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17.告白
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「君、名前はなんていうの?」
泣き止んだばかりで、ぐすッと鼻水をすする僕に、ルカ君が問いかけた。
「僕は、…アルフレイドです。すみません、僕だけ、自己紹介してなくて…」
「ううん、いいよ。アルフレイドかー。いい名前。ね、ルキ」
「うんうん。君にぴったりの、優しい名前だね!…それで、…もう、家には帰れそう?」
二人が心配そうに僕の顔を覗き込む。こうしてみると、本当にそっくりで、どっちがどっちか分からなくなりそうだ。
「…はい。もう、落ち着きました。」
「そっか。よかったー!じゃあ、家まで送るよ。」
「でも…」
「でも、って。もう、またさっきみたいなやつらに絡まれたら、たまったもんじゃないでしょ?」
ルキ君は少しむっとしながら僕に詰め寄って「絶対一緒に帰るから」と言った。
「それじゃあ、…お言葉に、甘えて」
僕が「お願いします」と頭を下げると二人は任せて!と嬉しそうに答えた。
『アルッ、お前今いったいどこにいるんだ!!』
一応、通信魔具でレオンさんに電話をしたら、物凄く叱られた。
今は宿に向かっていると伝えると、逆に迎えに行くから待っていろと言われてしまった。
「アル、さっきの電話の相手って勇者様でしょ?」
「え、知ってるんですか?」
「もちろん!勇者レオンは有名人だもん。へぇ、そっか。……やっぱり、そうだったんだ」
ルカ君がボソリと小さな声で何かを呟き、ルキ君も少し険しい顔をした。が、それは一瞬の変化で二人はすぐにニッコリと微笑み直した。
泣き止んだばかりで、ぐすッと鼻水をすする僕に、ルカ君が問いかけた。
「僕は、…アルフレイドです。すみません、僕だけ、自己紹介してなくて…」
「ううん、いいよ。アルフレイドかー。いい名前。ね、ルキ」
「うんうん。君にぴったりの、優しい名前だね!…それで、…もう、家には帰れそう?」
二人が心配そうに僕の顔を覗き込む。こうしてみると、本当にそっくりで、どっちがどっちか分からなくなりそうだ。
「…はい。もう、落ち着きました。」
「そっか。よかったー!じゃあ、家まで送るよ。」
「でも…」
「でも、って。もう、またさっきみたいなやつらに絡まれたら、たまったもんじゃないでしょ?」
ルキ君は少しむっとしながら僕に詰め寄って「絶対一緒に帰るから」と言った。
「それじゃあ、…お言葉に、甘えて」
僕が「お願いします」と頭を下げると二人は任せて!と嬉しそうに答えた。
『アルッ、お前今いったいどこにいるんだ!!』
一応、通信魔具でレオンさんに電話をしたら、物凄く叱られた。
今は宿に向かっていると伝えると、逆に迎えに行くから待っていろと言われてしまった。
「アル、さっきの電話の相手って勇者様でしょ?」
「え、知ってるんですか?」
「もちろん!勇者レオンは有名人だもん。へぇ、そっか。……やっぱり、そうだったんだ」
ルカ君がボソリと小さな声で何かを呟き、ルキ君も少し険しい顔をした。が、それは一瞬の変化で二人はすぐにニッコリと微笑み直した。
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