私が出会ったヤバい職場。 洗脳、霊感、乗っ取りetc.

coco

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第2話 試用期間を終え気づいたこと。

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 採用さいようから2日後、奥さんから電話で連絡があった。
「来週から来てもらいたいんだけど、大丈夫?」
 私は連絡がきたことにホッとしたと同時に、これから働ける喜びと期待に胸を膨らませた。

 初出勤はつしゅっきんの日、私はまず働いている方に挨拶あいさつをすることになった。
 まずは院長先生、そして奥さん、そしてパートのAさん。
 そこで私は不思議に思った。
 先生と奥さんは名字みょうじが違う、それに歳の差が二回り以上は違う気がする…。
 それに先生の方が奥さんに敬語けいごを使っているのはどうしてだろう…。

 いくつか不思議に思うことはあったが、いかんせん初めての病院勤務。
 まずは仕事を覚えることの方が大事だ。
 そう気持ちを切り替え、あまり深く考えないことにした。

 試用期間しようきかんは3か月。
「実際に働いてみて合わないなと思ったら、いつでも言ってね?」
 そう奥さんから言われていて少々不安はあったが、仕事内容に対して特に問題もなく、私は試用期間を無事に終えた。
 ただ…人間関係は複雑な職場なのかなと思った。

 試用期間中に、いくつか分かったことがある。
 1つ目は、先生は奥さんが雇った従業員で、夫婦ではない事。
 2つ目は、その先生もパートのAさんも雇われて日が浅いこと、そのせいか奥さんにすごく遠慮をしていること。
 3つ目は、面接時に居たあの男の人が、頻繁に出入りしていることだった。

 そしてこの3つ目が、私にとって一番の疑問だった。
 男の人は待合室で自由に過ごし、奥さんと閉院時間まで話しこんでいる…そういうことが度々あった。
 更にその人が来院した時の、先生やパートのAさんの張り詰めた空気は異様だった。
 どこか警戒し怯えているような…2人はそんな眼で奥さんと男の人を見ていた。

 私は、あの男の人が誰か、この病院とどんな関りがあるのかを、早めに聞いておかねばと感じた。
 そしてそれを聞く相手は奥さんではなく、この2人でなくてはいけない、と思った。

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