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前編
part 2
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「高校生になっても相変わらずだな。身も蓋もなさすぎだろ」
愛に向かって、律村はもう一度、ため息を吐いてみせる。
「変わらないのはお互い様でしょ? 今も星が好きなんでしょ」
「もちろん」
「じゃあ、天文部に入ったの?」
「当たり前だろ」
堂々と言い切る彼の姿勢は中学の頃と全く変わってなくて、愛は思わず吹き出しそうになった。
「でも、本当に疲れちゃった。こんなに人来るなんて聞いてなかった」
「いあらしいな、相変わらず」
あれ、そういえば髪長くなったか? と律村が聞いてきたので、「いや、切ったばっかりなんだけど」とばっさり愛は否定する。
「いあも物好きだよな。なんで、こんな場所まで来たんだよ」
「だって、ここの花火大会は凄いんでしょ? なんかドローンとかも使っちゃってさ」
「とは言ってもなぁ。来週は伊佐木市でも花火大会あっただろ? そっちの方がはるかに近いだろ?」
「最近、雨続いてるしさ。来週の天気もなんか怪しそうじゃん」
「それで、わざわざ一週間も早いこっちの花火観に来たのか」
「まあ、来週も晴れれば伊佐木市の方にも観に行くけどね」
愛の言葉に、律村は「いあはアクティブだな」と懐かしそうに首の後ろを掻いた。
「でも、本当はさ。いあにも六ヶ原に用事でもあったんじゃないか?」
律村は振り返って、いあの瞳を見つめる。
そういえば、わたしのことを「いあ」って呼ぶのは今となっては律村くらいか。
随分と久しぶりにそのニックネームで呼ばれた気がして、いあは思わず「懐かしい」とこぼしてしまう。
愛に向かって、律村はもう一度、ため息を吐いてみせる。
「変わらないのはお互い様でしょ? 今も星が好きなんでしょ」
「もちろん」
「じゃあ、天文部に入ったの?」
「当たり前だろ」
堂々と言い切る彼の姿勢は中学の頃と全く変わってなくて、愛は思わず吹き出しそうになった。
「でも、本当に疲れちゃった。こんなに人来るなんて聞いてなかった」
「いあらしいな、相変わらず」
あれ、そういえば髪長くなったか? と律村が聞いてきたので、「いや、切ったばっかりなんだけど」とばっさり愛は否定する。
「いあも物好きだよな。なんで、こんな場所まで来たんだよ」
「だって、ここの花火大会は凄いんでしょ? なんかドローンとかも使っちゃってさ」
「とは言ってもなぁ。来週は伊佐木市でも花火大会あっただろ? そっちの方がはるかに近いだろ?」
「最近、雨続いてるしさ。来週の天気もなんか怪しそうじゃん」
「それで、わざわざ一週間も早いこっちの花火観に来たのか」
「まあ、来週も晴れれば伊佐木市の方にも観に行くけどね」
愛の言葉に、律村は「いあはアクティブだな」と懐かしそうに首の後ろを掻いた。
「でも、本当はさ。いあにも六ヶ原に用事でもあったんじゃないか?」
律村は振り返って、いあの瞳を見つめる。
そういえば、わたしのことを「いあ」って呼ぶのは今となっては律村くらいか。
随分と久しぶりにそのニックネームで呼ばれた気がして、いあは思わず「懐かしい」とこぼしてしまう。
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