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15.冥冥
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「あ、いたいた。アル、リヒトー!!もう、勝手に動いちゃダメでしょ?」
「すみません。ほら、リヒトも謝って下さい」
「…ごめん」
僕と一緒に素直に謝ったリヒトに、内心で喜ぶ。
初めてあった時のリヒトならば絶対に頭なんて下げなかっただろうに。
後でいっぱい褒めてあげよう。
「それで、アル、誰かに変なことされたりしてない?」
「へん、なことですか…?いえ。なにも。あー、ただ…」
「ただ!?やっぱりなにかされたのか?」
ガシッと両肩を掴まれ、レオンさんの不安そうな顔が迫ってきた。
「い、いえいえ。何かされたということはないんです。ただ、リヒトと一緒に歩いていたら、…姉弟と間違われたり、姉だと思われてしまって…」
それに、たくさんの人が歩いている僕等のことを二度見したりじーっと見たりしてきた。
そう告げると、なぜか三人とも納得したようにこくこくと頷き、ファルコンさんに「確かに、姉弟に見えなくもねぇな。ただでさえアルは美人だし。人を惹きつけやすいんだよ。」なんて笑顔で言われてしまった。
「まあ、なんであれ、お前達の身に何もなくてよかった。宿はさっき決めておいた。荷物を置いてきたら、俺とアルは出掛けるぞ。」
「え?出掛けるんですか?」
「ああ。アルに会わせたい奴がいる。」
「すみません。ほら、リヒトも謝って下さい」
「…ごめん」
僕と一緒に素直に謝ったリヒトに、内心で喜ぶ。
初めてあった時のリヒトならば絶対に頭なんて下げなかっただろうに。
後でいっぱい褒めてあげよう。
「それで、アル、誰かに変なことされたりしてない?」
「へん、なことですか…?いえ。なにも。あー、ただ…」
「ただ!?やっぱりなにかされたのか?」
ガシッと両肩を掴まれ、レオンさんの不安そうな顔が迫ってきた。
「い、いえいえ。何かされたということはないんです。ただ、リヒトと一緒に歩いていたら、…姉弟と間違われたり、姉だと思われてしまって…」
それに、たくさんの人が歩いている僕等のことを二度見したりじーっと見たりしてきた。
そう告げると、なぜか三人とも納得したようにこくこくと頷き、ファルコンさんに「確かに、姉弟に見えなくもねぇな。ただでさえアルは美人だし。人を惹きつけやすいんだよ。」なんて笑顔で言われてしまった。
「まあ、なんであれ、お前達の身に何もなくてよかった。宿はさっき決めておいた。荷物を置いてきたら、俺とアルは出掛けるぞ。」
「え?出掛けるんですか?」
「ああ。アルに会わせたい奴がいる。」
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