異世界でエルフに転生したら狙われている件

18.一緒(第二部 完結)

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(※)

ベッドの中でパチパチと瞬きを繰り返し、部屋の中が明るいことから、もう朝になったのだとわかる。

「…ん…、くるし…」

起き上がろうとしても、謎の圧迫感にうまく動くことが出来ない。

いったい何なのだろうと思い、顔を上げると、眉目秀麗な顔が目の前に。

「…ひゃっ！？え、え？？」

「…おはよう、アル。」

「お、おはようございます…！って、そうじゃなくて、どうしてレオンさんが同じベッドに？」

「昨日の事、覚えてないのか？」

「き、昨日…？」

そういえば、と記憶を辿る。

昨日は、レオンさんに…告白されて、その後、宿に戻ったらリヒトには大号泣され、ミリアさんにはめちゃめちゃ叱られ、ファルコンさんには頭を撫でられた。確か、距離が近いとかでレオンさんが必死に止めていたっけ。


「それで…、僕は寝ようと部屋に戻った…？」

「ああ。でもその後、一人では怖くて眠れないと言って、俺の部屋にやってきた。少し寝ぼけていたアルが可愛かったから、俺は二つ返事で引き受けて、お前をベッドの中に誘った。」

「なっ、ホントですか？」

「ああ。アルの寝顔、とても綺麗だった」

「！！…もう、それ以上何も言わないで下さい…！」

ボフッと枕に顔をうずめて、クスクスと笑うレオンさんにジト目で見つめる。

「…寝るのは嫌なのか？」

「恥ずかしんです！！」

「フッ、そうか。一緒に寝るのは恥ずかしいか。なら、…アル、こっちを見ろ」

「？なんです――っ！？んんっ、ぁ…ふっ…ぅ…」

レオンさんの手が僕の後頭部を掴み、柔らかな唇が己の唇に触れたかと思えば、生暖かい舌が口内に差し込まれて生き物のようにうごめいては、まるで僕の口の中を味わうかのようにゆっくりで、深い口づけをされた。

「きゅ、きゅきゅ急になんてことするんですかっ！」

「……もっかい」

「は？」

「今の顔、可愛かったからもう一回キスさせろ。」

「～～ッダメ！！絶対ダメです！！」

慌てて両手で自分の口元を覆い、ブンブンと首を横に振った。

「…キスも嫌なのか？」

「恥ずかしいんです！！！！！！！！！！！！！」


「フッ、そうか。俺のキスが嫌ってわけじゃ、ないんだな…？」

両手首を掴まれ、口を覆うものがなくなると、レオンさんの顔がぐいっと近付いてくる。

「ん、っ！」




その後、レオンさんが満足するまで、キスの雨が止まなかったのはまた別の話。