13 / 47
第一部
13・何故か悲しくて
しおりを挟む
それから半日経って、ようやくジークは目を開けた。
「ああよかった……! ジーク、ごめんなさい! 傷は痛む? どう?」
私は付きっきりで看病していたけれど、意識が戻った事に本当にほっと胸をなでおろした。快方にむかっているのだから、きっと命はもう大丈夫だろう。
でも……私の声にジークは、まだ血の気のない、ぼんやりした視線をこちらに向けて、
「……リオンさま? わたしはいったい……?」
と言ったのだった。
「ごめんなさい。私はリエラよ。ジーク、私がわかる?」
喜びは一転して悲しみが押し寄せる。なんでこんなに悲しくなるんだろう。ジークが意識を取り戻した、それだけで充分な筈なのに。
「リエラさま。……ああ、そうか。そうだった……」
と呟いてジークは目を瞑る。記憶を失った訳ではない様子なのには、ちょっとほっとする。
「……すみません。ちょっと頭がぼうっとしてしまって。リエラさまこそ、お身体は大丈夫ですか? ここはどこです? あれからどれだけ時間が経ったのですか?」
「まだ一日くらいよ。私たち、流されていたところを木こりの人に助けてもらったの。頭の人は、あなたに恩義があるって言ってたわ。枢機卿の兵から助けて貰ったと。だから心配ないわ。ゆっくり傷を治して……」
「ゆっくりなどしていられません。既に何日か経って、いい加減、わたしとリオンさまの不在は怪しまれているでしょう。すぐにでも発たなければ……」
と言って起き上がろうとするけれど、身体に力が入らず、呻いてまた倒れ込んでしまう。
「無理よ! あなた死んでたかも知れないのよ! あなたが……あなたが死んだら、私はどうすればいいの。こんな所まで連れて来て……私を一人にしたら許さないんだから」
ああ、違う、別に怨み言を言いたい訳じゃない。怪我だって私のせいだし、それにただ、私は心配なだけなのに。
でも、この言葉は、下手にジークの怪我を心配するものよりも効いたみたいだ。青ざめたまま、
「そうですね、わたしがいなくなっては、姫は御一人で道も分からずに行き場を失ってしまう。……申し訳ありません。きっと明日までには回復します」
回復します、ったって、意志の力でどうなるものでもないだろうとは思ったけれど、とにかく体力を取り戻そうと、ジークは大人しく横になって薬湯を飲んでくれたので、私はとりあえず良かったと思う事にした。
そのままジークはうとうとと微睡んでいる。暖炉の火は暖かい。
最初に私を兄と間違えた事は意識していないみたいだ。
容体が落ち着いたようなので、私は少し外の空気を吸いに出た。
(こんなに心配したのは……そうよ、本当に、かれが死んでしまったら、私は路頭に迷うしかないから。ジュードだって、恩人のジークが死んでそれが私のせいだったなんて知ったら、私を売り飛ばそうと思うかも知れない。でも、娼館なんかに売られるくらいなら、死んだ方がまし……)
そう、自分に言い聞かせる。あくまで、ジークが必要としているのは、リオンであってリエラじゃない。大事にされてるから大事に思われてるなんて考えちゃいけない。
『リオンさま?』
あの時の顔が、口調が甦る。現状を飲み込めずに戸惑ってはいたけれど、いつもよりずっと親しみと信頼のある様子だった。長い間二人は一緒にいたのだから、まだ出会って数日の私と違うのは当たり前だけれど、でも。
私はしゃがんで顔を覆った。
今まで、私にとって大事なのは、ゼクスだけだった。ゼクスがいなければ、私は広い世界の事なんか何も知らないまま、日々を生きていくだけの生活を重ねていただろう。ゼクスは私の人生の恩人だ。ゼクスもまた、私の事を、本音で話せるたった一人の人間で、救いなんだと言ってくれた。
それから、母さん。本当に別れ際まで、ただ仕方なく私を育てただけの人だと思っていたのに、そうでなく、娘だと思っていてくれた事が判った。判って良かったと思う。思えば、厳しくもされたけれど、あれは私を真人間に育てようという気持ちからだったのだと知った。母さん、また会えるのかも分からないけれど、でも、知る事が出来て良かったとしみじみ思う。
この二人だけが、私にとって大事な人だった筈なのに、なんで、ジークが私を兄と間違えただけで、私はこんなに落ち込んでいるのかな……。ジークは私を助けてくれた人、二人の次に大事な人ではあるけれど、私を助けたのは、ジークの都合の為でもあるって、解っていた筈なのに。
いくらジークが求めても、私は男になる気はない。実の両親に会ったら、はっきりそう言うつもりだった。双子の王女の存在がやはり邪魔なのならば、一人で街で生きていこうと思ってた。でも……やっぱりそれも寂しい。みんなが望んでいる事を、私は叶えるべきなのだろうか? リエラとしての過去を消し、リオンとして生きる事を?
―――
この時、ジュードが後ろから近づいて来た。
「お嬢さん、よかったな、あの人はだいぶ顔色もよくなってきたみたいだ。何しろ騎士団長なんだから、体力は元々しっかりついてる筈だし……」
そう話しかけてきたけど、私が泣いているのに気が付いて、驚いたようだ。見られたくなかったのに。
「どうした? 気が緩んだのかい? もう心配はないと思うぜ?」
「いえ、その、本当にありがとう。あなたには感謝してもしきれない。昔助けて貰った事なんて、知らん顔も出来たのに。きっと、ジークだって覚えてない……」
「うーん、まあそうかも知れないが、あの人は覚えてなさる気もするね。俺にはどっちだって構わないが、しかしお嬢さんはなんで悲しそうな顔なんだよ? あの人の恋人なんだろう?」
「恋人なんかじゃないよ。それに、ジークは、私に、別の人の身代わりになって欲しいと思っているの」
なんでだか、ついそんな事を打ち明けてしまう。
「そうなのかねえ。そりゃあ俺はあんたらの事情なんて知らんけども、あの人は意識がない間も、あんたの事をずっと心配していたぞ? リエラさまリエラさま、って譫言で……おっと、もしあんたの本名がリエラじゃなくって、あの人の想い人の名前だったら済まない……」
「ううん、リエラは私。ジークは私に、リオンになって欲しいと……」
あっ、しまった。こんな事言っちゃ、事情がばれてしまうじゃない! リオンは王子の名前なんだから、愛称でも、気づいてしまうかも!
思った通り、ジュードは目を見開いて私を見つめた。でも、何もはっきりとは言わないでくれた。
「リオンって、男の名前じゃないか。なんか、色々あるんだろうけど、事情と気持ちは別なものさ。忠誠とかと、私情はさ。俺はとにかくあんたらを助けたいだけだし、何も喋らないから。あの人は、あんたを、リエラを護りたいんだよ。それは絶対嘘じゃない」
「でも……」
涙声の私の頭をジュードは撫でて、
「まあ、今夜はゆっくり傍で休んだらいい。明日になったら状況もよくなっているさ」
と言って立ち去った。
「ああよかった……! ジーク、ごめんなさい! 傷は痛む? どう?」
私は付きっきりで看病していたけれど、意識が戻った事に本当にほっと胸をなでおろした。快方にむかっているのだから、きっと命はもう大丈夫だろう。
でも……私の声にジークは、まだ血の気のない、ぼんやりした視線をこちらに向けて、
「……リオンさま? わたしはいったい……?」
と言ったのだった。
「ごめんなさい。私はリエラよ。ジーク、私がわかる?」
喜びは一転して悲しみが押し寄せる。なんでこんなに悲しくなるんだろう。ジークが意識を取り戻した、それだけで充分な筈なのに。
「リエラさま。……ああ、そうか。そうだった……」
と呟いてジークは目を瞑る。記憶を失った訳ではない様子なのには、ちょっとほっとする。
「……すみません。ちょっと頭がぼうっとしてしまって。リエラさまこそ、お身体は大丈夫ですか? ここはどこです? あれからどれだけ時間が経ったのですか?」
「まだ一日くらいよ。私たち、流されていたところを木こりの人に助けてもらったの。頭の人は、あなたに恩義があるって言ってたわ。枢機卿の兵から助けて貰ったと。だから心配ないわ。ゆっくり傷を治して……」
「ゆっくりなどしていられません。既に何日か経って、いい加減、わたしとリオンさまの不在は怪しまれているでしょう。すぐにでも発たなければ……」
と言って起き上がろうとするけれど、身体に力が入らず、呻いてまた倒れ込んでしまう。
「無理よ! あなた死んでたかも知れないのよ! あなたが……あなたが死んだら、私はどうすればいいの。こんな所まで連れて来て……私を一人にしたら許さないんだから」
ああ、違う、別に怨み言を言いたい訳じゃない。怪我だって私のせいだし、それにただ、私は心配なだけなのに。
でも、この言葉は、下手にジークの怪我を心配するものよりも効いたみたいだ。青ざめたまま、
「そうですね、わたしがいなくなっては、姫は御一人で道も分からずに行き場を失ってしまう。……申し訳ありません。きっと明日までには回復します」
回復します、ったって、意志の力でどうなるものでもないだろうとは思ったけれど、とにかく体力を取り戻そうと、ジークは大人しく横になって薬湯を飲んでくれたので、私はとりあえず良かったと思う事にした。
そのままジークはうとうとと微睡んでいる。暖炉の火は暖かい。
最初に私を兄と間違えた事は意識していないみたいだ。
容体が落ち着いたようなので、私は少し外の空気を吸いに出た。
(こんなに心配したのは……そうよ、本当に、かれが死んでしまったら、私は路頭に迷うしかないから。ジュードだって、恩人のジークが死んでそれが私のせいだったなんて知ったら、私を売り飛ばそうと思うかも知れない。でも、娼館なんかに売られるくらいなら、死んだ方がまし……)
そう、自分に言い聞かせる。あくまで、ジークが必要としているのは、リオンであってリエラじゃない。大事にされてるから大事に思われてるなんて考えちゃいけない。
『リオンさま?』
あの時の顔が、口調が甦る。現状を飲み込めずに戸惑ってはいたけれど、いつもよりずっと親しみと信頼のある様子だった。長い間二人は一緒にいたのだから、まだ出会って数日の私と違うのは当たり前だけれど、でも。
私はしゃがんで顔を覆った。
今まで、私にとって大事なのは、ゼクスだけだった。ゼクスがいなければ、私は広い世界の事なんか何も知らないまま、日々を生きていくだけの生活を重ねていただろう。ゼクスは私の人生の恩人だ。ゼクスもまた、私の事を、本音で話せるたった一人の人間で、救いなんだと言ってくれた。
それから、母さん。本当に別れ際まで、ただ仕方なく私を育てただけの人だと思っていたのに、そうでなく、娘だと思っていてくれた事が判った。判って良かったと思う。思えば、厳しくもされたけれど、あれは私を真人間に育てようという気持ちからだったのだと知った。母さん、また会えるのかも分からないけれど、でも、知る事が出来て良かったとしみじみ思う。
この二人だけが、私にとって大事な人だった筈なのに、なんで、ジークが私を兄と間違えただけで、私はこんなに落ち込んでいるのかな……。ジークは私を助けてくれた人、二人の次に大事な人ではあるけれど、私を助けたのは、ジークの都合の為でもあるって、解っていた筈なのに。
いくらジークが求めても、私は男になる気はない。実の両親に会ったら、はっきりそう言うつもりだった。双子の王女の存在がやはり邪魔なのならば、一人で街で生きていこうと思ってた。でも……やっぱりそれも寂しい。みんなが望んでいる事を、私は叶えるべきなのだろうか? リエラとしての過去を消し、リオンとして生きる事を?
―――
この時、ジュードが後ろから近づいて来た。
「お嬢さん、よかったな、あの人はだいぶ顔色もよくなってきたみたいだ。何しろ騎士団長なんだから、体力は元々しっかりついてる筈だし……」
そう話しかけてきたけど、私が泣いているのに気が付いて、驚いたようだ。見られたくなかったのに。
「どうした? 気が緩んだのかい? もう心配はないと思うぜ?」
「いえ、その、本当にありがとう。あなたには感謝してもしきれない。昔助けて貰った事なんて、知らん顔も出来たのに。きっと、ジークだって覚えてない……」
「うーん、まあそうかも知れないが、あの人は覚えてなさる気もするね。俺にはどっちだって構わないが、しかしお嬢さんはなんで悲しそうな顔なんだよ? あの人の恋人なんだろう?」
「恋人なんかじゃないよ。それに、ジークは、私に、別の人の身代わりになって欲しいと思っているの」
なんでだか、ついそんな事を打ち明けてしまう。
「そうなのかねえ。そりゃあ俺はあんたらの事情なんて知らんけども、あの人は意識がない間も、あんたの事をずっと心配していたぞ? リエラさまリエラさま、って譫言で……おっと、もしあんたの本名がリエラじゃなくって、あの人の想い人の名前だったら済まない……」
「ううん、リエラは私。ジークは私に、リオンになって欲しいと……」
あっ、しまった。こんな事言っちゃ、事情がばれてしまうじゃない! リオンは王子の名前なんだから、愛称でも、気づいてしまうかも!
思った通り、ジュードは目を見開いて私を見つめた。でも、何もはっきりとは言わないでくれた。
「リオンって、男の名前じゃないか。なんか、色々あるんだろうけど、事情と気持ちは別なものさ。忠誠とかと、私情はさ。俺はとにかくあんたらを助けたいだけだし、何も喋らないから。あの人は、あんたを、リエラを護りたいんだよ。それは絶対嘘じゃない」
「でも……」
涙声の私の頭をジュードは撫でて、
「まあ、今夜はゆっくり傍で休んだらいい。明日になったら状況もよくなっているさ」
と言って立ち去った。
0
お気に入りに追加
274
あなたにおすすめの小説
どうやら夫に疎まれているようなので、私はいなくなることにします
文野多咲
恋愛
秘めやかな空気が、寝台を囲う帳の内側に立ち込めていた。
夫であるゲルハルトがエレーヌを見下ろしている。
エレーヌの髪は乱れ、目はうるみ、体の奥は甘い熱で満ちている。エレーヌもまた、想いを込めて夫を見つめた。
「ゲルハルトさま、愛しています」
ゲルハルトはエレーヌをさも大切そうに撫でる。その手つきとは裏腹に、ぞっとするようなことを囁いてきた。
「エレーヌ、俺はあなたが憎い」
エレーヌは凍り付いた。
極悪家庭教師の溺愛レッスン~悪魔な彼はお隣さん~
恵喜 どうこ
恋愛
「高校合格のお礼をくれない?」
そう言っておねだりしてきたのはお隣の家庭教師のお兄ちゃん。
私よりも10歳上のお兄ちゃんはずっと憧れの人だったんだけど、好きだという告白もないままに男女の関係に発展してしまった私は苦しくて、どうしようもなくて、彼の一挙手一投足にただ振り回されてしまっていた。
葵は私のことを本当はどう思ってるの?
私は葵のことをどう思ってるの?
意地悪なカテキョに翻弄されっぱなし。
こうなったら確かめなくちゃ!
葵の気持ちも、自分の気持ちも!
だけど甘い誘惑が多すぎて――
ちょっぴりスパイスをきかせた大人の男と女子高生のラブストーリーです。
断る――――前にもそう言ったはずだ
鈴宮(すずみや)
恋愛
「寝室を分けませんか?」
結婚して三年。王太子エルネストと妃モニカの間にはまだ子供が居ない。
周囲からは『そろそろ側妃を』という声が上がっているものの、彼はモニカと寝室を分けることを拒んでいる。
けれど、エルネストはいつだって、モニカにだけ冷たかった。
他の人々に向けられる優しい言葉、笑顔が彼女に向けられることない。
(わたくし以外の女性が妃ならば、エルネスト様はもっと幸せだろうに……)
そんな時、侍女のコゼットが『エルネストから想いを寄せられている』ことをモニカに打ち明ける。
ようやく側妃を娶る気になったのか――――エルネストがコゼットと過ごせるよう、私室で休むことにしたモニカ。
そんな彼女の元に、護衛騎士であるヴィクトルがやってきて――――?

寡黙な貴方は今も彼女を想う
MOMO-tank
恋愛
婚約者以外の女性に夢中になり、婚約者を蔑ろにしたうえ婚約破棄した。
ーーそんな過去を持つ私の旦那様は、今もなお後悔し続け、元婚約者を想っている。
シドニーは王宮で側妃付きの侍女として働く18歳の子爵令嬢。見た目が色っぽいシドニーは文官にしつこくされているところを眼光鋭い年上の騎士に助けられる。その男性とは辺境で騎士として12年、数々の武勲をあげ一代限りの男爵位を授かったクライブ・ノックスだった。二人はこの時を境に会えば挨拶を交わすようになり、いつしか婚約話が持ち上がり結婚する。
言葉少ないながらも彼の優しさに幸せを感じていたある日、クライブの元婚約者で現在は未亡人となった美しく儚げなステラ・コンウォール前伯爵夫人と夜会で再会する。
※設定はゆるいです。
※溺愛タグ追加しました。


【完結】婚約者様、王女様を優先するならお好きにどうぞ
曽根原ツタ
恋愛
オーガスタの婚約者が王女のことを優先するようになったのは――彼女の近衛騎士になってからだった。
婚約者はオーガスタとの約束を、王女の護衛を口実に何度も破った。
美しい王女に付きっきりな彼への不信感が募っていく中、とある夜会で逢瀬を交わすふたりを目撃したことで、遂に婚約解消を決意する。
そして、その夜会でたまたま王子に会った瞬間、前世の記憶を思い出し……?
――病弱な王女を優先したいなら、好きにすればいいですよ。私も好きにしますので。

【改稿版・完結】その瞳に魅入られて
おもち。
恋愛
「——君を愛してる」
そう悲鳴にも似た心からの叫びは、婚約者である私に向けたものではない。私の従姉妹へ向けられたものだった——
幼い頃に交わした婚約だったけれど私は彼を愛してたし、彼に愛されていると思っていた。
あの日、二人の胸を引き裂くような思いを聞くまでは……
『最初から愛されていなかった』
その事実に心が悲鳴を上げ、目の前が真っ白になった。
私は愛し合っている二人を引き裂く『邪魔者』でしかないのだと、その光景を見ながらひたすら現実を受け入れるしかなかった。
『このまま婚姻を結んでも、私は一生愛されない』
『私も一度でいいから、あんな風に愛されたい』
でも貴族令嬢である立場が、父が、それを許してはくれない。
必死で気持ちに蓋をして、淡々と日々を過ごしていたある日。偶然見つけた一冊の本によって、私の運命は大きく変わっていくのだった。
私も、貴方達のように自分の幸せを求めても許されますか……?
※後半、壊れてる人が登場します。苦手な方はご注意下さい。
※このお話は私独自の設定もあります、ご了承ください。ご都合主義な場面も多々あるかと思います。
※『幸せは人それぞれ』と、いうような作品になっています。苦手な方はご注意下さい。
※こちらの作品は小説家になろう様でも掲載しています。

【書籍化・取り下げ予定】あなたたちのことなんて知らない
gacchi
恋愛
母親と旅をしていたニナは精霊の愛し子だということが知られ、精霊教会に捕まってしまった。母親を人質にされ、この国にとどまることを国王に強要される。仕方なく侯爵家の養女ニネットとなったが、精霊の愛し子だとは知らない義母と義妹、そして婚約者の第三王子カミーユには愛人の子だと思われて嫌われていた。だが、ニネットに虐げられたと嘘をついた義妹のおかげで婚約は解消される。それでも精霊の愛し子を利用したい国王はニネットに新しい婚約者候補を用意した。そこで出会ったのは、ニネットの本当の姿が見える公爵令息ルシアンだった。書籍化予定です。取り下げになります。詳しい情報は決まり次第お知らせいたします。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる