6 / 14
5 魔法使いと、紙の使用方法と。
しおりを挟む
俺はカノンを連れ、先程の換金屋に戻った。
突然出て言った俺をララのお父さんと店主はすごく心配していて、俺が連れ帰ったカノンを見て今度はすごく驚いていた…。
俺たちは換金屋を後にし、一旦ララのお父さんと別れた。
この度は本当にお世話になりました!
別れ際に昨日俺が使った部屋は元々空き部屋だから、泊るところが無ければいつでも来ていいよと言ってくれた。
有難いことにカノンも一緒にどうぞと言ってくれたが、一応健全な男だからね…さてどうしようか。
俺とカノンは広場の噴水に並んで腰かけ、話をすることにした。
まず俺は、この世界に来た経緯と今後のプランを説明した。
「それで魔法使いをお探しに…。」
「カノン、さっきあんなことがあったばかりで悪いんだけど、魔法使いについて幾つか教えてくれないか?」
「えと…魔法使いの、具体的に何が知りたいのでしょう?」
「召喚術についてなんだけど。魔法使いが召喚呪文を唱えれば、何でも召喚可能なのか?」
「基本的に己の魔力に見合ったモノしか、召喚することができません。己の持つ魔力以上に質のいい物や、レベルの高い者を召喚することはまず不可能です。ですがあなたは、この女神の紙を用いての召喚術を考えているのですよね?ならば不可能を可能にすることができるでしょう。」
やはり可能か、ならばあの問題を確認せねば。
俺にはある気がかりがあった…それはこの紙に一度召喚呪文を書いて使用したら、次に使うことは可能なのかということ。
書かれた呪文がどうなるか、魔法に詳しくない俺には見当がつかないでいた。
もし不可能なら手間はかかるが、この紙を呪文が書ける大きさに切り取り、何回かに分けて使うしかない…でもそれだといずれ紙は無くなってしまう。
無限に使えるか回数制限ありか…それによって今後のプランに大きな修正が必要だ。
「それなら大丈夫。目的の物や者が召喚されこの紙より現れたその瞬間、紙に書かれた呪文は消えます。また何かを召喚する必要があるならば、新しく召喚呪文を書けばよいのです。商売ならば、これを何度も繰り返せばいいだけ。…つまり、この紙は無限に使用可です。」
やった~!!
無限使用可なんて、この紙最高だよ!
あとは魔法使いの協力を得るのみ。
「カノン、早速俺は商売の準備に取り掛かろうと思う。ぜひ協力して欲しい。」
「もちろん…と言いたいところですが、先程もお聞きになったでしょう。私、魔法がまともに使えないと。」
突然出て言った俺をララのお父さんと店主はすごく心配していて、俺が連れ帰ったカノンを見て今度はすごく驚いていた…。
俺たちは換金屋を後にし、一旦ララのお父さんと別れた。
この度は本当にお世話になりました!
別れ際に昨日俺が使った部屋は元々空き部屋だから、泊るところが無ければいつでも来ていいよと言ってくれた。
有難いことにカノンも一緒にどうぞと言ってくれたが、一応健全な男だからね…さてどうしようか。
俺とカノンは広場の噴水に並んで腰かけ、話をすることにした。
まず俺は、この世界に来た経緯と今後のプランを説明した。
「それで魔法使いをお探しに…。」
「カノン、さっきあんなことがあったばかりで悪いんだけど、魔法使いについて幾つか教えてくれないか?」
「えと…魔法使いの、具体的に何が知りたいのでしょう?」
「召喚術についてなんだけど。魔法使いが召喚呪文を唱えれば、何でも召喚可能なのか?」
「基本的に己の魔力に見合ったモノしか、召喚することができません。己の持つ魔力以上に質のいい物や、レベルの高い者を召喚することはまず不可能です。ですがあなたは、この女神の紙を用いての召喚術を考えているのですよね?ならば不可能を可能にすることができるでしょう。」
やはり可能か、ならばあの問題を確認せねば。
俺にはある気がかりがあった…それはこの紙に一度召喚呪文を書いて使用したら、次に使うことは可能なのかということ。
書かれた呪文がどうなるか、魔法に詳しくない俺には見当がつかないでいた。
もし不可能なら手間はかかるが、この紙を呪文が書ける大きさに切り取り、何回かに分けて使うしかない…でもそれだといずれ紙は無くなってしまう。
無限に使えるか回数制限ありか…それによって今後のプランに大きな修正が必要だ。
「それなら大丈夫。目的の物や者が召喚されこの紙より現れたその瞬間、紙に書かれた呪文は消えます。また何かを召喚する必要があるならば、新しく召喚呪文を書けばよいのです。商売ならば、これを何度も繰り返せばいいだけ。…つまり、この紙は無限に使用可です。」
やった~!!
無限使用可なんて、この紙最高だよ!
あとは魔法使いの協力を得るのみ。
「カノン、早速俺は商売の準備に取り掛かろうと思う。ぜひ協力して欲しい。」
「もちろん…と言いたいところですが、先程もお聞きになったでしょう。私、魔法がまともに使えないと。」
0
お気に入りに追加
10
あなたにおすすめの小説

少し冷めた村人少年の冒険記
mizuno sei
ファンタジー
辺境の村に生まれた少年トーマ。実は日本でシステムエンジニアとして働き、過労死した三十前の男の生まれ変わりだった。
トーマの家は貧しい農家で、神から授かった能力も、村の人たちからは「はずれギフト」とさげすまれるわけの分からないものだった。
優しい家族のために、自分の食い扶持を減らそうと家を出る決心をしたトーマは、唯一無二の相棒、「心の声」である〈ナビ〉とともに、未知の世界へと旅立つのであった。

俺しか使えない『アイテムボックス』がバグってる
十本スイ
ファンタジー
俗にいう神様転生とやらを経験することになった主人公――札月沖長。ただしよくあるような最強でチートな能力をもらい、異世界ではしゃぐつもりなど到底なかった沖長は、丈夫な身体と便利なアイテムボックスだけを望んだ。しかしこの二つ、神がどういう解釈をしていたのか、特にアイテムボックスについてはバグっているのではと思うほどの能力を有していた。これはこれで便利に使えばいいかと思っていたが、どうも自分だけが転生者ではなく、一緒に同世界へ転生した者たちがいるようで……。しかもそいつらは自分が主人公で、沖長をイレギュラーだの踏み台だなどと言ってくる。これは異世界ではなく現代ファンタジーの世界に転生することになった男が、その世界の真実を知りながらもマイペースに生きる物語である。

三歳で婚約破棄された貧乏伯爵家の三男坊そのショックで現世の記憶が蘇る
マメシバ
ファンタジー
貧乏伯爵家の三男坊のアラン令息
三歳で婚約破棄され
そのショックで前世の記憶が蘇る
前世でも貧乏だったのなんの問題なし
なによりも魔法の世界
ワクワクが止まらない三歳児の
波瀾万丈

巻き込まれ召喚されたおっさん、無能だと追放され冒険者として無双する
高鉢 健太
ファンタジー
とある県立高校の最寄り駅で勇者召喚に巻き込まれたおっさん。
手違い鑑定でスキルを間違われて無能と追放されたが冒険者ギルドで間違いに気付いて無双を始める。

家の庭にレアドロップダンジョンが生えた~神話級のアイテムを使って普通のダンジョンで無双します~
芦屋貴緒
ファンタジー
売れないイラストレーターである里見司(さとみつかさ)の家にダンジョンが生えた。
駆除業者も呼ぶことができない金欠ぶりに「ダンジョンで手に入れたものを売ればいいのでは?」と考え潜り始める。
だがそのダンジョンで手に入るアイテムは全て他人に譲渡できないものだったのだ。
彼が財宝を鑑定すると驚愕の事実が判明する。
経験値も金にもならないこのダンジョン。
しかし手に入るものは全て高ランクのダンジョンでも入手困難なレアアイテムばかり。
――じゃあ、アイテムの力で強くなって普通のダンジョンで稼げばよくない?

【完結】悪役令嬢に転生したけど、王太子妃にならない方が幸せじゃない?
みちこ
ファンタジー
12歳の時に前世の記憶を思い出し、自分が悪役令嬢なのに気が付いた主人公。
ずっと王太子に片思いしていて、将来は王太子妃になることしか頭になかった主人公だけど、前世の記憶を思い出したことで、王太子の何が良かったのか疑問に思うようになる
色々としがらみがある王太子妃になるより、このまま公爵家の娘として暮らす方が幸せだと気が付く

劣悪だと言われたハズレ加護の『空間魔法』を、便利だと思っているのは僕だけなのだろうか?
はらくろ
ファンタジー
海と交易で栄えた国を支える貴族家のひとつに、
強くて聡明な父と、優しくて活動的な母の間に生まれ育った少年がいた。
母親似に育った賢く可愛らしい少年は優秀で、将来が楽しみだと言われていたが、
その少年に、突然の困難が立ちはだかる。
理由は、貴族の跡取りとしては公言できないほどの、劣悪な加護を洗礼で授かってしまったから。
一生外へ出られないかもしれない幽閉のような生活を続けるよりも、少年は屋敷を出て行く選択をする。
それでも持ち前の強く非常識なほどの魔力の多さと、負けず嫌いな性格でその困難を乗り越えていく。
そんな少年の物語。

凡人がおまけ召喚されてしまった件
根鳥 泰造
ファンタジー
勇者召喚に巻き込まれて、異世界にきてしまった祐介。最初は勇者の様に大切に扱われていたが、ごく普通の才能しかないので、冷遇されるようになり、ついには王宮から追い出される。
仕方なく冒険者登録することにしたが、この世界では希少なヒーラー適正を持っていた。一年掛けて治癒魔法を習得し、治癒剣士となると、引く手あまたに。しかも、彼は『強欲』という大罪スキルを持っていて、倒した敵のスキルを自分のものにできるのだ。
それらのお蔭で、才能は凡人でも、数多のスキルで能力を補い、熟練度は飛びぬけ、高難度クエストも熟せる有名冒険者となる。そして、裏では気配消去や不可視化スキルを活かして、暗殺という裏の仕事も始めた。
異世界に来て八年後、その暗殺依頼で、召喚勇者の暗殺を受けたのだが、それは祐介を捕まえるための罠だった。祐介が暗殺者になっていると知った勇者が、改心させよう企てたもので、その後は勇者一行に加わり、魔王討伐の旅に同行することに。
最初は脅され渋々同行していた祐介も、勇者や仲間の思いをしり、どんどん勇者が好きになり、勇者から告白までされる。
だが、魔王を討伐を成し遂げるも、魔王戦で勇者は祐介を庇い、障害者になる。
祐介は、勇者の嘘で、病院を作り、医師の道を歩みだすのだった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる