3Rの転移者 ~もったいないスキルは強すぎました~

カイン

文字の大きさ
上 下
35 / 37
第3章 クリード神聖王国

第31話 シャーロッテの能力

しおりを挟む
前回の話

貴族街の屋敷を手に入れる

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

王様達が帰った後、夕飯を食べ終わり、モミジが風呂に入りに行っている間に、俺は改めてシャーロッテに自身の能力について話をすることにした。

「さてシャーロッテ、あぁこれからはシャロと呼ばせてもらうよ。シャロのスキルについて説明するよ。まずこのスキルは特殊であり、自身が認知しなければステータスにも表示されない。しかもどれもこれも強力なものばかりと決まっている。スキルを知り、力に溺れることは決してしないと誓えるか?」

「誓います。」

「よし。ではまずステータスと言って開いてみてくれ。」

「ステータス。」


名前     シャーロッテ

レベル  1
種族   人間
年齢      14
職業       村人

HP       50/50
MP       30/30

物攻    30
物防     20
魔攻     20
魔防     10
筋力      10
スピード        10
運        10
魔法適正       無し

ユニークスキル   無し
スキル      

称号       無能




「今、シャロにはこう見えているはずだ。しかし、ユニークスキル欄の上に実はもう1つスキル欄が存在する。それを究極固有スキルアルティメットユニークスキルと言う、俺たちも持つ強力なスキル欄だ。そして君のスキルは〔ラーニング〕だ。そのスキルの内容はーー」

〔ラーニング〕目で見たスキルの取得条件を無視することができる。ただし、理解しなければ取得できない。ただし究極固有スキルアルティメットユニークスキルは習得不可。

「ーーと言うものだ。昔から教えられたりしたことは案外簡単に覚えられたんじゃないか?」

「...っ!!はい。その通りです...。」

「その反応...。これに理由があるんだな...。言いたくなければ言わなくていいぞ。」

「いえ...。話しておきます。私は先ほどおっしゃったように昔から物覚えが良かったんです。

そのおかげ?せい?で私は神童だ天才だと言われて育ってきました。そのまま育った私は10歳の誕生日を迎え、教会でステータスを確認しました。

するとスキルも、魔法適正もなく、その上ステータス値が軒並み低くなっていることがわかってしまったんです。そのことがわかると、神童だ天才だと言っていた奴らが手のひらを返して無能は近寄るな、ゴミはどこか行けなどと罵り始めたんです。

両親は私を認めてくれると信じて家に帰ると、いつの間にか私が無能であったことを知っていた両親クソ共と見知らぬ女の子が居たんです。私が、「だだいま。お母さん、お父さん。」と言うと『お前など知らない!!』『あなたなど産んだ記憶がありません!!』と言ってきました。

そして、追い討ちをかけるように、『私の名前を騙らないで!!』と見知らぬ女の子が言ってきたんです。思わず「は?」と声を出すと、『私がなの!!薄汚い無能が名前を騙らないで!!』といってきました...っ...。

それで...っ!!私は家から追い出され、私を奴隷として売ろうと考える人や、サンドバッグとして利用しようとする人から...っ...隠れて...っ...、路地裏でこそこそ隠れながら...っ...ゴミ箱から食べ物を...っ...あさってなんとか生きながらえていました...っ...。生きるために、たまに盗みまではたらいたりもしました。毎日毎日...っ...なんで私だけ...と泣きながら...っ...夜を過ごしました...っ...。それで...っ!!」

とボロボロ涙を流しながら憎しみの表情をして訴え始めた。見ていられなくなった俺はそっとシャロを抱きしめた。

「...もういい...。シャロは無能じゃない。シャロの人生はこれから始まるんだから...。シャロ。もう一度ステータスを見てみろ。そこに真実がある。」

「グスッ...うぇ...うん...。わかった...。ステータス...。」

名前     シャーロッテ

レベル  1
種族   人間
年齢      14
職業      村人 (スキルコレクター)

HP       50/50
MP       50/50

物攻    30
物防     20
魔攻     20
魔防     10
筋力      50
スピード        100
運        10(1000)
魔法適正       基本属性全て・特殊属性光・闇(現在)

究極固有スキルアルティメットユニークスキル〔ラーニング〕)
ユニークスキル   〔悪食LV6〕〔少食多動LV5〕
スキル      技能系スキル 〔剣術LV1〕〔武闘術LV1〕〔回避LV1〕〔受け身LV1〕〔追跡LV1〕〔上級料理LV2〕〔隠密LV7〕〔直感LV5〕

魔法系スキル〔生活魔法LV1〕〔火魔法LV1〕〔水魔法LV1〕〔風魔法LV1〕〔土魔法LV1〕〔光魔法LV1〕〔闇魔法LV1〕〔無魔法LV5〕〔魔力操作LV1〕〔魔力感知LV1〕

耐性・無効系スキル

〔苦痛耐性LV6〕〔精神耐性LV3〕〔恐怖耐性LV5〕


称号       (無能の殻を破りし者)

(※()内は認知したもの、超鑑定、最高神フールの加護を持つもののみ見えています。)

〔悪食〕生ゴミなど、常人には食べられないものから栄養分を取り込む。

〔少食多動〕少ない栄養分を生きていくのに必要な最低限度で身体を維持する。

〔追跡〕対象に魔力でマーキングを行い、その魔力をたどり、対象の場所を示す。


「うぇ...ひぐっ...うぁぁぁぁぁん!!私、私、無能じゃなかったんだぁ!!」

しばらく俺がシャロを抱きしめていると、泣き疲れたようで眠ってしまった。
『ユニークスキルまで発現するとは...この子は一体どれ程の苦痛を味わったのだろう...。......?なんだこの違和感は...?俺はモミジに裏切られただけでーー。』と考え込み始めたところで、影からこちらの様子を眺めていたらしいモミジが入ってきた。盗み聞きしていた不届き者にジト目をすると、

「い、一応言っておくけど、わ、私は別に盗み聞きするつもりはなかったのよ?お風呂から出たら暗い話をしてたからそんなところに入る勇気が無かっただけよ!!...にしても、この子そう言う過去があったのね...。」

「まぁ神童と言われていればいるほど底辺に落ちると壊れかける。そんなものさ...。さぁ、今日はもう寝るとしよう。モミジ、今日はシャロと一緒に寝てあげて。こう言う時、起きた時に誰か居てあげないといけないから。」

「えぇ、分かったわ。じゃあおやすみ。」

「あぁ、おやすみ。」

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

どうもカインです。シャロの能力が判明しました。

1ヶ月に一度更新守りきれるだろうか...。

誤字、脱字、修正箇所あれば教えてください。

※変更しました。

シャドウウルフ→ダークウルフ

絶対眼アブソリュートアイ全能眼オールアイ

魔力掌握→魔力支配

冒険者ランクを以下のように変更しました。
A→S→X⇨A→S→SS→SSS→X

その他にも改稿を進めています。
しおりを挟む
感想 75

あなたにおすすめの小説

Re:Monster(リモンスター)――怪物転生鬼――

金斬 児狐
ファンタジー
 ある日、優秀だけど肝心な所が抜けている主人公は同僚と飲みに行った。酔っぱらった同僚を仕方無く家に運び、自分は飲みたらない酒を買い求めに行ったその帰り道、街灯の下に静かに佇む妹的存在兼ストーカーな少女と出逢い、そして、満月の夜に主人公は殺される事となった。どうしようもないバッド・エンドだ。  しかしこの話はそこから始まりを告げる。殺された主人公がなんと、ゴブリンに転生してしまったのだ。普通ならパニックになる所だろうがしかし切り替えが非常に早い主人公はそれでも生きていく事を決意。そして何故か持ち越してしまった能力と知識を駆使し、弱肉強食な世界で力強く生きていくのであった。  しかし彼はまだ知らない。全てはとある存在によって監視されているという事を……。  ◆ ◆ ◆  今回は召喚から転生モノに挑戦。普通とはちょっと違った物語を目指します。主人公の能力は基本チート性能ですが、前作程では無いと思われます。  あと日記帳風? で気楽に書かせてもらうので、説明不足な所も多々あるでしょうが納得して下さい。  不定期更新、更新遅進です。  話数は少ないですが、その割には文量が多いので暇なら読んでやって下さい。    ※ダイジェ禁止に伴いなろうでは本編を削除し、外伝を掲載しています。

勇者一行から追放された二刀流使い~仲間から捜索願いを出されるが、もう遅い!~新たな仲間と共に魔王を討伐ス

R666
ファンタジー
アマチュアニートの【二龍隆史】こと36歳のおっさんは、ある日を境に実の両親達の手によって包丁で腹部を何度も刺されて地獄のような痛みを味わい死亡。 そして彼の魂はそのまま天界へ向かう筈であったが女神を自称する危ない女に呼び止められると、ギフトと呼ばれる最強の特典を一つだけ選んで、異世界で勇者達が魔王を討伐できるように手助けをして欲しいと頼み込まれた。 最初こそ余り乗り気ではない隆史ではあったが第二の人生を始めるのも悪くないとして、ギフトを一つ選び女神に言われた通りに勇者一行の手助けをするべく異世界へと乗り込む。 そして異世界にて真面目に勇者達の手助けをしていたらチキン野郎の役立たずという烙印を押されてしまい隆史は勇者一行から追放されてしまう。 ※これは勇者一行から追放された最凶の二刀流使いの隆史が新たな仲間を自ら探して、自分達が新たな勇者一行となり魔王を討伐するまでの物語である※

ワールド・カスタマイズ・クリエーター

ヘロー天気
ファンタジー
不思議な声によって異世界に喚ばれた悠介は、その世界で邪神と呼ばれる存在だった? 歴史の停滞を打ち破り、世界に循環を促す存在として喚ばれた若者の魂は、新たな時代への潮流となる。

[鑑定]スキルしかない俺を追放したのはいいが、貴様らにはもう関わるのはイヤだから、さがさないでくれ!

どら焼き
ファンタジー
ついに!第5章突入! 舐めた奴らに、真実が牙を剥く! 何も説明無く、いきなり異世界転移!らしいのだが、この王冠つけたオッサン何を言っているのだ? しかも、ステータスが文字化けしていて、スキルも「鑑定??」だけって酷くない? 訳のわからない言葉?を発声している王女?と、勇者らしい同級生達がオレを城から捨てやがったので、 なんとか、苦労して宿代とパン代を稼ぐ主人公カザト! そして…わかってくる、この異世界の異常性。 出会いを重ねて、なんとか元の世界に戻る方法を切り開いて行く物語。 主人公の直接復讐する要素は、あまりありません。 相手方の、あまりにも酷い自堕落さから出てくる、ざまぁ要素は、少しづつ出てくる予定です。 ハーレム要素は、不明とします。 復讐での強制ハーレム要素は、無しの予定です。 追記  2023/07/21 表紙絵を戦闘モードになったあるヤツの参考絵にしました。 8月近くでなにが、変形するのかわかる予定です。 2024/02/23 アルファポリスオンリーを解除しました。

クラス召喚に巻き込まれてしまいました…… ~隣のクラスがクラス召喚されたけど俺は別のクラスなのでお呼びじゃないみたいです~

はなとすず
ファンタジー
俺は佐藤 響(さとう ひびき)だ。今年、高校一年になって高校生活を楽しんでいる。 俺が通う高校はクラスが4クラスある。俺はその中で2組だ。高校には仲のいい友達もいないしもしかしたらこのままボッチかもしれない……コミュニケーション能力ゼロだからな。 ある日の昼休み……高校で事は起こった。 俺はたまたま、隣のクラス…1組に行くと突然教室の床に白く光る模様が現れ、その場にいた1組の生徒とたまたま教室にいた俺は異世界に召喚されてしまった。 しかも、召喚した人のは1組だけで違うクラスの俺はお呼びじゃないらしい。だから俺は、一人で異世界を旅することにした。 ……この物語は一人旅を楽しむ俺の物語……のはずなんだけどなぁ……色々、トラブルに巻き込まれながら俺は異世界生活を謳歌します!

勇者様、旅のお供に平兵士などはいかがでしょうか?

黒井 へいほ
ファンタジー
 ミューステルム王国に仕える兵であるラックス=スタンダードは、世界を救うために召喚された勇者ミサキ=ニノミヤの仲間として共に旅立つ。  しかし、彼女は勇者ではあるが、その前に普通の少女である。何度も帰りたいと泣き言を言いながらも、彼女は成長していった。  そして、決断をする。  勇者になりたい、世界を救いたい、と。  己が身に魔王の魂を宿していたことを知ったラックスだが、彼もまた決断をした。  世界を救おうという勇者のために。  ずっと自分を救ってくれていた魔王のために。  二人を守るために、自分は生きようと。  そして、彼らは真の意味で旅立つ。  ――世界を救うために。

特殊部隊の俺が転生すると、目の前で絶世の美人母娘が犯されそうで助けたら、とんでもないヤンデレ貴族だった

なるとし
ファンタジー
 鷹取晴翔(たかとりはると)は陸上自衛隊のとある特殊部隊に所属している。だが、ある日、訓練の途中、不慮の事故に遭い、異世界に転生することとなる。  特殊部隊で使っていた武器や防具などを召喚できる特殊能力を謎の存在から授かり、目を開けたら、絶世の美女とも呼ばれる母娘が男たちによって犯されそうになっていた。  武装状態の鷹取晴翔は、持ち前の優秀な身体能力と武器を使い、その母娘と敷地にいる使用人たちを救う。  だけど、その母と娘二人は、    とおおおおんでもないヤンデレだった…… 第3回次世代ファンタジーカップに出すために一部を修正して投稿したものです。

セクスカリバーをヌキました!

ファンタジー
とある世界の森の奥地に真の勇者だけに抜けると言い伝えられている聖剣「セクスカリバー」が岩に刺さって存在していた。 国一番の剣士の少女ステラはセクスカリバーを抜くことに成功するが、セクスカリバーはステラの膣を鞘代わりにして収まってしまう。 ステラはセクスカリバーを抜けないまま武闘会に出場して……

処理中です...