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7.悪事
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「すみません、もう一人で帰れますので。ありがとうございました。」
家を出てからも、「送る」と言ってついてくるシークさんに、僕はいい加減うんざりしていた。
「ダメだよ。最近は男の子でも、君のような美人を襲う輩だっているんだ。それにもう夜も遅い。」
襲う、って…僕は男なのに。
…つくづく自分の容姿が嫌になるな。
「あの、本当に大丈夫ですので。それより、弟さん達の事大切にしてあげて下さい。では。」
こういうしつこい男性は苦手だ。
僕の腕を掴む手をやんわりと離させて、軽くお辞儀をしてから歩き出す。
すっかり帰ってくるのが遅くなってしまった。
ミリアさん達、多分困ってる…。
「ただい、ってうわぁ!…ちょ、レオンさん、苦しいです。そんなに強く、抱き締めないで…」
宿の扉を開けて早々、玄関前で待っていたレオンさんに、僕は抱えていた荷物ごと抱き締められた。
「よかった…。無事だった…よかった…。」
「!遅くなってすみません。その、色々、ありまして…。」
謝りながらも、体を包む暖かさにほっとして、レオンさんの肩に顔をうずめた。
「こらーーーー!!
いつまでもイチャイチャしてないで、アルは早くお風呂に入ってきなさい!」
そんなことをしていたら、シャーっと毛を逆立たせたミリアさんに怒られた。
家を出てからも、「送る」と言ってついてくるシークさんに、僕はいい加減うんざりしていた。
「ダメだよ。最近は男の子でも、君のような美人を襲う輩だっているんだ。それにもう夜も遅い。」
襲う、って…僕は男なのに。
…つくづく自分の容姿が嫌になるな。
「あの、本当に大丈夫ですので。それより、弟さん達の事大切にしてあげて下さい。では。」
こういうしつこい男性は苦手だ。
僕の腕を掴む手をやんわりと離させて、軽くお辞儀をしてから歩き出す。
すっかり帰ってくるのが遅くなってしまった。
ミリアさん達、多分困ってる…。
「ただい、ってうわぁ!…ちょ、レオンさん、苦しいです。そんなに強く、抱き締めないで…」
宿の扉を開けて早々、玄関前で待っていたレオンさんに、僕は抱えていた荷物ごと抱き締められた。
「よかった…。無事だった…よかった…。」
「!遅くなってすみません。その、色々、ありまして…。」
謝りながらも、体を包む暖かさにほっとして、レオンさんの肩に顔をうずめた。
「こらーーーー!!
いつまでもイチャイチャしてないで、アルは早くお風呂に入ってきなさい!」
そんなことをしていたら、シャーっと毛を逆立たせたミリアさんに怒られた。
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