器用さはこんなところでも役に立っている。
テーブルを囲み今日の出来事を語る樹。
「新しい友達出来た。東の話したよ」
「へぇ、どんなヤツなの?ちゃんと俺の魅力話してくれた?」
「可愛い女の子。東は怪しい薬師で、いつも博打で負けてパンイチになってるって言ったら笑ってた」
「えぇ…やめてぇ…?」
でも女の子なら紹介してとめげない東に、歳一桁だと思うよと樹が返すと、東は淫行はマズイなと神妙な顔をした。
そこは倫理観がしっかりしているようだ。
「未来のイイ女は大事にしていかないとね」
「ふぅん」
キザにキメた東を軽く流し、樹は回鍋肉を堪能する。野菜も摂らなければとわかってはいても、つい肉にばかり箸が伸びてしまう。
駄目よ野菜も食べなくちゃ!などと、東が母親風に小言をいった。
「で、明日も行くんだ?」
「そう。東、なにか子供が喜びそうなもの持ってない?お土産にしたい」
「違法薬師の俺に聞く?あ、でもちょうどイイもん買ったわそういえば」
「…合法?」
「合法だよ!普通のお菓子!」
言いかたが怪しかったので疑ってしまったが、東が出してきたのはビンに入った鼈甲飴だった。透き通る金色が美しい、宝石のような甘味品。
樹は受け取ったビンをカラカラ振った。中の琥珀の粒がキラキラと光る。
「めずらしいね、東がこういうの買うの」
「溶かして薬と混ぜて飴タイプのドラッグ作ろうと思って」
「…合法?」
「違法薬師の俺に聞く?」
確かに聞くまでもなかった。だがとにかく、これはまだ調合前なので至って普通の飴に間違いはない。
それあげる代わりにさ、と東が声を潜める。
「その子可愛いんでしょ?お姉さんとかいるか訊いてきてくんない?」
どこまでも煩悩に忠実な要求。
樹は適当に返事をしながら、大皿の中のキャベツとピーマンを全て東に取り分けるのに専念することにした。
「あなた、いつもここに居るわね」
その声に樹が顔を上げると、長い黒髪の可愛らしい少女と目が合った。
快晴の九龍灣、ベンチでアイスを頬張る樹と、目の前に仁王立ちしている女の子。
前に上と食べたあの移動式のアイス屋はここ九龍灣を拠点とし始めたようで、そのアイスを気に入った樹もまた足繁く通っていた。
今日も今日とて、新作でも出ていないか…と偵察に来た所。出ておらずとも結局買ってしまうが。
「えっと…はじめまして?」
「お話するのは初めてね。でもいつもあなたのこと見てたわ、毎日アイス食べてるもん」
不思議そうな顔で挨拶する樹に少女は得意気に言うと、両手に握られたアイスをジッと見詰める。
「そんなに美味しいの?そのアイス」
「俺は好き。食べたことないの?」
「ないわ」
樹はまだ口をつけていない、バニラソフトダブル苺果肉入りソースがけを少女に差し出した。
「食べる?」
「え、いいの?」
「うん。バニラに苺ソースでよければ」
「うわぁ!ありがとう!」
嬉々としてアイスを受け取る少女。樹は身体をズラしてベンチのスペースを空けた。
少女はストンとそこに座り、満面の笑みを樹へと向ける。
「優しいのね!あなたお名前は?」
「樹」
「私は紅花」
年の頃は7、8歳だろうか。身なりがよく、少しませた印象。
1人でウロついているのか?確かに、九龍灣は別段危険エリアではないし昼間であればそこまで心配も無いものの…。
「紅花、1人なの?大人の人は?」
「伯父さんがこの近くで仕事してるの、終わるまで待ってるのよ」
「毎日?」
「最近はそう。それでね、あなたをお話相手にすることにしたの」
いい人そうで良かった!と紅花が笑う。
どうやら彼女は伯父と生活しているようで、仕事先へもよく連れて来られるらしい。
ここ何週間か通っているオフィスは九龍灣が見えるビルにあり、そこから波止場を眺めているうちに、しょっちゅうやってくる移動式のアイス屋と大量買いする樹を目にするようになった。
仕事場にいても手持ち無沙汰な紅花は、伯父の許可を得て樹目当てに港へ遊びに来たとのこと。
よくこんなどこの誰かもわからない男に目をつけたなと樹は思ったが、ただ毎度アイスを頬張っているだけの人間なので特に害はなさそうだと判断されたのか。
紅花も若いが、樹とて若い。よく見かける近所の兄ちゃんといった感覚でのチョイスか。
これが東なら多少話は変わってきただろう────いや深い意味は無い、単純に年齢の問題だ。深い意味は無い。
「本もたくさん読んだし、お絵描きも飽きちゃった。あなた、紅花に何か楽しいお話してくれる?」
キラキラした瞳で紅花が樹を覗き込む。
話し相手にロックオンされたうえ、急に面白い話をしろとせがまれても困り樹は唸った。
そもそも、会話があまり得意ではないのだ。みんなで【東風】や【宵城】にいるときも、口数は多い方じゃない。
期待に満ちた紅花の目に返答に窮したが…素直に本音を伝えることにする。
「俺、あんまり上手く話出来ないよ。最近あったこととか友達のことくらいしか言うことないし」
「いいわよ!知らないことは全部楽しいもん!」
屈託の無い笑顔を見せる紅花。もともとは九龍内に住んでいたが家庭の事情で香港に引っ越してしまったらしく、九龍の話題なら何でも聞きたいといった様子。
楽しんでもらえるか自信は無いが、樹はポツポツと話し始めた。まずは一番身近な東の事、【東風】の事、暮らしている地域の事、日々起こる事────。
思いのほか色々あるもので、興味津々の紅花からあれこれ質問されたのも手伝い、東とその周辺の内容をかいつまんで語っただけでも日が暮れかけていた。
「話が下手なんて嘘ね!とっても面白い!」
「そう?なら良かったけど」
面白いのは周りのみんなのおかげだ。というか、今の時点では東か。あの男、何かと話題に事欠かない。
「でも…私そろそろ帰らなきゃ…」
時計をチラチラ気にしつつ、樹の顔色をうかがう紅花。
もうすぐ日没、この周辺は比較的安全なエリアとはいえ暗くなってからは流石に手放しで安心出来る訳ではない。伯父も心配するだろうし。
それでも帰りたくなさそうな紅花に樹は提案した。
「また明日も話そうよ。伯父さんしばらくこの辺りで仕事なんでしょ」
「えっ?本当?」
「今日と同じくらいの時間でいい?」
「うん!!嬉しい、ありがとう樹!!」
紅花が飛び跳ねて全身で喜びをあらわす。この子、さっきから大地みたいなリアクションするなと樹は思った。
本人は否定するかも知れないが、結局は大地もまだまだ子供だということだ。樹とそう年は変わらないのだけれど。
手を振って帰っていく紅花を見送り、帰路、樹は考える。
こんなに年下の友人は初めてだ。今まで周りが自分より年上ばかりだったので自由に振る舞っていたが、紅花に関してはそれが逆転している。
見守る立場になるのはほぼ前例のない体験。お兄ちゃんとしての言動が出来るだろうか?
する必要はないのかもわからないが、やはり何とはなしに、紅花を楽しませてあげたいという気がしている。やり方は模索中だが。
しかし上はずっと兄貴やってるんだもんな。上ってすごいんだな、今度コツでも聞いてみようか。
そんなことを思い、九龍の街を抜け【東風】に帰り着いた。
「おー樹、冷めちまうぜ」
扉を開けると東が夕飯を皿に盛っていて、海鮮醤のいい香りが鼻をくすぐる。
今夜は──というかかなりの高頻度だが──夕食を東の家で食べる予定を立てており、メニューは特製回鍋肉。
東はさり気なく料理がうまい。手先の器用さはこんなところでも役に立っている。
テーブルを囲み今日の出来事を語る樹。
「新しい友達出来た。東の話したよ」
「へぇ、どんなヤツなの?ちゃんと俺の魅力話してくれた?」
「可愛い女の子。東は怪しい薬師で、いつも博打で負けてパンイチになってるって言ったら笑ってた」
「えぇ…やめてぇ…?」
でも女の子なら紹介してとめげない東に、歳一桁だと思うよと樹が返すと、東は淫行はマズイなと神妙な顔をした。
そこは倫理観がしっかりしているようだ。
「未来のイイ女は大事にしていかないとね」
「ふぅん」
キザにキメた東を軽く流し、樹は回鍋肉を堪能する。野菜も摂らなければとわかってはいても、つい肉にばかり箸が伸びてしまう。
駄目よ野菜も食べなくちゃ!などと、東が母親風に小言をいった。
「で、明日も行くんだ?」
「そう。東、なにか子供が喜びそうなもの持ってない?お土産にしたい」
「違法薬師の俺に聞く?あ、でもちょうどイイもん買ったわそういえば」
「…合法?」
「合法だよ!普通のお菓子!」
言いかたが怪しかったので疑ってしまったが、東が出してきたのはビンに入った鼈甲飴だった。透き通る金色が美しい、宝石のような甘味品。
樹は受け取ったビンをカラカラ振った。中の琥珀の粒がキラキラと光る。
「めずらしいね、東がこういうの買うの」
「溶かして薬と混ぜて飴タイプのドラッグ作ろうと思って」
「…合法?」
「違法薬師の俺に聞く?」
確かに聞くまでもなかった。だがとにかく、これはまだ調合前なので至って普通の飴に間違いはない。
それあげる代わりにさ、と東が声を潜める。
「その子可愛いんでしょ?お姉さんとかいるか訊いてきてくんない?」
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